soramove

読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

書籍「謎の独立国家ソマリランド/高野 秀行著」真の意味の冒険ってまだまだあるんだと実感

2013-05-28 19:09:07 | 読書の時間
書籍「謎の独立国家ソマリランド/高野 秀行著」★★★☆高野 秀行著 ,
本の雑誌社 、2013/2/19
(520ページ , 2.310円)





                    →  ★映画のブログ★
                     どんなブログが人気なのか知りたい



潜入すること計4回。
4年に渡る長期取材の末、
謎の国家の全貌が明らかに



「終わりなき内戦が続き、
無数の武装勢力や海賊が跋扈する
「崩壊国家」ソマリア。
その中に、独自に武装解除し
十数年も平和に暮らしている独立国があるという。
果たしてそんな国が本当に存在しえるのか?
事実を確かめるため、
著者は誰も試みたことのない方法で
世界一危険なエリアに飛び込んだ──。」

本の雑誌社WEBページより


高野 秀行の本はこれで4冊目くらい、
届いた本の分厚さに圧倒されつつも
この重みは好きなので
早速読み始めた、
「ソマリア」という国だか地域なのか
その名前は知っているが
紛争の絶えない
大変な地域というくらいの認識。



ソマリアは、地図で見ると
国土はとても特徴的な形をしていて
アフリカの角と呼ばれる意味が分かる、
エチオピアやケニアと国境を接し、
インド洋に面している

1991年勃発の内戦により国土は分断され、
現在の国土は暫定政権の南部と、
1998年7月に自治宣言した北東部のプントランド、
91年に独立宣言した北部の旧英領のソマリランド共和国と
大きく3分割されているようだ。


ソマリアが大変なことになっている
そのくらいの認識しかないが
著者はソマリランドは国連から未承認ながら
独立国家として平和に自治をしていると聞き、
参考になる本や文献も少ない事から
「じゃあ、自分が行くか」
そのくらいのフットワークの軽さで
友人のカメラマンとソマリランド入りを果たす。



初めての土地、
しかも物騒な事この上ないという
知識だけが先行するものだから
何もかもが身構えたような感じになる、
これはバックパッカーなら
程度の差はあるが
誰もが同じような感覚を覚える瞬間がある。


何でも見てやろう
そんな気概に満ち溢れて
取材対象とやり合うというより
彼らの生活に溶け込むというか
寄り添うくらいの親密さで
なかなか建て前しか聞き出せない所を
彼らの本音を導き出している



外国のジャーナリストを名乗る人に
誰だって自国を良く思われたいだろう、
だから短時間の取材は
取材する側がある程度
「こうあって欲しい」という
答えに沿った解答を引き出そうとすることが多い、
でもこの本を読んでいると
同じ事柄でも
人によって答えは違うし
それらを書いていくとこんな分厚い本が出来上がる。


でも結局は「よく分からない」というのが
答えなのかもしれないが

そこで暮らす彼らだって
一枚岩じゃないのに
「ソマリランドは・・・」と
誰が断言出来るだろうか。


ただ著者の実際見たソマリランドと
その周辺の地域の様子は
真実であり
その中で大変な苦労をしながらも
好奇心一杯に動き回る著者の姿は
確実に読み取る事が出来た。



覚醒作用のある「カート」という葉っぱを噛み、
彼らの宴会で本音を聞き出そうとするが
著者の写真が本書の冒頭にあって
なんだかそれまでの冒険家らしい
ガッツリした体系をイメージしていたが
割とというか線の細い感じの人で
なんか肩すかしをくらった気分。

まあ、内容とは関係ないんだけどね。

ひとつ気になったのは
分かりやすくしようと
日本の戦国武将になぞって
登場人物を開設してくれるんだけど
これは不要だった

かえってゴチャゴチャして分かりにくいので
単純に目で見て分かるような表でよかったはず。


次は何処へ行き
何を書くのか楽しみだ。


★100点満点で75点

soramove



最新の画像もっと見る