北朝鮮は核、ミサイル実験を何度も行い、米軍が攻撃するかという緊迫した状況になっている。考えられる米国の攻撃目標は、北朝鮮の首脳部や核施設、弾道ミサイルだろう。米国の空母艦隊が２～４群、トマホーク巡航ミサイルを１５０発も搭載した潜水艦も展開している。駆逐艦も巡航ミサイルを搭載している。合計６００発ぐらいの巡航ミサイルを発射できる。しかし北朝鮮は空爆に備えて施設を地下に建設し、ミサイルも移動式の台車に乗せられて空爆を逃れられるようにしている。韓国も人権派の左派大統領が政権を持ち、北朝鮮と融和する方針で、米国や日本との関係がよくなくなってきた。北朝鮮を支援しているロシアや中国はどうするか。中国は米国に頼まれて北朝鮮と交渉しているようだ。米国は北朝鮮と軍事衝突が起きた場合、韓国や日本にあまりに多くの被害を与えるので控えているという。北朝鮮から米国の空母を目標とするミサイルも発射され日本海の中央の目標地点に誤差７ｍで命中した。米空母も撃破されそうで、米空母は６月６日には日本海を出たという。北朝鮮では航空戦闘競技大会が行われ、戦闘機や爆撃機が飛行し、曲技飛行も行われたという。心配なことだ。
米海軍は原子力空母ニミッツを中心とする艦隊を西太平洋に派遣すると２６日に表明した。西太平洋にはすでに２群の米空母艦隊が展開しているが、さらに３隻目を投入して北朝鮮や中国への圧力を増やすのか、すでに展開している空母と交代するのか不明だ。米軍は軍事的攻撃には慎重だ。北朝鮮や中国、ロシアが反撃してくると韓国や日本や米国にも甚大な損害が出るので控えている。米国は北朝鮮問題については７月末までの１００日間で中国に北朝鮮を抑制する交渉をまとめるように頼んでいるが、うまくいかない場合は米国が単独行動するという。米国は大陸間弾道弾ICBMの迎撃実験をしているがここ１０年で１７発のうち８発程度迎撃に成功した。半数は撃ち漏らしている。軍事衝突が起きないように祈るばかりだ。
米海兵隊の総司令官が沖縄県に駐留する米海兵隊を米国領のグアムに移転する計画の見直しを検討していると２４日に表明した。日本政府は米海兵隊のグアム移転を前提にしていたので、普天間飛行場の移設計画にも影響が出そうだ。計画見直しは北朝鮮の核やミサイルの開発の進展に応じたもので、戦略的な情勢が変わったためだという。当初は２０１４年までに米海兵隊員約８０００人を沖縄からグアムに移転する計画だった。２０１２年に日米両政府は辺野古移設とグアム移転を切り離して考えることに合意し、在沖縄海兵隊員約１万９千人のうち約９千人を２０２０年代に海外に移転することにし、グアムには４０００人移転するとしていた。沖縄もグアムも北朝鮮のミサイルの射程圏内だがどうなるのだろう。
自民党総裁の安倍首相が３日の憲法改正を求める集会にビデオメッセージを送った。首相は改憲項目として９条に自衛隊の項目を追加することと高等教育の無償化を定める項目を新設すると述べた。９条の存続を求める公明党や教育の無償化を求める日本維新の会に配慮したようだ。２０２０年に改正された憲法を施行するという。自民党の改憲草案は現憲法の考えの主権在民ではなく天皇主権の戦前の考えのような案だった。自衛隊の存在を認める項目の追加と教育の無償化という程度の改正ですますようだ。この程度のことならば国民が賛成反対で対立し争いになる改憲騒動をおこす必要もなく現在の憲法の解釈で済むだろう。