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読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

「大統領の執事の涙」タイトルが感傷的すぎる、実際は骨太な作品

2014-03-02 15:13:39 | ミニシアター系映画
「大統領の執事の涙」★★★★
フォレスト・ウィテカー、オプラ・ウィンフリー、
ジョン・キューザック、ジェーン・フォンダ、
キューバ・グッティング・Jr、テレンス・ハワード、
レニー・クラヴィッツ、ロビン・ウィリアムズ出演

リー・ダニエルズ監督、
123分 2014/2/15公開
2013,アメリカ,アスミック・エース
(原題/原作:THE BUTLER )




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「実在したホワイトハウスの黒人執事の
人生をモデルにしたドラマ。
奴隷から大統領執事となり、
7人の大統領に仕えた男の
波乱に満ちた軌跡を追う。
黒人の近代史と重なり
シドニー・ポワチエがアカデミー賞を受け、
オバマ大統領誕生が
いかに歴史的なことか実感できる」



タイトルが感傷的すぎるのが気になるが
内容は骨太な同情さえさせないような
美しい魂の物語だ。



ケネディを含めて7人もの大統領に
仕えた主人公の人生は
アメリカの人種差別の歴史と重なり
執事でとして働く間は
個人の意見を持たず
ひたすら家族を育てることに
心を注いできた普通の男が描かれる。


のほほんと暮らしている
自分なんかに本当の苦しみは
実感出来ない
でも怖さは分かる気がする。


常に周囲に気を配り
最高のおもてなしに努める黒人執事たち、
人種差別撤廃をうたいながらも
そのホワイトハウスの内部でも
黒人は白人に仕え続ける。


公民権運動、キング牧師の暗殺
大きなうねりの中で
変わらず仕事をしながらも
息子は運動に深くかかわり
そのことで父と息子は距離を置いてしまう。
どちらもが正しく
だからこそ相容れないのは
とても悲しいことだ。



歳月が経過し
49歳のオバマ大統領が誕生
信じられない歴史的瞬間、
主人公は感慨深く見つめる。


ただ自分なりに正しく生きてきた男、
家族を守り、仕事を忠実にこなし
多くを語らず
そんなごく当たり前の事が
彼の穏やかな表情から伝わる
それがどんな大変なことだったか。
食い入るように見つめた。



映画としても
アメリカの近代をひとつの視点で網羅し
興味深い内容だった。


★100点満点で85点


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「光にふれる(台湾映画)」本当に触れた感触が伝わる

2014-02-15 10:19:43 | ミニシアター系映画
「光にふれる(台湾映画)」★★★☆
サンドリーナ・ピンナ、ホアン・ユィシアン、
リー・リエ出演

チャン・ロンジー監督、
110分 北京語 Color | 2012年 台湾=香港 | 
(原題/原作:TOUCH OF THE LIGHT [逆光飛翔 ] )




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第25回東京国際映画祭で見た作品
やっと劇場公開が始まったので
2012年11月04日(日) に書いた記事を再度。
「アジアの風-中東パノラマ」部門の台湾映画


「視覚障害の天才少年ピアニストが、
ダンサー志望のチエ(サンドリーナ・ピンナ)と出会って
夢に向かう。
盲目のピアニスト、ホアン・ユィシアン(黄裕翔)が
本名のまま「ユィシアン」を演じる。
台北映画祭で最優秀主演女優賞と観客賞をダブル受賞。。」

(第25回東京国際映画祭HPより抜粋)


田舎で盲学校を卒業し
大学生活を始めた主人公ユィシアンは、
ピアノに非凡才能を持っているが
人前に出る事には躊躇していた、
それは子供の頃コンクールの発表後
「一位になったのは目が見えないから
可哀想だからだ」と言われた事が
トラウマになっていたからだ。


なんだか世間をにぎわせている
ゴーストライター騒動を
連想させるが
多分に「盲目の」とそういう
分かりやすいレッテルを貼る事で
その作品や才能に
なにかしらの付加価値を付けているし
受け手もそれを感じている事も確かだ。


新しい場所での生活は大変そうだ
まずは学生寮から教室への移動を
体で覚えることから始めていくが
同じ音楽サークルの同期たちは
彼をサポートする事を重荷と感じて
それを敏感に感じ取る彼は
皆と距離を置くが
その代わりに寮の同居人と近づいていく。


