soramove

読書と旅行と柴犬のブログ
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ヤプログから引っ越してきました。

「かもめ食堂」おいしいコーヒーのおまじない

2006-04-27 00:10:03 | ミニシアター系映画
「かもめ食堂」★★★☆
小林聡美、片桐はいり、もたいまさこ主演
荻上直子監督、2005年

フィンランドのヘルシンキの街の
「かもめ食堂」が舞台。

2度満席で入れず、3度目にしてやっと
席に座る、
こんなに情熱を傾けるような映画じゃなく
「脱力系」なんだけど
何故か人気があるのだから仕方ない。

映画のなかで
コーヒーのおいしい入れ方を
女主人が店の客から教わるシーンがある。

店はペーパーを使用し自分でお湯を注いで
コーヒーを入れているのだが
粉を入れたら、お湯を注ぐまえに
人差し指を粉の真ん中あたりに
たぶん少し差して、おまじないを唱える

美味しくなる呪文

そしてゆっくりとお湯を注いでいく。
コーヒーの粉が蒸らされて
真ん中あたりが膨らむ様が想像できる、
香りが一瞬閉じ込められて
そのあと、ぱーっと広がっていく。

「コーヒーは他人に入れてもらった方が美味しいんだ」

確かにそう思う。

日常的にコーヒーをよく飲むので
ドリップにもそれほど気を使わず
多めに作ってポットで保温しておく、
それを1時間もしないうちに飲んでしまう。

さっき、一杯を作るために
真剣にお湯を注いだ。
香りが違う感じがする、大切な一杯のためだけに
丁寧にコーヒーと接する時間は
贅沢な気さえする。

この映画を見た後は
きっとおにぎりや何かさっぱりしたものが食べたくなる、
食堂では様々な料理が手際よく作られ
それらを行儀のいい客が食べるのを
見ているからだ。

でも自分は「美味しいコーヒーが飲みたい」、
そう思いながら映画館の階段を下りた。

特に何か教訓めいたことを言う映画ではない、
でもこの映画を嫌いになれるはずがない。

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★映画館でなければダメというような大作でもないので
レンタルを待ってもいいが、暗闇の中で画面を見ながら
映画と自分のことを考える時間は、部屋でリラックスしたときとは全く違う時間だ。