語る、シェフ

小さなレストランのオーナーが、日々の出来事を語ります。

  配膳会のTさんの凄さ!

2009-06-23 01:15:45 | シェフが店を持つまで
なんかのどが痛いぞ!気を付けなければ・・・。

直営店のスタッフの人たちとも、だんだん打ち解けて、いろんな事に融通がつくようになってきた。
椿山荘の直営店には、洋食から和食、喫茶店、ビアホールみたいな店まであった。
そこで働くスタッフは、社員の他に「配膳会」というところから派遣されてくる、飲食店のプロがいた。
   *例えば、「ラ・ポンム配膳会」とか、大から小までいっぱいあった。
おもに、接客の仕事をするのだが、まあ、今でいう派遣社員だ。
「貝作」にも、Tさんという「ねえさん」がいて、週に2日ぐらい助っ人に来た。
「ねえさん」と言うのは、「姐さん」の事で、旅館や料理屋で働く女性のことらしい。
もちろん着物で働く。言い忘れたけど、アルバイトの女の子も、洋服より着物の方が時給が高いんです。
だけど、普段呼ぶ時は、「Tさん」って呼んでましたね。
 
 

そのTさんは、料理を売ることにかけては、本当にすごい。
貝作の場合、割烹じゃあないのでコースでは出さない。
そうすると、やはり追加料理が重要になってくる。それが、Tさんは凄い。
はっきり言って、いるといないでは、追加料理の数が全然違う!!
僕などは、そういうことに全く慣れてないので、最後まであまり得意ではなかったな。
ただ、トラブルもたまにあったな~。
Tさんは、受けたつもり、お客さんは頼んだつもりは無い・・・料理がテーブルへ!!
Tさんは、僕の事なんて完全に見下していたので、もちろん僕の要望なんてちっとも聞かない。
強引なところもあったけど、「商売として物を売る」姿勢というか、意欲というか、
ある程度、お客様に伝えていかなければいけない、という事を学んだ。
でも、今実践できているかというと・・・大いに疑問ですね(笑)

 

だんだんと、板長さんや、板前さんと飲みに行ったりもして、貝作での生活にも慣れてきました。
洋食を離れ、和の世界の人たちと接し、ちょっと自分に対して距離を置いて、自分を判断できるような・・・。
なんか、そんな時期でした。
僕は再び、自分の出すべき店に向かって、ゆっくり歩き始めたのです。

ところが、今でも反省している、ダメな事をやってしまったのです。

     それでは、また。



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