ぶらっと散歩

訪れた町や集落を再度訪ね歩いています。

山口市秋穂の串山遊歩道に青い海と空

2023年11月01日 | 山口県山口市

                
                この地図は、国土地理院の2万5千分の1地形図を複製加工したものである。
         秋穂(あいお)は周防灘に突き出た地で、東は大海湾、南は周防灘、西は秋穂湾に面する。
        その中央を北の大海山から経納山、南部に串山連峰が突き出て東西に二分する。串山遊歩
        道とされる峰は南北に細長く形成されている。(歩行約5.3㎞) 

        
         JR防府駅(9:05)から防長バス秋穂漁港行き約40分、秋穂総合支所前バス停で下車す
        る。

        
         バス停から引き返すと遊歩道を示す大きな看板がある。秋穂コミュニティセンター(にこ
        にこ館)があるので車だと駐車可能である。(柵のある左道を上がる)

        
         この地には、1984(昭和59)年に閉校した山口県立山口農業高校秋穂分校があった。
        (遊歩道入口は左手) 

        
         入口には「秋穂荘まで3㎞」と案内されている。

        
         上り始めるとすぐ右手に宝篋印塔と坊主墓がある。宝篋印塔の傍には「円城比丘供養之
        碑」「天明元年(1781)5月7日この地にて御入寂」とあるが詳細を知り得ず。

        
         見上げると山頂まで続くのではと思われるほどの階段である。

        
         秋穂 花巡礼 八十八串山連峰コースの花見表が設置されている。春夏秋冬に区分され
        て33ヶ所に設置されている。

        
         小さなタブが点々と取り付けてあるが、145個取り付けてあるというので20m間隔
        と思われる。

        
         少し下って登り返すと標高117.3mの善城寺山山頂に到着する。四等三角点の先に展
        望が広がる。

        
         善城寺山の東面には小浜山と日地山、入り込んでいるのが青江湾で、1957(昭和32)
        年に湾口は閉め切られて埋め立てられる予定だったようだが、農地化されず湖面を見るこ
        とができる。

        
         北東方向に大海山と大海湾、その先に防府の山々。

        
              単なる石柱と思っていたが、「出会いー88」という芸術作品だそうだ。秋穂には八十
        八ヶ所霊場があり、
札所周辺より採取した石を遊歩道に沿って置いたという。

        
                 コミュニティセンターより1㎞地点。

        
         展望はないが樹間から陽が差し込む明るい稜線である。

        
         善城寺山から下って少し登り返すと右手に展望地がある。

        
         下山後に歩く花香集落と秋穂湾。

        
                 山の上とは思えない遊歩道である。 

        
        
         さらに進むと左手に展望岩があり、善城寺山から見た角度とは違うので足を止める。

        
        
         コミュニティセンターから1.4㎞地点の先が展望地。西側に秋穂湾一帯の展望が得られ
        る。

        
         展望地から少し登ると東側に中道海岸、前方に行者嶽の山頂を示す鉄塔が見える。

        
         少し下って登り返すと露岩が見られるようになり、その岩上で生長する松の木が見られ
        る。 

        
        
         秋穂荘まで1㎞の距離標を過ごすと左手に大岩があり、大岩から中道海岸が見えるよう
        になる。

        
         串山連峰といわれるので多少のアップダウンがある。

        
         今度は西側に大岩があって、秋穂湾と秋穂の町並み、山口湾と周防大橋など見飽きない
        展望が広がる。秋穂は日本で初めて車エビの養殖が行われた地であり、1963(昭和38)
        年この地に山口県内海栽培漁業センターが設置され、車エビの他、瀬戸内海に生息する漁
        種の種苗や培養が行われている。

        
         ロープが張られている場所が行者堂跡への道と思われる。(先に行者嶽)  

        
         坂を上がると山頂には、標高151.7mを示す三等三角点がある。

        
         山頂には四阿とベンチが設置されており、海を見ながらランチが楽しめる。

        
         眼下には白砂青松の中道海岸と赤石鼻が見られる。日本の白砂青松100選というのが
        あるそうで、山口県では虹ケ浜海岸が選定されているが、白砂と青い海は引けを取らない。

        
         少し北側に目をやると日地山の海側が見えるが、採石場とされて山形が崩れつつある。

        
         潜り岩を通って西側に出ると、岩上に展望台が設けてある。

        
         秋穂湾の先に臼美遊歩道と岩屋の鼻、山口湾の先にきららドーム。

        
         串山連峰の尾根に沿った最南端にあるのが草山で、尻川と中道に挟まれた標高116m
        の頂上には、白い灯台が設置され公園化されている。
右手の小島は周囲1.9㎞竹島で、島
        全体が魚付保安林に指定されている。

        
         左手が「行者様」への道で約80mの距離と案内されている。

        
        
         案内によると大岩の下に祠には、行者を中心にこの地方の安全のために蔵王権現、不動
        明王の3体の石像と、海上安全の金比羅権現、火災予防に愛宕権現と秋葉権現の各石板碑
        がある。かって祠前の広場にお堂があったとのことで瓦が残されている。

        
         遊歩道に戻り舗装道を下って行くと、国民宿舎あいお荘の駐車場に出る。 

        
         秋穂荘バス停にバスが待機していたが、1便遅らせて車道を下る。角度は違うが秋穂湾、                    
        岩屋の鼻やドームが見える。 
                 
         
          下山途中にはウガ・ドラヴア(1954-   )のアート作品2点が展示されている。「個虫の
         形成物」と「おみくじゲート」だが、彼はラトビア生まれでカナダに移住しているとされ
         るが、旧秋穂町の関係は知り得なかった。

         
          下って行くと花香地区の入江が見えてくる。

         
                 県道25号線(宇部防府線)に入ると、菜の花がデザインされた旧秋穂町のマンホール蓋。

         
          花香集落の中心部通り。 

         
        
         集落内は見るべきものはなかったが、秋穂八十八ヶ所霊場の81番・花香南大師堂があ
        る。海辺にも祠があったが詳細不明であった。 

        
         秋穂の海岸沿いには、古くから採石場が点在し、右手の花香山もその1つで、山頂に花
        香灯台があったが、採石の関係で草山に移転する。
         花香山の東麓に小さく見えるのが「猿岩」で、奇形な形をしているという。(海に浮かぶ
        島は竹島)

        
        
         海岸から見る草山。四差路に戻って花香バス停(13:15)よりJR新山口駅に戻る。 


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