思い込み

のんびり娘と私とは実に良くバトルします。
普通の親子よりも長時間一緒に一つの事をしているので
当然ぶつかる確率も高くなるという面もあります。
鬼母の私が、「穏やかでのんびりした性格」ではないという面もあります。
でも、それ以上にバトルをうむ元になっているのが、
「のんびり娘の思い込み」
なのです。

昨日は、私の体調が悪くて・・子ども達のお迎えには出たものの、
夕食の手抜きをさせてもらいました。
車の中で、お弁当を買う事を話し、
妹ちゃんからはすかさず、
「わたしカレー！カレー買って！！」
というコメントがあったものの、
のんびり娘からは、その手の発言なし。
その後色んな話しをしながら、徐々に家が近づいてきたので
「で、のんびり娘は何にするの？」
と尋ねると（普通に穏やかに聞いてます）、
「だから、スポーツ弁当だっていったでしょ！」
と、急につっかかった物言いをする。

「言ってないよ。」とママ。
「言ったよ。」と、更に不機嫌な声をだすのんびり娘。
「私も聞いてないよ。おねーちゃんいってないと思うよ。」
と、妹ちゃんの指摘があったことで、
のんびり娘いったんは引きましたが、
これがね、私と二人だけだと、頑なに
「私はいった。ママが聞いてない。」
「私はちゃんといった。ママが聞き間違えた。」
になってしまうのですよ。

さてその後です。
子ども達を家で降ろして、近くのお弁当屋にお弁当を買いに行き、
体を引き摺るように家に帰ると、テレビ見たさに姉妹必死でお勉強を済ませようとしております。
ダイニングテーブルに用意を整え、子ども達が勉強するコタツに
私もどかっと腰をおろした時、妹ちゃんから

「ママね、おねーちゃんはさっき車の中でスポーツ弁当の「ス」っていいかけたんだって。そしたらママが、社会のテストの話しを始めるからそれで終わっちゃったんだって。
「ス」はいってたんだって。」
はぁーー、まただ。と、正直めげる私。
どうしてそこまで、「私は正しい！」に拘るかねぇ。
「私は正しい！」よりも、自分を含めた周囲が気持ち良く過ごす事のほうが大事じゃないのかねぇ。

のんびり娘が勘違いしないように、優しく話す。

「だからね、「ス」でママがわかると思う？伝わってないよね。
なのに、ママが普通に『何食べるの？』と聞いたとき、
『だから、スポーツ弁当だっていったでしょ！！』と怒っていったじゃない。
伝わっていないんだから、「さっき言いかけたんだけど、スポーツ弁当だよ。」
って普通に言ってくれればいいことだよね。」

のんびり娘の中では、たぶんまだこのことがストンと落ちてはいないの。
それは彼女の表情を見ていれば良くわかる。
だからサ、ママはテレパシーじゃないんだから、君が「言おうとしていた」事はわからんのだよ。「言おうとしていた。」ことを、「言った」つもりになって腹をたてられても困るのだよ。

のんびり娘と一緒にいると、こういう事が実に頻繁に起こる。
「思い込み」自体は別にいいんだ。誰にでもあることだから、少々その頻度が
他の方より多いからといってたいした問題にもならないだろうと思う。
問題は、「自分の思い込み」を決して認めず、相手に対して「不当に扱われた」
と不満をもち、腹をたて、それを表情に出してしまうのんびり娘の態度なの。
鬼母相手だと、こうしてはっきり出してくるから、バトルの元にはなるけれど
彼女が何を「勘違い」して怒っているのかはわかる。
でも、たぶん他人様が相手だと、ここまではっきり主張はしてこない。
それでいて、自分の感情を抑える事は出来ないから、
「相手が悪い」
とふくれっつらをしたり、不満が体からにじみ出るでしょう。
相手にしたらわけがわからないまま、のんびり娘の不機嫌に巻き込まれるわけで・・。

こういう事が、周囲の「負の気分」を呼び込む事につながってしまうから、
彼女の中の「思い込み」を何とかしたいと思うのだけど、
それがまたバトルの元になったりして・・・なかなか難しいですわ。