寒空を背景に戯れる二匹のリス
昨日、和食レストランへ昼食を食べに行きました。入ってすぐ目に付いたのが正面奥に座っている見覚えのある顔。そこで同席おしゃべりを始めたのですが、彼女の同伴者であるもう一人の女性は殆ど口を利きません。全く未知の人ではなくこれまでもどこかでばったり会うようなことがあれば「こんにちわ、お元気ですか?」と挨拶を交わす間柄なのです。
大人しい、無口、そういう性格でもあるかもしれません。
話題が旅行になり、「エスペラントのお陰で色んなところへ行った・・」と言い掛け、もしこの人がエスペラントを知らなかったら、何のことか不思議に思うだろうと「エスペラントって知っている?」と聞いてみたのです。
「知らない」と超簡単な返事でした。大抵の人は知らなかったら「何、それ?」位の反応はするのですが、あまりのそっけなさに私も反射的に「じゃ、しょうがないわ」と話を止めてしまいました。
探究心も好奇心も無い人間って退屈だと思います。二人だけで居たら話題もなく詰まらないだろうなァと思うのです。こっちが何か言ってもそれに対して感想も意見も質問も無く、ただ聞こえたと言うことを知らせるだけなんですね。
午後、親しい友人とスカイプで交信した時このことを話したのですが、この友人は逆に話をみなまで聞かずに質問したり意見を言ったり気が早いのです。私はいつも「最後まで聞きなさい」と怒鳴ってしまうのですが、その方が話をするのも張り合いがあってずっと良いなと思いました。
こういう退屈な人とはお友達になれない理由はもう一つあります。
それは胸を開かないこと。何を考えているのか、何を感じているのか、楽しいのか、嬉しいのか、憤慨しているのか、悲しんでいるのか・・・まるでノッペラ坊なのですから。
同じ町に住んでいるので又ばったり出会うことはしばしばあるでしょうが、「こんにちは、お元気ですか?」で終わってしまう人です。
この女性とは正反対にすごく調子の良い人が居ます。でも、私の別な親しい友人は「要注意!」と言いました。「彼女の話を聞いてうっかり相槌なんか打ってはダメよ」というものです。他人の悪口など自分でしゃべっておいて、後日相槌を打った人が言ってたように口外するのだそうです。「私も被害者の一人や」とこの友人は言いました。
好奇心の無い人は退屈ですが、他人の私事にのみ好奇心旺盛というのも困ります。
こういう人も「こんにちは、お元気ですか?」の距離に置く方が安全です。