ここ3回連続で、ラーメンについて語った拙ブログだが、最近の私はうどんを食べる機会の方が多い。
今年最初に食べた麺類も、吉祥寺『うどん白石』さんの季節限定メニュー「年明けうどん」だった。
赤い海老天に白い揚げモチ、そして紅白のかわいいカマボコが乗った、見た目も味も素晴らしいうどんである。
2018年の「麺はじめ」を飾るのに、ふさわしい逸品だった。
…よくよく考えると、今年最初に食べた麺は「サッポロ一番塩らーめん」だった気もするが…まあいいや。
私がうどんに興味を持ち、いろんなお店を巡るようになったのは、確か昨年の6月頃。
その直後、立川市に『香川一福』という、讃岐うどんのお店がオープンした。
本場香川の人気店『一福』で修行した方が、神田に『香川一福』という店を出し、立川はその支店…になるのかな?
どうも、神田と立川ではオーナーが違うらしいのだが、その辺の詳細は知らない。
その神田店は、ミシュランのビブグルマン(要するに、高くないのにウマい店)に選ばれたらしく、
立川店の開店前には、「あのミシュランのうどん店が立川に!」のような宣伝が飛び交っており、
実際、オープン当日は長い行列ができ、閉店時間前に麺がなくなり、早じまいしたそうだ。
その翌日、夜18時過ぎくらいに、様子見で近くを通ったところ、なぜか行列はなかった。
入口では社員と思われる男性がいて、「よかったらどうぞ~」と、やさしい口調で案内してくれたので、
せっかくなので入店してみることに。店内にも客はほとんどおらず、待たされる心配もなかったからね。
券売機の前で少々悩んだが、「釜玉バター」700円と「とり天」180円(2個。現在は1個で120円)を選択。
セルフサービスなので、厨房カウンターで待っていると、うどんも天ぷらもすぐに完成。
麺をひと口すすった感想は…おっ、ウメエじゃねえか! だ。
実は私、ここのうどんは期待するどころか、「なにがミシュランだ、マズかったら承知しねえぞ…」と、
むしろ懐疑心を抱いていた。実際、提供が異様に早く、茹で立て・揚げ立てではなさそうだし。
しかし、そんな私の不安は即打ち消される、見事なうどんだった。
自家製麺は、讃岐うどんらしくしっかりとした腰があり、卵とバターとの絡みもよく、まさにカルボナーラのよう。
また、添付のダシ醤油もおいしく、とり天も冷めてはおらず、いい具合に揚がっていた。
ズルズル、ガツガツとあっという間にたいらげ、大盛りにすればよかったと後悔。
うどんには満足したが、ミシュランという権威に屈服したような気がしてシャクなので(?)、
あえて難癖をつければ、「運ぶときのお盆がすべる」。私だけでなく別の客も、お盆の上で丼がズレて驚いていたしね。
あと、これは私だけの身勝手な印象だと思うが、「ひとりだけ妙な店員がいる」。
他の店員と比べると、どうもコイツだけ表情に笑顔がなく、挨拶の声が押圧的。体格も立派なので余計に目立つ。
しかも、厨房からホールへ出てきたとき、なぜか肩を左右に揺らして歩いていた。さすがは立川の飲食店店員(笑)。
想像だけど、コイツはいまだに、中学時代ワルかった自分とかを自慢してそうだな。
この日以降は、入口から店内をのぞき、コイツが不在のときだけ入ることにしている。
しばらくして、ようやく再訪がかなったので、シンプルな「かけうどん・温・中サイズ」500円を注文。
無料の天カスを少しだけ入れて、黄金色のスープとしなやかな麺を堪能。うん、やっぱりウマい。
しかも、お盆には滑り止めシート(名称不明)が貼ってあり、丼をひっくり返す不安を解消。
やはり、何人かの客から要望があったのだろうか。すぐに対処したところに、お店の誠意を感じる。
そのまた数日後には、「カレーうどん・中」750円を食べた。
A4やら5やらの高級牛肉をふんだんに使った、都内有名洋食店のカレーソースらしく、
ひと口すすってみたところ、すんげえ濃厚。
スープがドロドロで麺とよく絡むから、あまり周囲に飛び散らないのもありがたい(笑)。
途中で、付け合わせのダシを加えれば、普通のカレーうどんっぽい濃度になり、1度で2度楽しめる。
「白飯」150円を追加すれば、3度楽しめたな。可能ならば、このカレーソースをツマミに一杯やりたい。
