名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

大山将棋問題集 20190606

2019-06-06 | 大山将棋研究

先手番大山先生の手を考えます。

第1問

 

これで作戦勝ちです。

A 55歩  B 45歩  C 45銀

 

第2問

 

芸が細かいです。

A 75飛  B 75角  C 54歩

 

第3問

 

先手玉は詰めろです。

A 46金右  B 17玉  C 57歩

 

第4問

 

先手玉は詰めろでしょうか?

A 26歩  B 26金  C 33と

 

第5問

 

ここも迷いそうです。

A 45銀  B 35歩  C 26金

 

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大山将棋研究(1273);中飛車に引き角(二上達也)

2019-06-06 | 大山将棋研究

今日の棋譜201960606

昭和42年5月、二上達也先生と第26期名人戦第5局です。

大山先生の中飛車で5筋の歩を交換する型です。

居飛車は5筋の位をめぐる争いにするのが多いのですが、二上先生は引き角です。

大山先生は一度は65歩を突きましたが、おとなしく飛で8筋を受けました。

二上先生は53金?その前の94歩~95歩というのも悠長ですが、これで有利になるとは思えないです。

ねらいは65桂か65金か。

ところがやって来いと言われて、決行できず

22角から44銀では手損(角で2手、9筋で2手遅れた)なのでうまくいかないだろうというところですが

45歩も取れず、55歩も打てず、銀を下がるのでは良いところがありません。

金も下がることになり

7筋を攻められて嫌な感じです。

大山先生は54歩と突きだしてから

75角。これならば素抜き筋があります。

二上先生は言いなりのようでも角筋を通して

99香を取れれば少し盛り返しました。

だけどこの歩は取れません。

と金も取れません。

馬は消されて

香得ですが、73と があるので駒得ではありません。飛を逃げている場合ではなく

角を打ち込んで

と金つくりで反撃します。

後手陣は低いので と金から逃げられません。削り合うしかないですが

金飛と取られて

食いつかれました。

どうにか受けて千日手でもやむなし。

大山先生は94飛成~83竜、竜を3段目で攻めます。(1段目は好まない。)

飛を追われた時に69で捨てようというのがちょっと格好いい手です。

68と上~69と直で2手かかったので、79で捨てるのと手数は同じですね。格好いいけれど。その間に44歩~53歩成で寄せ合いです。

66馬が詰めろ。先に詰めろをかけるられるので寄せ合いは不利ですが、玉の早逃げでしのぎます。

「端玉には端歩」で詰めろ。

でも32金13玉とすれば詰めろが消えました。でも後手24玉(詰めろを避ける必要があって、15歩。(26歩もあった。)二上先生は25銀で勝てないのでしょうか。26金同銀同歩38馬27銀、ここで足りないようです。

16歩同玉24銀では先手玉が詰めろになっていません。

33と(詰めろ)同桂同竜が詰めろ。

詰めろ逃れの詰めろが出ましたが

25桂が詰めろ。31飛は詰めろ逃れで金取りですが

26金~14歩で必至です。

 

