★ Serena ★

カナダ暮らしのエスペランチスト、自然愛好家。
エスペラントやカナダの野草、ネーチャークラブの活動など思いつくままに。

悲しい現実

2009-12-12 09:36:09 | 思 い 出
良く眠りました。
夢はロッキー山脈の麓。何やらすごく楽しい思いをしていました。
見慣れた顔がたくさん居て、ワイワイやっている感じです。

ここに犬たちの楽園を。。。と考えている人がその計画を話していました。
とても広い土地です。まだ何も建設は始まっていませんが、何人かの技術者たちがうろうろ行ったり来たりしていて行動は起こっている様子でした。

このような夢を見た原因は、昨夜「Zamenhof-strato」を読んだからでしょう。
秋のハイキングツアー以来読書をサボっていたので、我が身を鼓舞して再度取り掛かったのです。ちょうどザレスキー氏がブラジルの「Bona Espero」孤児院のことを話している辺りで、その中に「1000ヘクタールの土地なんか大地所とは言えない」という所に差し掛かっていたのです。
私の夢の中では孤児ではなく犬なのです。

「残念ながら、、」とその計画の主は言いました。
「この町には獣医が居ないんですよ」
それを聞いて、私の心に浮かんだのは動物好き、自然好きの友人 N です。彼女は獣医ではないけれど、喜んで犬たちの世話に来るだろう。そうしたら又一緒に少女時代のように山を歩き回ったり出来る。。。
「あ、でも私彼女の電話番号を持っていないわ、住所も知らない」
「先達てスカイプで話をした R子に聞いてみよう。あるいは彼女から連絡を取ってもらっても良い」
「でも言葉の問題があるかな?」
「あの子は一人でフランス語など勉強していたから大丈夫でしょ」
そんなことを考えているうちに夢は薄れて行き、現への入り口に入ります。
私の理性が正気を取り戻す頃、 N はもうこの世に居ないのだということがハッキリしてきました。
40歳を過ぎてやっと見つけた生涯の伴侶を数年後に癌で失い、悲嘆のあまり自殺してしまった N でした。「馬鹿ねぇ死んでしまうなんて。そんな弱虫だったの彼女は」そんな会話を R子と交わしたのはプリンス・エドワード島の小さな湖畔の宿の庭。 N だってきっと喜んだ筈のルピナスの咲く季節でした。
楽しい夢はまるでシャボン玉がはじける様に消え、朝日がカーテンの隙間から起きる時間を告げていました。

エスペラントの父ザメンホフ
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6 コメント

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亡くなった友を想うと、 (街中の案山子)
2009-12-13 09:24:33
時間を引き戻したくなるものですね。
これから益々物故者が多くなるばかりで。
高齢の哲学者鶴見俊輔氏の言葉を思い出しました。
「ボクの年になると、生きている友人も死んでしまった友人でも、そう大差ないのです。死んだ友人でも、彼だったらどう答えるだろうか、彼の考えたかであれば、と頭の中で行き来していて、それで充分なのです」
若い人から見ると、なんと枯れて!と思うかもしれませんが、理解できるような気がします。
そういう考え方だと、リアルで出会った人だけではなく、歴史上の人物であってもOKになるわけで、知己がぐんと増えるわけでもあります。
年をとるってことは、歩んできた道のりを抱えているってことで、それはそれでいいものだ、そう思いませんか。
思いつきコメントで、相すみません。
私はまだ。。 (serena<案山子さんへ>)
2009-12-13 14:07:09
そこまで行き着いていないのですよ。
もし私が日本に居たら、彼女を死なせなかったのにという思いの方が強いのです。近くに居たら励ますことも、悲しむ両親が居ることを説得できたかと思えて。。。

そして、ご両親を訪ねた時「仏壇」になっていて彼女を見て。。違和感を覚えました。
もし羽ばたく天使の像だったら納得したかもしれないのです。彼女と仏壇はマッチしません。
そして思うのです、彼女はあの仏壇の中に閉じ込められては居ないと。どこかへ飛び立ってしまったと言う気がしてなりません。
天寿をまっとうした人ならこのような思いをしないかも知れませんね。
ごめんなさいね。個別の話題を一般論にしてしまって (街中の案山子)
2009-12-13 15:28:25
今、手持ち無沙汰に読んでいる歌人道浦母都子さんの本に
こんな歌が載っています。

四十代この先生きて何がある風に群れ咲くコスモスの花

オイオイ四十代かよ!と思いました。
六十に置き換えたら、今の私は、ちょっとそんな思いに駆られる瞬間がないでもありませんが。
ああ、彼女、子供がいないからかも。
40歳の母親は、巣立たない子供を抱えていますものね。
serenaさん、こんばんは (polo181)
2009-12-13 22:05:31
貴女は確かに文才がありますね。少し前にも書きましたが、まるで、小説の大切な一コマを読んでいるように思いました。
>40歳を過ぎてやっと見つけた生涯の伴侶を数年後に癌で失い、悲嘆のあまり自殺してしまったN、とても悲しい話です。人生は様々です。なにをやってもうまく行かない人と、何事にも成功する人といますね。一体全体、何処が違うのだろう。私はそのどちらでもなく、平々凡々です。
謝る必要も無いのですが (serena<案山子さんへ>)
2009-12-13 22:51:49
40代で人生の末路のような考え方をする人って早熟なのでは?
子育てに忙しい40代でしたが、青春でしたよ。

私のこの友人 N も、子供が居たら事情は変わっていたのでしょう。親に対する責任は他の姉妹に任せられても子供への責任は自分ですものね。
平凡であることは、、 (serena<poloさんへ>)
2009-12-13 22:59:48
むしろ恵まれているのかもしれません。
平凡は平坦にも通じませんか?軌道に乗った人生を特別な苦労も知らずに。。って気がします。
山あり谷ありも変化があって良いんですけれど、谷の部分が辛いものかもしれませんし。

私の文章を気に入って戴けて嬉しいです。