躁鬱おばさんのプチ田舎暮らし

何かにつけうつつつと落ち込んでしまうわたしが、プチ田舎に引っ越すと・・・

養鶏場へ

2006-10-23 23:27:12 | Weblog
友人2人ととうちゃんと私の4人で、車で40分の知り合いの家の養鶏場に行った。
ある会合でお会いしたSさんのところだ。
お会いするのは今回は2度目だ。
Sさんは女性で、40代だと思うのだけど、とっても大人しく目立たない人なのだが、
実は、28歳の時にどうしても田舎暮らしをしたくて、
知り合いもいないところに、杉の林を買って、
杉を女一人でチェーンソウを使って切り倒し、
簡単な住居を立てて住むところから始められたのだそうだ。
若かったとはいえすごい根性の持ち主だと知って、驚いた。
休耕田を借り、機械ではなく鍬(くわ)で開墾しなおして田んぼをしたとか。
田んぼを鍬で掘り起こすことがどんなに大変なことか、
畑を開墾する何倍もの労力だと知っているから、またまた本当に驚いた。
その後、自分で鶏小屋を4棟建てて、平飼いをなさっているというから、
もう、恐れ入りましたという他ない。
すごい人が、世の中にはひっそりといらっしゃるものだ。

平飼いというのは、鶏小屋の中にそのまま放して飼うことで、
一般の養鶏場では、ケージ飼だ。
ケージは金属製の檻がいくつもに仕切られていて、
1羽づつ入れて飼う。
何段にもなっていると檻のワンルームマンションといったところ。
1つの部屋(?)は、鶏がほとんど身動きできないほど狭い。
Sさんの所のように平飼だと、鶏は小屋の中を歩き回れる。

それから、Sさんの鶏の卵は有生卵で、暖めればひよこになる本当の卵。
餌もにも気を使われていて、抗生物質を餌に混ぜてない安全卵なのだ。

でも、私の目的は肥料に使う鶏糞だった。
植物性堆肥だけでは間に合わないし、
木のチップを堆肥にすると、窒素不足になるので、
動物の糞の窒素が必要だ。
ところが、抗生物質の入っていない鶏糞を捜すのに苦労するのだ。
信用できる所で買いたいと思い、
はるばる、片道1時間半もかけて買いに行ったこともある。
それから、近くにも見つけて安心していたら、
その養鶏場は止めることになって、
どうしようかと思っていたところ、Sさんにお会いしたという訳なのだ。
しかも、この鶏糞、10年くらい経っているらしく完熟で、さらさらになっている。
今までになく良い、最高のもの。
願ったり叶ったりとはこのことなのに、
自分で取って持っていってくれれば無料でいいというのだ。
欲のない、とても親切な方だ。
それに比べて、欲張りな私。
袋に何袋も詰めて、どっさりいただいた。

その後は、卵採りもさせてくれた。
鶏小屋の中に入るとたくさんの鶏に囲まれる。
産卵する場所を作ってあるので、卵はそこで産む。
産んだばかりの卵は暖かい。
懐かしい卵の暖かさ・・・・実家で、昔鶏を飼っていた。
産卵場所に座り込んでいる鶏がいて、鶏のお尻の下に手を入れて採るのだけど、
鶏は平気だ。
とうちゃんと私は卵採りを楽しんだけど、後の二人は小屋の外で見学していた。
慣れないと恐いのかな。
自分達で採った卵、これはちゃんと買ったからね。

Sさん、本当にありがとうございました。