進化を遂げながら日本の成長を支えてきた羽田空港と
成田空港は、急速なグローバル化に伴い、今まで以上に玄関口としての
機能を果たしていくことが求められている。
しかし羽田空港は現在フル稼働しており、現状のままでは増便は
図れない状況にあるそうだ。様々な方策を検討した結果、
滑走路の運用・飛行経路を見直すことで、一日に約504便の
増加が可能であることが分かった。この新しい飛行路について
1月にサウスピア1階多目的室でオープンハウス型の説明会が
行なわれた。主催は国土交通省
それによると新しい飛行経路(案)はさいたま市緑区上空を飛び
太田窪周辺で2つの航路に分かれることが分かった。
まさに会社、自宅の上空である。このことにをより詳細に記すと
次のようになる。南風と北風が多くみられる羽田空港では
今回のさいたま市上空飛行経路は南風の時。
ブルーの経路が浦和駅上空を通るルートで1時間14便程度
高度約3,000フィート(約900M)飛ぶ。グリーンの経路は
南浦和駅北側(浦和競馬場上空)を通るルートで
1時間14便程度、高度約5000フィート(約1,500M)を飛ぶ。
オレンジの経路は戸田市上空を通るルート。1時間30便程度
高度約4,000~4,500フィート(約1,200~1,350M)を飛ぶ。
南風時の運用は年間約4割と推定し(さいたま市区上空では
着陸機のみ)運用時間は15時~19時の実質3時間程度の運用だそうだ。)
説明会場には多くの色々な立場の人が来てブルーの
ジャンパーを着た国土交通省職員の説明を聞いていた。
驚いたことにこの中には飛行機が大好きでどこが間近で見られるのか
ルートを聞きに来た若い人も居た。
この飛行経路真下の問題点は大きくは騒音と落下物対策についてだ。
この日は航空機の音が体験できるサウンドシュミレーターが
用意され体験してきたが、今一リアリティが感じられず
ピッと来なかった。このシュミレーターは住まいの地域に模した
環境での航空機の見え方、音を視聴できる。
因みに航空機騒音の程度はブルールートに大型機
(777-200、777-300)が飛んだ場合、70デシベルで
幹線道路、掃除機、騒々しい街頭のレベル。グリーンルートでは
65デジベルで街路沿いの住宅街レベルと言われている。
国際線増便にはどんなメリットがあるのか?
①ビジネスし易い環境を整え首都圏の国際競争力を強化する
②羽田空港の豊富な国内線と国際線を結び地方を元気にする
③より多くの外国人観光客を迎えて国内の消費を活性化する
④東京オリンピック、パラリンピック競技大会を円滑に開催する
尚お問い合わせ窓口は
A 国土交通省ホームページ特設ページ
http://www.mlit.go.jp/koku/haneda/
B TEL 0570-001-160
受付時間 平日 9:30~19:00
2月9日(土曜日)付日経新聞記事
2020年の東京五輪・パラリンピック前に運用が始まる見込みの
新ルート開設に伴って増える発着枠のうち、
半分程度を日米路線に割り当てる新たな飛行ルートは
在日米軍の横田基地が航空管制を担う「横田空域」を
一時的に通過する。その時間帯は日本側が管制する方針。
政府は20年に訪日客を4千万人まで増やす目標を掲げており
羽田の新ルート開設は柱の施策の1つだ。