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映画「小さな村の小さなダンサー」文化大革命に翻弄されたひとりのダンサー

2010-10-02 17:48:50 | ミニシアター系映画
「小さな村の小さなダンサー」★★★★オススメ
ツァオ・チー、ブルース・グリーンウッド、アマンダ・シュル、カイル・マクラクラン出演
ブルース・ベレスフォード監督、117分 、2010年8月28日より全国順次公開、2009,オーストラリア,ヘキサゴン
(原題:MAO'S LAST DANCER/ 毛沢東のバレエダンサー)




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「チラシと映画の予告編そして、
この邦題だけをたよりに映画を見ると違和感を覚える、
小さなダンサーが描かれるのは前半のごくわずか、
この映画は中国の文化大革命の時代を生きた
ひとりの才能豊かなダンサーが
国家や国際関係などに翻弄されながらも
自分の生き方をつかみ取った足跡をたどる映画だ」



クラッシック・バレエとは程遠い生活の
中国の小さな村、
大家族の主人公リーの家は貧しく、僅かな食べ物を
優しく皆で分け合って生きている。


そんな主人公が類い稀な才能を見いだされ
毛沢東の文化政策によって
バレエの英才教育を受け北京の舞踊学院で
厳しい訓練の日々を過ごす。

アメリカで研修生として過ごす機会に恵まれ
リーはそこで「自由」に触れる、

「父は1年に50ドル稼ぐが、
あなたは1日で50ドルも買いものをした」
リーが世話になっているベンに言う、
経済格差といえばそれまでだけれど、
こういう格差は実際に肌で感じないと分からないものだ、
まだまだ世界は格差だらけだ。

人のたどった時間を描くのは難しい、
どこかを捨ててどこを中心に描くか
その選択によって出来上がった映画は
全然違うものになるだろう、
この映画では自伝の事実を追うあまり
慌ただしく事実が描かれて
深く掘り下げないため、物足りない部分もある、
でもそんなことどうでもいいと思えるくらいの
感動の瞬間を見られたのだからそれでいい。


国を捨てることは2度と戻れないこと、
家族がどんな迫害にあっているのかも分からない、
何をするか分からない国ということは
リー自身が一番良く分かっている、
それでも選んだ選択だった。

だから両親の姿を劇場で見つけた時の
彼の表情は最高だった、
自分もその場に居合わせたように
嬉しかった、

これなんだよな、
単純でもいい、こういう感動の瞬間を味わいたくて
映画館の席に着くのだから。

映画に何を求めるか、
この映画では文化大革命というものの
端緒を見ることができた、
全部ではないが、これも事実のひとつだ
生きにくい時代を
誰もがもがきながらなんとか前に進んで行く、
その勇気を皆等しく持っているのだと
この映画がそっと教えてくれたようだ。


劇場でこの感動を味わないとTVじゃ
遠すぎる,感動から。

★100点満点で80点


soramove
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「リトル・ダンサー」を意識したようなタイトルは今一つだったな。

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