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「隠された記憶」何気ない日常の裏には恐怖が潜んでいるのかもしれない

2006-07-24 00:20:41 | ミニシアター系映画
「隠された記憶」★★★
ジュリエット・ビノシュ、ダニエル・オートゥイユ 主演
ミヒャエル・ハネケ監督、2005年、イタリア オーストリア ドイツ フランス

穏やかな普通の暮らしをしている家庭に
届けられたビデオテープ。
そこにはその家族の家の様子が録画されていた。

何かの脅迫なのか、嫌がらせなのか
不安になる夫婦。

一見ビデオテープが届けられたことで
夫婦の間に微妙な感情のズレが生じたように見えるが、
それ自体は始めから内在していて
それが顕著になっただけかもしれない。

映画宣伝のコピーは「衝撃的な結末!」と
書いているが、そんな大袈裟なコピーにするより、
平穏に見える日常に潜むだれもが持つ
漠然とした不安のような、形や言葉にしにくい
ものをこの映画に見ることが出来ると、
そんなふうにもっとさりげないコピーの方がよかったんじゃないか。

ジュリエット・ビノッシュのエキセントリックな存在自体が、
この映画の雰囲気そのもののような感じがした。

何気ない日常に潜む悪意無き真実、
知っていること、知らないこと
無意識ながら他人に与えてしまう悪い影響、
そして民族間の過去の記憶。

仕方ないと言ってしまえばそれまでだが、
現代はただ普通に生きることさえ実に難しいようだ。

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