日本政治の行方についてアメリカ人教授の講演を聴いた。
今度の衆議院総選挙で政権交代が起こりうるが、まだ投票日まで何があるかわからない。マニフェストを書いてそのようにするのは政治ではない。マニフェストに書いてないこともやらねばならない。官僚的発想だ。麻生首相が人気がないというが、支持率18%で、辞めるときの森首相は5%、竹下首相は3.9%だった。まだ二桁の人気がある。
人気がない理由は何か。景気が悪いからか、失言のためか皆の意見を聞きたい。
意見(体制が制度疲労して壊れてきた。日本人があほで変な人を選んだ。官僚が動かしていた。ほかの政党がなくて民主党にいれた。)
選挙制度が小選挙区制になった変化が影響している。昔は中選挙区制で自民党候補が同じ選挙区に何人も出て競走し緊張感があった。自民党の中でほかの候補を選べた。小選挙区制では二大政党しか生き残らない。よくない。
アメリカでは社会階層を反映して金持ちが共和党を支持し、貧乏人が民主党を支持する。日本は階級格差がない。皆同じ。
アメリカの政治の基盤プラットフォームは党のマニフェストだが、日本では党首の個性になる。小泉さんのように人気のある人が何か言うと影響が大きい。
ビジョンが見えない。民主党のなかもばらばらだ。投票しない人も多い。
自民の票が田舎で減っている。ベテランの森、町村、山崎も落選しそうだ。
自民党の集票マシンが崩れている。昔は金を配って歩く買収選挙だった。ボスの力がなくなっている。共同体がなくなっている。
元首相の自民党の小泉氏と会食した。今度の選挙は民主党が300議席とるという。自民党を壊した。お金をばらまく政策の財源がないといって自民党が民主党を批判する。
民主党の首相候補の鳩山氏、菅氏と会食した。30年来の知人だ。緊張と興奮を感じた。
菅さんはイギリスに行って内閣と官僚の関係を勉強してきたという。アメリカは大統領制で参考にならない。
民主党政権になったらすぐにアメリカのオバマ大統領に会おうとするだろが、あまり早く会わないほうがいい。新日米関係ではオバマに日本は無視されている。中国、韓国、フランス、ドイツと話している。
21世紀にふさわしいことを提案するといい。外国は日本の財政赤字を心配している。パンクすると金利が上がり大変になる。官僚をうまく使ってモラルを向上させる。改革派の官僚も多い。
日本のデモクラシーは大正時代からあった。政友会が戦後の自民党になった。戦前の官僚は天皇に任命されて、天皇に責任を持った。
今後は日本は高齢化社会になり、中国が強大化してくる。
小沢一郎がうらでパワーを持って田中角栄のようになる。