Sightsong

自縄自縛日記

北井一夫『シカゴループ』

2019-01-29 09:02:51 | 北米

南青山のビリケンギャラリーにて、北井一夫さんの写真展『シカゴループ』。

2017年にシカゴ美術館でのプロヴォーク展があり、招待された北井さんはシカゴの街を撮影した。

近年、北井さんがデジカメに持ち替えたのは大きな衝撃だった。ソニーのアルファを用いて最初に『日本カメラ』誌に掲載された作品には、正直言ってインパクトが弱く(多くの人がそう思ったに違いない)、それもまた衝撃を上乗せした。

そんなわけで半ば恐れながら足を運んだのだが・・・。いや驚いた。人や物との距離感や間合い、想像される写真家としての佇まい、やや傾いだ構図、すべて北井写真のアウラを発散している。素晴らしい。電車のホームを撮影したものなど欲しい作品もあり、また北井一夫さんの写真としては格安でもあったから、くらくらして懐に手がのびかけてしまった。

レンズはすべてエルマー50mmF3.5であるらしい。北井さんによれば、赤エルマー、ニッケルエルマー、そしてF2.8と3本エルマーを所有しているという。こんなに良いなら、買えもしないズミルックス35mmF1.4に憧れていないでエルマーを使おうかな。

北井さんは操作方法が複雑すぎるという理由で、今ではライカM10を使っている。日本のいくつかの場所を撮った作品をエッセイのように組み合わせて写真集にしようかなと話してくれた。(その中には友人が案内役を買って出たものもある。)

Leica IIIa、Summitar 50mmF2.0、富士C200(およそ3年ぶりにフィルムを使った)

●北井一夫
『1968年 激動の時代の芸術』@千葉市立美術館(2018年)
『写真家の記憶の抽斗』(2017年)
『写真家の記憶の抽斗』
『COLOR いつか見た風景』
『いつか見た風景』
北井一夫×HMT『過激派 AGITATORS』(2015年)
『道』(2014年)
『Walking with Leica 3』(2012年)
『Walking with Leica 2』(2010年)
『Walking with Leica』(2009年)
『北京―1990年代―』(1990年代)
『80年代フナバシストーリー』(1989年/2006年)
『フナバシストーリー』(1989年)
『英雄伝説アントニオ猪木』(1982年)
『新世界物語』(1981年)
『ドイツ表現派1920年代の旅』(1979年)
『境川の人々』(1978年)
『西班牙の夜』(1978年)
『ロザムンデ』(1978年)
『遍路宿』(1976年)
『1973 中国』(1973年)
『流れ雲旅』(1971年)
『津軽 下北』(1970-73年)
『湯治場』(1970年代)
『村へ』(1970年代)
『過激派』(1965-68年)
『神戸港湾労働者』(1965年)
粟生田弓『写真をアートにした男 石原悦郎とツァイト・フォト・サロン』(2016年)
大津幸四郎・代島治彦『三里塚に生きる』(2014年)(北井一夫出演)


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