soramove

読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

パガンの夕暮れー彼方の死の王国

2005-01-14 18:09:16 | 旅のつれづれ
ミャンマーの首都、
ヤンゴンから
エーヤワディー川を北上、
列車ならほぼ1日かけて、
飛行機ならあっという間で
パガンに着く。

そこには
11~13世紀に建てられた
夥しいパゴダ(仏塔)や
寺院がある。

チャーターした馬車に揺られて
ゆっくりといくつかのパゴダを回る。
シュエサンドーパゴダのひときわ大きな姿は
遠くから見ても美しい。
5層のテラスが取り巻いて、尖塔は黄金に輝いている。

上階のテラスに腰を下ろし、夕暮れを待つ。
輝きを失くした太陽がゆっくりと地平に沈もうとしている。
あれほど輝き、全てのものを明るく照らしていたものが、
今まさに死んでいこうとしている。
やわらかな日差しの中に身を置いて、甘やかな気分になっていく。

それは強いものも終ってしまうこと。
それは不変のものはないということ。

影を引いた幾多のパゴダが、
ゆっくりと視界から消えていく。
遠くのものは小高い丘なのか、大きな木なのかさえ
区別が付かなくなる。
何もかもがひとつに混ざりあい。
その刹那ゆっくりと息を吐くように
何もかもが見えなくなる。

美しいものはどんなものだろう。
見えなくなったのに、今この暗闇の向こうに
目を凝らして、私は美しいものを確かに見ている。

@@
ミャンマーではそこらじゅうにパゴダや祠があり、
皆そちらの方向に手を合わせている。
ヤンゴンのスーレーパゴダはまさに
黄金に光輝いている。それは美しいを越えて
悪趣味に映るほど、信仰がまさに全ての中心にある。
2003/3/24-30まで1週間の滞在。



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