<> |
とある農家の砂利を敷いた広いドライヴウェーでウロウロしていたフタオビチドリです。数羽いました。この鳥は巣らしい巣を作りません。何の防御も無いような砂利や原っぱに何となく窪みを作って、それが巣です。卵は斑点が入った灰色で一見砂利に見えますから、それが防御なのでしょう。飛ぶ時に広げた羽は美しいですが、今回は飛んでくれませんでした。
日本名のフタオビチドリは二帯千鳥で、ネックレスのような二本の黒い帯によりますが、英語名はキルデァ(Killdeer 鹿殺せ)、飛びながら「キルデァ、キルデァ」と叫んでいます。この可愛らしい、チョコチョコと忙しい小鳥に鹿を殺せるわけも無いので、掛け声だけの大風呂敷。
日本語の幾つかのブログでは、その声が鹿を殺すほど鋭いから、と書いてあるのがありましたが、声を聞いたことが無い人たちでしょう。鋭いと言えば言えないことは無いけれど一匹の動物を殺せるほどではありません。
略奪者、加害者と思しきものが巣に近づくと親鳥は怪我の振りをしてびっこを引きながら巣から遠ざかり略奪者の関心を巣から遠ざけようとします。まかり間違えば自分が被害者なのに、いじらしい親心です。
英語名:Killdeer
学名:Charadrius vociferus
和名:フタオビチドリ
エスペラント名:Kripluvio
フタオビチドリ、とても可愛らしい。それに、敵らしきものが巣に近づくと、怪我をしたふりをして、そこから誘い出すという話、けなげですねぇ。それが、親としての本能でしょう。人間は見習って欲しい、と強く思いました。
この健気な怪我の振りをする小鳥は他にもいますが、本当に人間はだんだんダメになりますね。
ノヴァスコシャ州の田舎町で、二月に12歳の娘が行方不明だと訴えていた33歳の母親が娘殺しで昨日逮捕されました。娘と口論し、娘を車に残して店に入り戻ってきたら娘は居なくなっていたと言うことで、遺体は間も無く川べりで発見されたのです。
どのような事情でそうなったのかはこれから裁判で解ってくるでしょうが、平和だったこの街では55年ぶりとかの惨事です。
河原の石の間に生み付けられたコチドリのたまご。
そのたまごが水に浸かった時、親鳥に気づかれないように水を抜いてあげた観察者の優しさ等々に感動したのでいまだによく覚えています。
自然を愛する人にはそういう人が多いように思います。或いはそのような優しい心を持っている人は事前をも大切にする人と。。