さて、やっぱ年末年始はIP数が減っちゃうねの第766回は、
タイトル:先輩とぼく
著者:沖田雅
出版社:メディアワークス 電撃文庫(初版:H16)
であります。
なんか、この作品を読むことになっていた記憶はあるのだが、なぜ読むことになっていたのか定かではないのだけど、とりあえず読んでみました(笑)
しかし、図書館で借りるはずだったのだけど、蔵書検索・予約システムで探してみると「持禁」……。
やむなく古本屋でゲットしたけど、はずれたらきついなぁ……と思いつつ……。
さて、そのストーリーはと言うと、タイトルから想像がつくとおり、凰林高校という学校に通う山城一と言う1年生と、1学年先輩の平賀つばさと言う2年生のカップルを中心として、様々な出来事が巻き起こる学園もののドタバタラブコメディ。
さらに、このふたり、宇宙人によって誘拐され、戻されるときの手違いでお互いの脳を入れ替えられ、精神と身体が入れ替わったカップルとなっている。
いつもならば、もうちょっとストーリー紹介を……と行きたいところだけど、本書の形態により無理。
だいたい300ページ未満の作品で、章立ては16。
宇宙人に連れられ、身体が入れ替わった話から始まり、
例1:一が外見は美人だが男言葉で変人のつばさに惚れてふたりで過ごすようになる過去話
例2:つばさが主宰する凰林ミステリー研究会の部員の先輩や友人たちと言った変人たちとの学校生活
例3:入れ替わりをあっさりと受け入れるお約束な家族
例4:凰林ジャーと正義の戦隊物を名乗り、変質者を退治し、公園にたむろする不良たちを撃退する話
などなどを、章立ての割に少ない枚数の中で、これでもかと言わんばかりに詰め込んでいるから。
読後にまず、まぁこれほどよくもまぁ詰め込んだわ、と思ったね。
そのネタも、お約束の嵐だが、コメディらしくばかばかしいものが多く、キャラもそれに合った個性的……もとい、濃い設定になっている。
まぁ、主人公のふたり、一とつばさも、もともと小柄で女子からは「かわいい」と思われている女顔の主人公と、美人だが豪快で変人のヒロインが入れ替わる、と言うお約束だから、周囲もこうした変なキャラになるのもお約束だけど……。
とは言え、これで電撃ゲーム大賞の銀賞だった、と言うのは、電撃らしいし、比較的納得はいく。
デビュー作らしいので、いろいろとアラはあるし、「…」の多用や、なぜか製本されているのに脱字があること、一の一人称なのに途中つばさの日記と言う形や、つばさの一人称に変わる、など、目につくところはあるが、立て続けに続くネタは(きっと)飽きさせないだろうし、(たぶん)勢いとパワーはある。
キャラもお約束で安心感はあるし、(いちおう)ラブコメ要素でラストも締めているのでこうした軽い話が好きなひとにはいいかもしれない。
ネタのばかばかしさに辟易する場面もあるが、私個人としては概ね評価は悪くない。
お約束は嫌いではないしね。
難点は、一人称の割に文章量がけっこう多く、コメディとしてのテンポに欠けるところがあるところと、上記のように文章など、アラが目につくところがある、と言うところだろうか。
構成も、ラストに至るためのつばさの説明を、無理矢理日記形式や一人称の主体の変更を持ってきてあとはやっつけた、と言う印象があるところもマイナス。
個人的に嫌いではないが、ラノベの評点の甘さを加味しても、やはり評価するとなれば良品とは言い難い。
……が、デビュー作ということもあるし、いいところもあるので落第にはならないかな。
誰にでもオススメとは言わないが、こうしたラブコメディとお約束が好きなひとには一読の価値はあるかもしれない。
あ、ちなみに、個人的には気が向いたら読むかも……。
でも図書館、持ち出し禁止じゃぁ当分あとだろうなぁ……(笑)
――【つれづれナビ!】――
◆ 『ライトノベル一覧表(その1)』へ