寮の同居人も音楽を楽しんでいるが
勘違い人間のようにも見える、
でも音楽にのめり込む生活をしている主人公には
シンプルに音楽を楽しむ同居人に
自分との違いを感じ
それが二人を近づけていく、
同居人の目が見えない主人公の接し方も
実にさりげない。



そして彼の世界に一人の女性が関わってくる
近所のジューススタンドでバイトするシャオジエ、
彼女はダンサーになりたいと思いつつも
「自分には無理だ」と諦めていたが
主人公ユィシアンと関わる事で
前向きな考えを持つようになる。


夢を実現することは大変だ、
叶えることが出来る人はごくわずかかもしれない、

だったらせめて、今の自分に満足しているか
聞いてみたい、
自分達の過ごす毎日にゴールはない
これで良いのかと自問しつつも
スクリーンに見るそれぞれの生き方に
勇気づけられ
色々と考える
これこそ映画を見る喜び


★100点満点で75点

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映画「オンリー・ゴッド」意味深なシーンの多用で意味不明

2014-02-11 10:53:50 | ミニシアター系映画
映画「オンリー・ゴッド」★★☆
ライアン・ゴズリング、クリスティン・スコット・トーマス、
ヴィタヤ・パンスリンガム出演

ニコラス・ウィンディング・レフン監督
90分、2014年1月25日公開
013,デンマーク、フランス,クロックワークス、コムストック・グループ
(原題/原作:ONLY GOD FORGIVES)



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前作の映画の感想はコチラ↓
映画「ドライヴ」寡黙な男の最後の決心、まさにクール!
2012年04月15日(日) ★100点満点で80点★



「前作がちょっと変わってて
面白かったので、期待していた作品。
しかし意味不明なシーンが多く
当惑するっていうか、
『何がしたかったんだろう?』
そんな映画だった」



映画のコピーは
「その復讐は神への挑戦」
このコピーも意味不明だし、
内容としても神への挑戦って
どこがそうなの?という印象だ。



バンコクでボクシング・クラブを経営する
ジュリアン(ライアン・ゴズリング)が、
惨殺された兄の復讐に乗り出すが、
自分を神と名乗る謎の男が現れ、
壮絶な日々が幕を開ける。

完全の頭がどうかしちゃってる母親は、
溺愛していた息子の復讐を
ジュリアンに命じると共に
自らも別の手立ても駆使して
息子を殺した組織を追いかけるが
当然ながら共感できる訳もなく、
この映画は何を言いたいんだろ?
そればっかり



主人公にしても
結局は何を考えているのか
よく伝わらないし
思わせぶりな
妙に間延びした時間が
これをきっとスタイリッシュと言うんだろうけど
それってうまく言いあてられない時の
逃げ文句の様なもので、

「結局、何だよ」と問えば
中身の無い、でもちょっと映像はカッコイイ
そんなものを指しているだけだ。


好きなタイのバンコクが舞台であり
監督と主演の前作も結構良かったので
期待していた分だけ
大きく裏切られた、
でもそんなものだ、
多くは期待値に届かず
でもどこか期待して次を待つ。


今回もそんな感じ、
ナイフを使ったエグイシーンが結構あって、
随分前の香港映画のテイスト、
でもあの熱いエネルギーは全く無く
だからなんか無念な気分だ。



★100点満点で60点

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映画「アメリカン・ハッスル」詐欺師の起死回生の一矢

2014-02-05 16:44:53 | ミニシアター系映画
映画「アメリカン・ハッスル」★★★★
クリスチャン・ベイル、ブラッドリー・クーパー、
エイミー・アダムス、ジェニファー・ローレンス、
ジェレミー・レナー、ロバート・デ・ニーロ出演

デヴィッド・O・ラッセル 監督
138分、2014年1月31日公開
2013,アメリカ,ファントム・フィルム
(原題/原作:AMERICAN HUSTLE)

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アカデミー商作品賞を含む
最多部門にノミネートの話題作



「1970年代後半のアメリカを揺るがした
政治家などの収賄スキャンダル、
実話をベースに詐欺師が
政治家やマフイアを狙ったFBIの
おとり捜査に協力させられる姿を
スリリングに描いた傑作!」



