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読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

「路上のソリスト」コンクリートの街に豊かな音楽が流れる

2009-06-20 18:09:29 | ミニシアター系映画
「路上のソリスト」★★★☆
ジェイミー・フォックス、ロバート・ダウニー・Jr 主演
ジョー・ライト 監督、2009年、117分


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「新聞のコラムニストである主人公は
ある日、ベートーベンの銅像のある公園で
壊れかけたヴァイオリンを弾くホームレス、
ナサニエルと出会う。
その出会いが都会的な生活を送る主人公を
少しずつ変えていく。」


実話の映画化


新聞のコラムニストが
一定の評価を得ているというのは
日本とは違う、朝日新聞のコラムも
誰が書いているか知らずに読んでいる。


署名入りで記事を書くということは
自分の書いたものに対して
責任を負うという部分では、
「書く」と言うことに対する姿勢が
違ってくるように映画を見ながら感じた。

ペンは人の生き方を変える力を
持っているのだ。



ホームレス生活を送るナサニエルは
かつて将来を嘱望されたチェロ奏者で、
ジュリアード音楽院の学生だった、
精神のバランスを欠いて
今は彼なりになんとか、自分らしい生活を
送っている。

しかし傍から見るとどうだろう、
才能があるのに定住せず、職もなく
それではいけない、ということになるだろう、
映画の主人公も全く同様に
ナサニエルにふさわしい生活を送れるように
奔走するが、
映画は「本当にナサニエルの望むもの」は
別にあると言っているようだ。

自分は将来どうしたいのだろう、
人は時々そんなことを考える、
大きな変化など望めない
それはある程度分かってくるものだ、
でも今のままが良いのかと問われれば
多くの人はもう少し別の場所の自分を
夢みるように、想像するだろう。

でもやはりそれも自分が決めることなのだ、
誰かが他の何かを示してくれることはあっても
その道を歩くのは自分自身にすぎない、
誰かの生活に影響を与えようなんて
無理なことなのかもしれない、
でも人はそれが正しいと感じたら
とりあえずは一歩踏み出すことも
また正しいのだろう。

自動車が激しく行きかい
コンクリートの塊の道路が交差する街で
ボロをまとった男の手にした楽器から
無垢な音楽が生まれて
あたりを別の空間に変えていく、

素晴らしいシーンだ。

事実の映画化なので、大袈裟な感動を
押し付けるものでなく、
ほろ苦い結末でもあるが、
良い役者と巧みな脚本で
良質な映画を見たと実感できる時間を過ごせた。


★100点満点で75点

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ロバート・ダウニー・Jr はヒーローになったり、この一年よく彼の作品を見ている。

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「ターミネーター4」後期・新3部作の幕開け

2009-06-18 00:09:38 | 大作映画ハリウッド系
「ターミネーター4」★★★★
クリスチャン・ベイル 、サム・ワーシントン 、アントン・イェルチャン 主演
マックG 監督、2009年、133分


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「シュワちゃんの出ないターミネーターを
見ることになるとはね、
そこは2018年、『審判の日』は過ぎ、
人類とコンピュータの戦いが繰り広げられていた」



「新3部作」の幕開けは
人工知能搭載のスーパーコンピューター
“スカイネット”との戦い、
強大なマシンを相手に
人間はいかにも剥き出しで脆い。


前3作では常に「悲惨な未来」が
未来から来た男やマシーンから
語られたが、新しい3部作の始まりは
未来に夢のかけらも持てない
人類滅亡の危機の真っ只中。


母親が語ってくれた未来とは
何かが違っている、
ジョン・コナーも「未来を変える人」というより
ひとつの駒として戦いに加わっている、
一体どこに未来を変える鍵を見つけられるのか、
何もかもが崩壊していく中、
ささやかな勝利で映画は終わる。

今後は今回自ら命を救った自分の父親を
過去に送るという重大なキーワードが
どんなふうに実現されるのか、
そして人類の未来は?
期待は高まるがまだまだ先のことのようだ。