それから数ヶ月たち、季節は夏から冬に移った頃、別の店で飲んだ後に、久々の入店。
注文したのは、期間限定の「瀬戸内レモンうどん・中」670円に、お店の推奨トッピング「豚肉」250円。
一緒にするとこんなビジュアル。言い忘れたけど、ここは生姜も無料で入れられるよ。
レモンとうどんの組み合わせは、正直あまり気に入らなかった。レモンが多すぎるのでは…が個人的な感想。
ただし、立川店にしかないという具の豚肉は、しょっぱい味付けがモロに私好み。卓上の胡椒をかけるとさらにウマい。
白飯と生卵をあわせて、「特製豚丼」にして喰ってみたい。ネギも少量もらえるとうれしいな。
以上、香川一福立川店には、これまでに4回入店。先述の理由で、入口で引き返したことも何度かある。
そのたびに感じるのが、「客がいない!」だ。
これまで散々ホメてきたのに、手の平を返すようでお店には申し訳ないけど、事実である。
ウインズ立川が近いので、土日は大勢の競馬客が利用しそうだが、平日は昼夜を問わず、混んでるのを見たことない。
前評判は良く、開店当日は大行列。その後の評判もそんなに悪くない。実際、食べてみても味に問題はまったくない。
私が嫌いな巨漢店員も、気にしない人の方が多いはずだし、接客面や衛生面も、見た限りではちゃんとしているのになぜだ。
不入りの理由は、近所に安価な『はなまるうどん』があるのと、セルフサービスが面倒なことくらいしか浮かばない。
ただ食器については、最近はセルフではなく、食前も食後もすべて店員さんが運んでくれるようになった。
理由は悲しいことに、「終始ヒマなので、他にやることがないから」だと思われる。
食べ終わって立ち上がった途端、「そのままで結構ですよー」という声とともに、女性店員が駆けつけるのにはビックリ。
食事中見張ってるのか? ま、若い女性に駆け寄られるのは、悪い気はしないけどねえ(←さみしい男)。
あと最近、お店のマイナス点をもうひとつ発見した。それは、店頭に掲示してあるメニュー表。
各商品と価格、「ミシュラン獲得」などのアピールに続く、最後のキャッチコピー。その問題作(笑)はズバリ、
“「出汁にフィネス(=雅、優雅さ)」をぜひご堪能ください!” なんじゃこりゃ!? ※食べログでの表記は“体験ください!”
そもそも文法から間違っていて、正しくは「出汁のフィネス」か、せいぜい「出汁にフィネスを感じてください」だ。
「ミシュラン獲得」も当然ウザいが、何より不愉快なのが、カッコミヤビユウガサカッコトジルだ。
●一般的ではないと思われる単語や外来語は避ける ●()内で元の意味を説明するなら、素直にその単語を使うべし
「やってはいけない文章例」などによく挙げられる、上記2点が見事に当てはまっている。
美しい日本語を愛する私にとっては、実に許し難いキャッチコピーといえよう。
こんなクソコピーやめちまえ! この大バカヤロウ!!(←「美しい日本語愛」あふれる怒号)
どうせ店員たちだって、フィネスなんて日常では使ってねえだろうし、このコピーも、おそらく誰かの入れ知恵だろう。
関係ないけど、私が敬愛する(嘲笑)食べロガーも、一人称を「小生」にしているヤツ多いよな。普段使ったこともねえくせに。
ミシュラン→フランス→そうだ、フランスの単語を使おう…という経緯で採用したのならば(推測だけど、当たってそう)、
明らかに方向性を誤っている。こういう勘違いが、店内閑古鳥の原因に繋がっているのかもしれない、
と結びつけるのは強引だろうか………とんでもなく強引だね。スマン!
それにしても、店員さんが食器も運んでくれて、並ばず待たず、ゆっくり落ち着いておいしい食事が楽しめる。
そんな、文字通りフィネス…じゃなくて優雅な空間になってしまった現在の状況は、なんとも皮肉である。
まあ、キャッチコピーなんて気にする方は少ないだろうし、これを読んだ皆さんもよかったら、
ぜひお店へ行ってみてほしい。雅か優雅かはともかく(笑)、うどんの味自体は満足してもらえるはずだから。
私は試したことないが、天ぷらやおでんなどをツマミに飲んで、シメにうどんをすするのもいいね!
