テレビで、山に生えている葉っぱを売って稼いでいる村を見た。料理に添えるモミジや緑の葉っぱをおばあさん達が採集して箱に詰めて、契約している都会の料亭や料理店に送り出している。葉っぱ5枚で800円稼げる。葉っぱがお札に見える。映画にもなって有名になった。他の村でも葉っぱを売り出そうとしたが、まねができないという。きずのない葉っぱを集めて、サイズをそろえて、客の必要とする葉っぱを必要とする時間に、必要なだけ送り届けなけれなならない。おばあさんがタブレット端末で販売情報を見ている。地元のものを資源として村おこしをしたいい例だ。
テレビで、日本一の旅館といわれる能登半島知倉温泉の加賀屋を見た。海のそばに20階建てぐらいの五重塔のような建物が建っている。加賀屋の外観だ。内部に入ると赤いじゅうたんの広い吹き抜けロビーでお琴の演奏をしている。案内されてエレベーターに乗り10帖ぐらいの和室に入る。和服の接待係があらわれて、お菓子とお抹茶を出してくれる。客の身長をそれとなく見て、サイズの合った浴衣を出す。お風呂に入る。和食の料理を食べる。細かい心づかいがサービス日本一の秘訣だという。気を使われすぎて気づかれしそうだ。1泊3万円ぐらいで海外からもお客が来る。女中さんが何十人も並んで一斉にお辞儀をして見送ってくれる。大名気分になれて人気があるようだ。
テレビで、定年を延長して65歳まで希望者を会社で雇用することになるという。年金支給は13年後には65歳からになる。60歳で部長をやめさせられて、元部下の課長だった人の命令に従わなければならなくなる。年功序列の安定感がなくなり上下関係が逆さになる。職場の雰囲気も悪くなるだろう。他の会社に変わることもある。自営業を始めて経営コンサルタントなどをする人もいる。若者が少なくなる少子高齢化社会に対応し、老人が働く仕組みになるようだ。
放送大学で官僚制度の話を聴いた。日本の官僚制度では審議官までは同期が同時に昇進し、その後は一人が事務次官になり、同期のほかの人は退職し、天下りして関連団体に移るという。マスコミが天下りはけしからんという論陣を張るので天下りができなくなり困っている。事務次官の年収は2200万円ぐらいだが、辞めると年金生活で年収300万円だけになり生活に困る。民間企業でも子会社や関連会社に天下るケースは多い。役人の人事システムが壊れると日本の背骨が壊れてしまいそうだ。アメリカ的な契約主義で突然人事異動があり首がとぶ人事になるのだろうか。