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読書と旅行と柴犬のブログ
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「書籍;数学的にありえない(上・下」読了、そして向田邦子

2009-09-24 23:05:06 | 読書の時間
アジアの片隅、プールサイドでちょっと泣けた、
何してるんだと思いつつ、本読みの喜びに浸る。

面白い小説と出会えた、アダム ファウアーはこれが
初めての作品、数学の定理とか、確率とか出てくるが
それは小説のスピードを緩めるどころか、
かえってちょっと「知った」気にさせてくれて
面白さが増すのがわかる。

小説を読むとき後ろの解説とかは
読まないこともある、しかしこの作者の本は初めてなので
読み終えてから、訳者あとがきと
児玉清さんの解説も読んで、
ちょっと泣けてきた。


それは本を読み終えた直後だからからだろう、
小説の中では五感をフルに使い、
特に目を閉じて未来への空間へ主人公が
繋がるシーンは、作者が視覚に障害を負っていて
好きな作家のトム・クランシーやジョン・グリシャムを
図書館のカセットテープで耳で聞いて育ったという部分と
繋がって、感動した。

そしてこれにはもうひとつ、
今朝、朝食時に読売新聞の電子版を読んで、
そこにコラムで、飛行機事故で亡くなった
向田邦子さんの遺品の中に
彼女が自分の本を音読したカセットテープが
見つかったと書いてあった。

彼女は自分の作品を読みながら言葉を吟味し、
ところどころ手直しの為か、
何かを書き付けている音も聞こえるという。


見ることはダイレクトに心に訴える、
でも聞くことも大切だ、
特に今みたいに海外を旅して
普段とは違う言葉を耳にし、
自分が普段は気にもしない音から、
旅の情報を得ていると感じるときがある。

同じ日に二人の作家の
「文章を読む」という行為、「文章を聞く」という行為から
本を読みながら頭の中で想像の旅をするとき、
作家が何度も言葉にして推敲した言葉が
心に響いてるんだなと
本日も暑さを逃れてやってきた
ネットカフェで考えたとか考えないとか。



soramove
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旅でホテルに置いてきた読み終えた本を次は誰が読むのだろう。

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