とにかく、せっかくの美味しいうどんなのに、利用客が少ないのはもったいないよ。
香川一福(かがわいっぷく) 立川店
東京都立川市錦町2-2-1
立川駅南口から徒歩約4分
営業時間 11時~22時
定休日 年末年始以外は無休
※池袋にも支店あり
※22年5月31日に閉店しました
今年最初に食べた麺類も、吉祥寺『うどん白石』さんの季節限定メニュー「年明けうどん」だった。
赤い海老天に白い揚げモチ、そして紅白のかわいいカマボコが乗った、見た目も味も素晴らしいうどんである。
2018年の「麺はじめ」を飾るのに、ふさわしい逸品だった。
…よくよく考えると、今年最初に食べた麺は「サッポロ一番塩らーめん」だった気もするが…まあいいや。
私がうどんに興味を持ち、いろんなお店を巡るようになったのは、確か昨年の6月頃。
その直後、立川市に『香川一福』という、讃岐うどんのお店がオープンした。
本場香川の人気店『一福』で修行した方が、神田に『香川一福』という店を出し、立川はその支店…になるのかな?
どうも、神田と立川ではオーナーが違うらしいのだが、その辺の詳細は知らない。
その神田店は、ミシュランのビブグルマン(要するに、高くないのにウマい店)に選ばれたらしく、
立川店の開店前には、「あのミシュランのうどん店が立川に!」のような宣伝が飛び交っており、
実際、オープン当日は長い行列ができ、閉店時間前に麺がなくなり、早じまいしたそうだ。
その翌日、夜18時過ぎくらいに、様子見で近くを通ったところ、なぜか行列はなかった。
入口では社員と思われる男性がいて、「よかったらどうぞ~」と、やさしい口調で案内してくれたので、
せっかくなので入店してみることに。店内にも客はほとんどおらず、待たされる心配もなかったからね。
券売機の前で少々悩んだが、「釜玉バター」700円と「とり天」180円(2個。現在は1個で120円)を選択。
セルフサービスなので、厨房カウンターで待っていると、うどんも天ぷらもすぐに完成。
麺をひと口すすった感想は…おっ、ウメエじゃねえか! だ。
実は私、ここのうどんは期待するどころか、「なにがミシュランだ、マズかったら承知しねえぞ…」と、
むしろ懐疑心を抱いていた。実際、提供が異様に早く、茹で立て・揚げ立てではなさそうだし。
しかし、そんな私の不安は即打ち消される、見事なうどんだった。
自家製麺は、讃岐うどんらしくしっかりとした腰があり、卵とバターとの絡みもよく、まさにカルボナーラのよう。
また、添付のダシ醤油もおいしく、とり天も冷めてはおらず、いい具合に揚がっていた。
ズルズル、ガツガツとあっという間にたいらげ、大盛りにすればよかったと後悔。
うどんには満足したが、ミシュランという権威に屈服したような気がしてシャクなので(?)、
あえて難癖をつければ、「運ぶときのお盆がすべる」。私だけでなく別の客も、お盆の上で丼がズレて驚いていたしね。
あと、これは私だけの身勝手な印象だと思うが、「ひとりだけ妙な店員がいる」。
他の店員と比べると、どうもコイツだけ表情に笑顔がなく、挨拶の声が押圧的。体格も立派なので余計に目立つ。
しかも、厨房からホールへ出てきたとき、なぜか肩を左右に揺らして歩いていた。さすがは立川の飲食店店員(笑)。
想像だけど、コイツはいまだに、中学時代ワルかった自分とかを自慢してそうだな。
この日以降は、入口から店内をのぞき、コイツが不在のときだけ入ることにしている。
しばらくして、ようやく再訪がかなったので、シンプルな「かけうどん・温・中サイズ」500円を注文。
無料の天カスを少しだけ入れて、黄金色のスープとしなやかな麺を堪能。うん、やっぱりウマい。
しかも、お盆には滑り止めシート(名称不明)が貼ってあり、丼をひっくり返す不安を解消。
やはり、何人かの客から要望があったのだろうか。すぐに対処したところに、お店の誠意を感じる。
そのまた数日後には、「カレーうどん・中」750円を食べた。
A4やら5やらの高級牛肉をふんだんに使った、都内有名洋食店のカレーソースらしく、
ひと口すすってみたところ、すんげえ濃厚。
スープがドロドロで麺とよく絡むから、あまり周囲に飛び散らないのもありがたい(笑)。
途中で、付け合わせのダシを加えれば、普通のカレーうどんっぽい濃度になり、1度で2度楽しめる。
「白飯」150円を追加すれば、3度楽しめたな。可能ならば、このカレーソースをツマミに一杯やりたい。