でも、何かが足らない、
そうだ、シュワちゃんが居ないのだ

無骨でただただ目的の為に存在し、
そのことが彼の行動のなかに
人間的な部分をわずかに見つけて
親しみを感じたものだ、その圧倒的な
主役不在を引き受けた
クリスチャン・ベールはなかなか良かったが
まだ物足りない感じは拭えなかった。

前作から引き継いだものを
映画のそこここに見つけて
嬉しくなった、
強烈に惹かれるものはないが
「ターミネーター」の遺産はしっかり引き受け
次の展開を楽しみにさせてくれる。

次の終わりへの2作を楽しむためにも
この序章を映画館で見て欲しいものだ。

★100点満点で80点

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シュワちゃんがCGで登場したが、
こういう遊び心も楽しい。


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「ガマの油 」ちょっと説教臭いかな

2009-06-15 00:09:29 | 邦画
「ガマの油 」★★★
役所広司 、瑛太 、小林聡美主演
役所広司 監督、2009年、133分



「死んだはずの息子に背負われ
極彩色の花が咲き乱れる山道を
優しい会話が交わされる、
現代の寓話か、
でもちょっと説教臭いかな」



役所広司 の初監督作品ながら
素人っぽさは感じられず、
しっかり伝えたいことを盛り込んで
たぶんやりたかったことは映画として
表現できたんじゃないかな。

で、受け手としてそれらは
どうだったかと言うと、
仏壇をきれいにろ、
仏壇に手を合わせろと
ちょっと説教くさいとも思ったが
ただ泣かせるような脚本が多い中
新鮮でもあった。



本来、映画を作る人達は
伝えたいことをなんとか表現しようと
していると思うが、本職となれば
感動や驚きのバランスとか
余計なことまで考えないといけないだろう、
その点、この映画は映画を目指す人が
やりたいと思うことを
しっかり実現はしていたようだ。

若くして突然訪れる「死」
そんなことあってはならないが、
どうしようもない時もある、
今は戦争の無い穏やかな時代、
でも喪失感を埋めてくれるものは無い。

身近な人を誰もが失って年をとっていく、
その身近なひとともう一度話せたら
嬉しいだろうな、

御伽噺のシーンは
無骨だけど優しい気持ちがストレートに
伝わる良いシーンだった。

小林聡美は出番は少ないが
印象的な存在感を見せてくれた。

★100点満点で65点

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でもガマの油ってこの映画でどれだけ意味のあることか
うまく分からなかった。


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「アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン」不確かだけど、その存在を願う象徴の具現化

2009-06-12 08:09:53 | ミニシアター系映画
「アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン」★★★
ジョシュ・ハートネット 、イ・ビョンホン 、木村拓哉 出演
トラン・アン・ユン 監督、2009年、114分、フランス


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「富豪の息子シタオが失踪した、
捜索以来を受けた探偵と
香港の刑事、3人の男の物語、
フィリピンと香港を舞台に、
観念的な世界と現実世界が交錯する」



トラン・アン・ユン 監督は、村上春樹の
「ノルウェイの森」の監督に決まったが
この話題の作品を見て
大丈夫かなと不安な出来上がりだった。


しかし、監督の生まれたベトナムで撮影した
いくつかの作品は、
ベトナムのねっとりした暑さや、
趣味の良い日用雑貨、
濃厚な広葉樹などがつくる
視覚から伝わる艶かしい空気感
それも地元の人の感覚というより
欧米人の思い描く東洋趣味が
散りばめられていた。

今回も主人公のひとり、シタオが
フィリピンの奥地で消息を絶ったという
最後に住んでいた場所は
東洋趣味とかの生易しいものじゃなく、
熱帯のジャングルが生活の場まで
押し寄せているような
なかなか感じの良い場所で
たぶん簡単には行けないだろうが
自分の肌でその場所の色や匂いや
空気を確かめてみたいと思いながら見た。

