朝早く、いつもの銃声で目が覚めた。
近くの森の方から聞こえる猟銃だ。
森といっても大して深くはない。
林と言ってもいいくらいなのに、なんで猟を許すのだろうか。
県知事にメールを出そうと思っている。
先日、傷があったのか腐り始めたりんごを、庭のコンポストのふたの上に置いておくと、
2羽のヒヨドリがりんごの近くの枝に来て見ていた。
私は、5、6メートル離れたウッドデッキで、手作業をしながら様子を眺めていた。
私に気付いているらしくて、なかなかりんごをつつきに来ない。
コンポストの周りの枝や薪に飛び移り移っては首をかしげて様子を伺っている。
しばらくすると、1羽がしびれを切らしたようにりんごのところに飛んだ。
ところが、出遅れたもう一羽が、なんと攻撃したのだ。
つがいかと思っていたが、ライバルだったようだ。
先にりんごを食べようとしたヒヨドリは追い払われてもまたりんごを食べようと飛んでくる。
そうすると、また追い払われる。
それが何度も続いたので、ついに最初の1羽が庭からいなくなった。
追い払った方は、りんごの近くの枝に止まっているだけで、私がいるせいか食べる様子はない。
同じ鳥にはあんなに攻撃的なのに、変なの。
次に、小さな鳥が何羽かが、りんごからはかなり離れた所にやって来たのに、
それも追っ払った。
小さな鳥達はすぐに逃げた。
それからしばらくして、やっと勇気を出したように来て、美味しそうに食べ始めた。
そのりんごは、友人が送ってくれたもので、私達が食べても本当に美味しかったので、
「美味しいでしょ。君は生涯そんな美味しいのはもう食べられないかもよ~。」
満足そうだった。
でも、意地悪鳥は嫌いだ。
今日も意地悪鳥が来ていた。
りんごはもうない。
でも、他の鳥が庭に来るとあとをしっかり付けて行って追い払っている。
大きな羽音がしたので見ると、鳩が追っ払われていた。
鳩の方が一回り大きいのに、凶暴な鳥だ。
そうか、それで近頃は鳩の福さんが来なくなったのだ。
庭は意地悪鳥1羽が占領しようとしているのだ。
枝に止まって見張りをしては庭に来る鳥来る鳥全部追っ払っている。
りんごがなくても、私が播いた生ゴミのせいかもしれない。
それに、彼(何故か彼)は椿の蜜も吸う。
秋から春まで次々と椿は庭のいたる所に咲くし、
みかんの木には取り残しがたくさんある。
ここは、彼の天国だ。
それはいいけど、
「なんでみんなと分けないの?あんたみたいな意地悪鳥は嫌いだ。」と、
言ってやった。
夜は、近所の消防団の若者が、消防車に乗って鐘をならしながら、
「火の用心!」「火の用心!」と放送しながら走って行く。
赤い字で「火の用心」のステッカーも、消防費2000円と引き換えにくれた。
煙突があるので、うちの側では言いがいがあることだろう。
あのどしゃ降りの夜もやっていたので、可笑しかった。
いえ、ご苦労様です。