それから数ヶ月たち、季節は夏から冬に移った頃、別の店で飲んだ後に、久々の入店。
注文したのは、期間限定の「瀬戸内レモンうどん・中」670円に、お店の推奨トッピング「豚肉」250円。
一緒にするとこんなビジュアル。言い忘れたけど、ここは生姜も無料で入れられるよ。
レモンとうどんの組み合わせは、正直あまり気に入らなかった。レモンが多すぎるのでは…が個人的な感想。
ただし、立川店にしかないという具の豚肉は、しょっぱい味付けがモロに私好み。卓上の胡椒をかけるとさらにウマい。
白飯と生卵をあわせて、「特製豚丼」にして喰ってみたい。ネギも少量もらえるとうれしいな。
以上、香川一福立川店には、これまでに4回入店。先述の理由で、入口で引き返したことも何度かある。
そのたびに感じるのが、「客がいない!」だ。
これまで散々ホメてきたのに、手の平を返すようでお店には申し訳ないけど、事実である。
ウインズ立川が近いので、土日は大勢の競馬客が利用しそうだが、平日は昼夜を問わず、混んでるのを見たことない。
前評判は良く、開店当日は大行列。その後の評判もそんなに悪くない。実際、食べてみても味に問題はまったくない。
私が嫌いな巨漢店員も、気にしない人の方が多いはずだし、接客面や衛生面も、見た限りではちゃんとしているのになぜだ。
不入りの理由は、近所に安価な『はなまるうどん』があるのと、セルフサービスが面倒なことくらいしか浮かばない。
ただ食器については、最近はセルフではなく、食前も食後もすべて店員さんが運んでくれるようになった。
理由は悲しいことに、「終始ヒマなので、他にやることがないから」だと思われる。
食べ終わって立ち上がった途端、「そのままで結構ですよー」という声とともに、女性店員が駆けつけるのにはビックリ。
食事中見張ってるのか? ま、若い女性に駆け寄られるのは、悪い気はしないけどねえ(←さみしい男)。
あと最近、お店のマイナス点をもうひとつ発見した。それは、店頭に掲示してあるメニュー表。
各商品と価格、「ミシュラン獲得」などのアピールに続く、最後のキャッチコピー。その問題作(笑)はズバリ、
“「出汁にフィネス(=雅、優雅さ)」をぜひご堪能ください!” なんじゃこりゃ!? ※食べログでの表記は“体験ください!”
そもそも文法から間違っていて、正しくは「出汁のフィネス」か、せいぜい「出汁にフィネスを感じてください」だ。
「ミシュラン獲得」も当然ウザいが、何より不愉快なのが、カッコミヤビユウガサカッコトジルだ。
●一般的ではないと思われる単語や外来語は避ける ●()内で元の意味を説明するなら、素直にその単語を使うべし
「やってはいけない文章例」などによく挙げられる、上記2点が見事に当てはまっている。
美しい日本語を愛する私にとっては、実に許し難いキャッチコピーといえよう。
こんなクソコピーやめちまえ! この大バカヤロウ!!(←「美しい日本語愛」あふれる怒号)
どうせ店員たちだって、フィネスなんて日常では使ってねえだろうし、このコピーも、おそらく誰かの入れ知恵だろう。
関係ないけど、私が敬愛する(嘲笑)食べロガーも、一人称を「小生」にしているヤツ多いよな。普段使ったこともねえくせに。
ミシュラン→フランス→そうだ、フランスの単語を使おう…という経緯で採用したのならば(推測だけど、当たってそう)、
明らかに方向性を誤っている。こういう勘違いが、店内閑古鳥の原因に繋がっているのかもしれない、
と結びつけるのは強引だろうか………とんでもなく強引だね。スマン!
それにしても、店員さんが食器も運んでくれて、並ばず待たず、ゆっくり落ち着いておいしい食事が楽しめる。
そんな、文字通りフィネス…じゃなくて優雅な空間になってしまった現在の状況は、なんとも皮肉である。
まあ、キャッチコピーなんて気にする方は少ないだろうし、これを読んだ皆さんもよかったら、
ぜひお店へ行ってみてほしい。雅か優雅かはともかく(笑)、うどんの味自体は満足してもらえるはずだから。
私は試したことないが、天ぷらやおでんなどをツマミに飲んで、シメにうどんをすするのもいいね!
とにかく、せっかくの美味しいうどんなのに、利用客が少ないのはもったいないよ。
香川一福(かがわいっぷく) 立川店
東京都立川市錦町2-2-1
立川駅南口から徒歩約4分
営業時間 11時~22時
定休日 年末年始以外は無休
※池袋にも支店あり
※22年5月31日に閉店しました