シタオは香港の草むらに掘っ立て小屋を建てて
そこで傷ついた人々を「治して」いる、
ただしその傷を自分に移して昇華するような
神がかったシーンが写しだされる、

これをどう解釈するか等々、
考えどころはあるが、それより
香港の見たことの無い風景を
映画から見るだけでも価値はある。

イ・ビョンホンは鍛えられた肉体を披露するが、
痩せすぎてフィリピンの労働者のような感じで
洗練されたヤクザというには
迫力が足らなかった、
この映画には不要な気さえ。

すごく面白い映画というわけではないが
自分の好きなシーンを
どこかに見つけられるかもしれない、
全体を通しての印象より
様々なパーツを繋いだような映画なので
時々はっとするような新鮮な「何か」を
見つけられるかもしれない。



誰もが折に触れ「神」に祈る、
でもその対象は日本人である自分にとっては
曖昧なものだ、
不確かだけど、その存在を願う象徴の具現化に
挑戦した映画と感じたが、
それは果たしてそこにあったのか。

★100点満点で70点

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今年初めて行ったフィリピン、この映画で見た風景なら
再度行ってみたい。


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「ROOKIES -卒業- 」結局泣かされる、ベタだけどそれ以外望まない

2009-06-09 20:09:16 | 邦画
「ROOKIES -卒業- 」★★★
佐藤隆太 、市原隼人 、小出恵介 、城田優 、中尾明慶 、高岡蒼甫 、桐谷健太 、佐藤健 出演
平川雄一朗 監督、2009年、105分、




「ねえ、先生
俺、時々思うんだ、
今までのことは全て
キセキだったんじゃないかって」



こんなベタな映画で
結局、泣かされるという
分かりきった展開、
でもこれでいいじゃん!という
何故か素直な気分にさせてくれる映画。


出来は「並」だけど、
自分では言わなかったし、
これからも言わないであろう
「青春」にまつわる
熱い言葉の数々が、これだけ
大画面で頻繁に語られたなら
もうそれはいちいち恥ずかしがってるよりも
受け入れてただただ
あり得ない「ニコガク野球部」の
快進撃を見るのが正しい見方のようだ。



いまどき「夢」とか
「情熱」とかそんな言葉は
恥ずかしい言葉として
実際に語られることは少ない、
でも一生懸命な姿を見せられれば
そういう瞬間があってもいいよなと
素直に感じる。

誰もがそれぞれ自分なりに
頑張ってる世の中、
でも「頑張ってる」のもなんだか
カッコワルイから、そんな態度は見せないように
しれっーと過ごしてる、
誰かが分かってくれたら良いなとか
この人だけに分かってもらえれば
それで良いやとか思いながらね。

どんなに力を尽くしたって
うまくいかないことの方が多いかもしれない、
そんなこと分かってるから
この暑苦しい面々から零れ落ちる
恥ずかしい言葉を
おとぎばなしのように受け入れるのだ。



「卒業式」で泣いた?


自分はたぶん「その次」に思いを馳せて
泣き所じゃなかったと記憶している、
素直にお世話になった人に感謝し
強い思いを感じられような日々を過ごしたなら
きっと泣けるだろうな。

しかし人を教えるということは
果てしないことだ、終わりを迎えても
その次がまた始まっていく、
でも自分も知っている、
一度一度の出会いはやはり
一度きり、だから大切にしたいと思う、
で、どうすべきかと言えば、
一緒にいる時間に懸命に向き合うことだ、
それしか出来ることはないだろうな。


この映画、出演者がTVに出ずっぱりで
大ヒットしているけど、
まだ公開は始まったばかり。
6/7付けチャートでは2週連続首位、
公開9日間で動員270万人、
興収33億円を突破という、すごいことになっている。


★100点満点で70点

soramove
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次は「ごくせん」とばかりに劇場では赤いジャージを
スタッフが着ていた。


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