こういう映画を待っていた!
洗練され過ぎて無くて
どうひいき目に見ても
魅力的には見えない主人公が
輝く一瞬、
「やったー!」って感じ、
良い気分で劇場を後にした。



天才的詐欺師といえどヘマはする、
無罪放免を条件にFBIに協力することになるが、
同様な詐欺師を突き出すハズが
大物政治家が罠にかかりそうになり
そこからカジノの話が展開して
利権の絡んだ政治家や伝説のマフィアのボスまで
芋づる式に逮捕できそうな状況に発展していく。


FBI捜査官の常軌を逸したような行動、
話がでかくなり過ぎることに
不安を訴える詐欺師
彼のパートナーや妻まで絡んで
この映画はどこに決着を持って行くんだろう?と

本当の自分になる。


詐欺師の相棒で愛人の
シドニー(エイミー・アダムス)が
何度か自問する
今の自分とは全く違う、本当の自分。


現状に満足しつつも
どこかに空虚なものを抱え

主人公のアーヴィン(クリスチャン・ベイル)に
似たような部分を見つけて
彼女はそこに新しい自分を見つけるチャンスを
見出そうとしていたのかもしれない。


鏡に映る自分
戸惑いつつも、ドアを開けて一歩外へ出れば
今の自分でしかない

出会いがあって、その先が気になりながらも
これじゃない、これも違う
そんなふうにも感じている。

追い込まれながらも
最後には「自分らしさ」を貫いた主人公達、
巨悪は倒せなかったが
新しい自分達を掴む事が出来た、
そんな彼らの笑顔が印象的だった。


現実はこうも巧くはいかないだろう
だから映画の魔法にかかったフリをするんだ。

しっかしクリスチャン・ベイルの
変貌ぶりには驚いた
役者も大変だ、今度はブヨブヨの腹を見せてたが
以前はアバラが浮き出るくらい
痩せてたもんな、
やっぱ、太ってる方が笑えるし
ほっとする。

ということで、アカデミー有力なこの作品、
ふさわしいかはともかく
面白い作品だった。


★100点満点で80点

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映画「クロニクル」特別な能力を持つという夢

2014-01-29 21:00:23 | ミニシアター系映画
映画「クロニクル」★★★☆DVD鑑賞
デイン・デハーン、アレックス・ラッセル、
マイケル・B・ジョーダン出演

ジョシュ・トランク 監督
84分、2013年9月27日公開
2011,アメリカ,20世紀フォックス映画
(原題/原作:CHRONICLE)




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全米初登場1位を獲得、
日本では各地で限定公開された



「偶然の出来事で3人の高校生が
超能力者となり、
未熟な彼らはそれを楽しむまでは良かったが、
次第にその力を誇示したくなり
そこからダークな方向に転落していく、
限定公開で見たかったが
見逃したものをさっそくDVDで見た」



主役はお約束の仲間はずれな男子、
彼の従兄はなにかと面倒を見るが
内向的で家族にも問題を抱え
つい「自分なんて」と言うような性格。


そんな彼が従兄と学園の人気者と
超能力を操る事が出来るようになり
その力を次第に持て余し
増大する力に逆に翻弄されていく



ストーリー展開に目新しさは無いが
超能力を持てたら・・・というのは
誰だって中学の頃くらいなら
考えたりする事

だから、そんな力を持った主人公が
無茶に突っ走るのは
分からないでもないし
悲劇的な方向に転落していくのも
なんだか共感できる。


こんな凄い力じゃなくても
たったTVのリモコンが
スッっと手元に来てくれたり
消し忘れた電気を消してくれるだけで
良いんだけどね。



一番目を奪われたシーンは
彼らがピューッって空を飛ぶところ

これは夢で何度か見たことがあって
そこでは自分も飛べてたけど
雲海を下に見て飛べたら良いだろうな。


結末としては残念なものだったけど
映画として結構出来はいいんじゃないかな

監督はこれがデビュー作という
才能ってあるんだなぁと
実感した作品、
監督の次の作品も気になるし
この映画の続きってものあったら劇場で。


★100点満点で75点


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