語る、シェフ

小さなレストランのオーナーが、日々の出来事を語ります。

  旭川駅にて

2009-11-05 01:46:07 | 北海道一人旅
今日は、今年で「いちばん」暇でした(涙)明日から出直しです!!(キッパリ)

僕は、列車の発車する1時間前に、ロッカーに入れてある荷物を取りに行った。
その時、座っていた椅子に、お財布とか入ったバックを置き、その上にコートをかけ、
層雲峡で買ったビニール傘を横に立てかけて、荷物を取りに行った。
考えてみれば、ずい分無用心だ。
せめて財布だけでももって行けばいいのに・・・今改めてそう思う。
でも、その時は、すぐに戻れるし、人もほとんど居なかったのでそうしてしまったのだ。
それが失敗だった・・・盗られたのだ・・・ビニール傘を・・・。

 

僕が、荷物をロッカーから取ってくると、大柄な男性が近づいてきて、
「これは、あなたのですよね?」と、ビニール傘を差出し、尋ねられた。
「はい、確かに僕のです。」と、答えると。
「私は、鉄道公安員です。私服で警戒中にこいつが傘を取ったので、捕まえました。」と、言って、
横に立っている若い男性を突き出した。そして、
「もしよろしければ、ちょっとお時間を頂けますか?」と、僕に聞いた。
僕は、列車の発車時刻までなら・・・という事で同行することにした。

 

なにやら、机がたくさん並んでいる事務所みたいなところに連れて行かれると、
椅子を勧められ、インスタント珈琲を入れてくれた。
僕は、礼を言うとこーひーをすすった。
ちょっと離れた所に連れて行かれた彼は、取調べを受けていた。
僕が、珈琲を入れてくれたおじさんと、世間話をしている間、
彼は名前を聞かれたり、住所を聞かれたりしていた。
でも、しばらくしてもう一度住所を聞かれた時、さっきの住所は言えなくて、嘘だとばれてしまったようだ。

 

まあ、まとめると、[彼は自衛官で、非番の時外出してお酒を飲んでビニール傘を盗んだ。]と、言うことらしい。
それで僕に、その事を訴えるかどうか?と言うことらしい。
訴えれば、彼は正式に窃盗犯となり、もちろん自衛官はクビ。
でもどう考えても、財布とかもあったのに、盗んだのはビニール傘だったし、お酒も入っているし、
僕は、「本当の悪い人ではなさそうだし、謝ってくれればいいですよ。」と、言った。
すると彼は、さっき彼を捕まえたおじさんに僕のところに連れてこられると、
「ほら、ああ言ってくれてるんだから、ちゃんと謝れ」と、おじさんに言われ、
「すみませんでした・・・。」と、小さな声で言うと、おじさんに、
「ほら、もっと大きな声でちゃんと!!」と言われ、
「どうもすみませんでした!!」と、もう一度大きな声で言った。
僕は、偉そうに・・・
「まあ、これから気をつけて下さいよ。人に迷惑かけちゃいけません。」
なんて、言って事務所?を出て稚内までの夜行列車に乗るためにホームに急いだ。

でもまあ、これも貴重な体験だった(笑)

 

夜行列車と言っても、座席に座ったまま寝るので、あまり良くは眠れなかった・・・お腹も空いていたし・・・。
朝6時に、稚内に着くとホームを出て街に繰り出した。
でも、朝早かったし、閑散として誰も居なかった。もちろんマクドナルドもなっかた。
しばらくして、あの、ビニール傘を列車の中に忘れてきた事に気がついた。
なんか、あの彼にすごく悪い事をしたような気がした。
こんな事なら、彼に傘をあげればよかった(笑)

そして、稚内でも奇跡が起きた?

    それでは、また。


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