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タイトル:先輩とぼく
著者:沖田雅
出版社:メディアワークス 電撃文庫(初版:H16)
であります。
なんか、この作品を読むことになっていた記憶はあるのだが、なぜ読むことになっていたのか定かではないのだけど、とりあえず読んでみました(笑)
しかし、図書館で借りるはずだったのだけど、蔵書検索・予約システムで探してみると「持禁」……。
やむなく古本屋でゲットしたけど、はずれたらきついなぁ……と思いつつ……。
さて、そのストーリーはと言うと、タイトルから想像がつくとおり、凰林高校という学校に通う山城一と言う1年生と、1学年先輩の平賀つばさと言う2年生のカップルを中心として、様々な出来事が巻き起こる学園もののドタバタラブコメディ。
さらに、このふたり、宇宙人によって誘拐され、戻されるときの手違いでお互いの脳を入れ替えられ、精神と身体が入れ替わったカップルとなっている。
いつもならば、もうちょっとストーリー紹介を……と行きたいところだけど、本書の形態により無理。
だいたい300ページ未満の作品で、章立ては16。
宇宙人に連れられ、身体が入れ替わった話から始まり、
例1:一が外見は美人だが男言葉で変人のつばさに惚れてふたりで過ごすようになる過去話
例2:つばさが主宰する凰林ミステリー研究会の部員の先輩や友人たちと言った変人たちとの学校生活
例3:入れ替わりをあっさりと受け入れるお約束な家族
例4:凰林ジャーと正義の戦隊物を名乗り、変質者を退治し、公園にたむろする不良たちを撃退する話
などなどを、章立ての割に少ない枚数の中で、これでもかと言わんばかりに詰め込んでいるから。
読後にまず、まぁこれほどよくもまぁ詰め込んだわ、と思ったね。
そのネタも、お約束の嵐だが、コメディらしくばかばかしいものが多く、キャラもそれに合った個性的……もとい、濃い設定になっている。
まぁ、主人公のふたり、一とつばさも、もともと小柄で女子からは「かわいい」と思われている女顔の主人公と、美人だが豪快で変人のヒロインが入れ替わる、と言うお約束だから、周囲もこうした変なキャラになるのもお約束だけど……。
とは言え、これで電撃ゲーム大賞の銀賞だった、と言うのは、電撃らしいし、比較的納得はいく。
デビュー作らしいので、いろいろとアラはあるし、「…」の多用や、なぜか製本されているのに脱字があること、一の一人称なのに途中つばさの日記と言う形や、つばさの一人称に変わる、など、目につくところはあるが、立て続けに続くネタは(きっと)飽きさせないだろうし、(たぶん)勢いとパワーはある。
キャラもお約束で安心感はあるし、(いちおう)ラブコメ要素でラストも締めているのでこうした軽い話が好きなひとにはいいかもしれない。
ネタのばかばかしさに辟易する場面もあるが、私個人としては概ね評価は悪くない。
お約束は嫌いではないしね。
難点は、一人称の割に文章量がけっこう多く、コメディとしてのテンポに欠けるところがあるところと、上記のように文章など、アラが目につくところがある、と言うところだろうか。
構成も、ラストに至るためのつばさの説明を、無理矢理日記形式や一人称の主体の変更を持ってきてあとはやっつけた、と言う印象があるところもマイナス。
個人的に嫌いではないが、ラノベの評点の甘さを加味しても、やはり評価するとなれば良品とは言い難い。
……が、デビュー作ということもあるし、いいところもあるので落第にはならないかな。
誰にでもオススメとは言わないが、こうしたラブコメディとお約束が好きなひとには一読の価値はあるかもしれない。
あ、ちなみに、個人的には気が向いたら読むかも……。
でも図書館、持ち出し禁止じゃぁ当分あとだろうなぁ……(笑)
――【つれづれナビ!】――
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