二上先生に良いところがない序盤でしたが、どうにか一手違いに持ち込んで、きわどい終盤になりました。大山先生に大きなミスはなく、逆転はしていないようです。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1967/05/29
手合割:平手  
先手:大山名人
後手:二上達也8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 5六歩(57)
4 5四歩(53)
5 5八飛(28)
6 6二銀(71)
7 5五歩(56)
8 同 歩(54)
9 同 角(88)
10 4二玉(51)
11 7七角(55)
12 3二玉(42)
13 6八銀(79)
14 3四歩(33)
15 6六歩(67)
16 4二銀(31)
17 4八玉(59)
18 1四歩(13)
19 1六歩(17)
20 8五歩(84)
21 6七銀(68)
22 3三銀(42)
23 3八玉(48)
24 3一角(22)
25 6五歩(66)
26 7四歩(73)
27 8八飛(58)
28 9四歩(93)
29 2八玉(38)
30 5二金(61)
31 3八銀(39)
32 9五歩(94)
33 4六歩(47)
34 5三金(52)
35 5六銀(67)
36 7三桂(81)
37 5八金(69)
38 5四金(53)
39 4七金(58)
40 2二角(31)
41 6八飛(88)
42 4四銀(33)
43 4五歩(46)
44 3三銀(44)
45 7五歩(76)
46 8四飛(82)
47 5五歩打
48 5三金(54)
49 7八飛(68)
50 7五歩(74)
51 6六角(77)
52 7四飛(84)
53 5四歩(55)
54 5二金(53)
55 7五角(66)
56 5四飛(74)
57 5五歩打
58 9四飛(54)
59 3六歩(37)
60 4二銀(33)
61 7六飛(78)
62 5四歩打
63 同 歩(55)
64 9九角成(22)
65 7四歩打
66 6五桂(73)
67 7三歩成(74)
68 5一銀(62)
69 6六角(75)
70 同 馬(99)
71 同 飛(76)
72 6四歩(63)
73 7六飛(66)
74 5七歩打
75 7二角打
76 5八歩成(57)
77 同 金(49)
78 6九角打
79 4八金(58)
80 8七角成(69)
81 7五飛(76)
82 8六馬(87)
83 7八飛(75)
84 7六歩打
85 6三と(73)
86 7七歩成(76)
87 7九飛(78)
88 5七歩打
89 5二と(63)
90 同 金(41)
91 9四角成(72)
92 同 香(91)
93 9二飛打
94 6二香打
95 5三金打
96 同 銀(42)
97 同 歩成(54)
98 同 金(52)
99 5四歩打
100 5二金(53)
101 5三銀打
102 6一金打
103 9四飛成(92)
104 7六馬(86)
105 8三龍(94)
106 5八歩成(57)
107 3七金(48)
108 7八歩打
109 5二銀(53)
110 同 金(61)
111 6九飛(79)
112 6八と(77)
113 4四歩(45)
114 6九と(68)
115 5三歩成(54)
116 6六馬(76)
117 4三と(53)
118 2二玉(32)
119 1七玉(28)
120 3九馬(66)
121 2八香打
122 1五歩(14)
123 3二金打
124 1三玉(22)
125 1五歩(16)
126 1六歩打
127 同 玉(17)
128 2四銀打
129 3三と(43)
130 同 桂(21)
131 同 龍(83)
132 同 銀(24)
133 同 金(32)
134 2四玉(13)
135 2五桂打
136 3一飛打
137 2六金(37)
138 3三飛(31)
139 1四歩(15)
140 投了
まで139手で先手の勝ち

 

 

 

 

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20190606今日の一手(その886);詰めろ馬取りを避ける

2019-06-06 | 今日の一手

20190606今日の一手

 

4月20日の名南将棋大会から、HさんとIさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。

 

昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。

飛(歩)と角金桂の交換ですから先手の駒得です。終盤なので重視しません。

玉の堅さは相手の駒を考えなければ先手のほうが堅いです。

先手の攻め駒は55馬と持ち駒角金桂で4枚。

後手の攻め駒は57銀27成銀と持ち駒飛で3枚。

総合すれば先手有利です。

 

何手で詰めろかを見てみると、先手玉は詰めろです。後手玉は82馬で詰めろ。手番は後手ですから先手不利です。

 

☆ 大局観として

寄せ合い1手負けの局面です。攻防の手(この場合は詰めろ逃れの詰めろ)が見つかると逆転します。それがなければ受けて2手すき以上にすることです。3手すき以上にできれば逆転ということになります。

あまり選択肢がなさそうで、受けとしては38金です。それで大丈夫かどうかを読みます。だめなときは工夫が必要で、それは何か?という問題です。

 

 

× 受けとしては38同金しかなさそうです。実戦もこれでした。

38同成銀同玉25飛

詰めろ馬取りが痛いです。実戦は54桂72玉82馬から後手玉を追ったのですが詰まずに投了でした。

 

26角や35角と捨てても49角からの詰み筋もできるので無効です。馬を取らせる受けしかないですが、26歩55飛49銀

これでも少し駒得だというのが救いですが、86歩同歩同飛87歩48金同銀同銀成同玉57歩成38玉47と同玉65角

後手から強攻する手が残っています。

 

途中87歩を打つところで58歩

我慢すればまだ長いですが、88飛成で悪いです。

 

 

○ ということで詰めろ馬取りを避ける工夫が必要です。35角の王手が

「次の一手」的な答えです。後手は玉をかわすしかないでしょう。72玉か51玉です。72玉に38金

同成銀同玉25飛でも、25飛(71金83玉)27金

27同飛成と進んでもおなじですが、銀をもらうと82馬同玉72飛93玉84銀同玉57角

後手玉に詰みが生じます。

 

ということで後手は35角に51玉が正しい(61玉のほうが危険)わけです。

38金同成銀同玉25飛には26金

とりあえず詰めろ角取りを防ぐのは簡単ですが、35飛に同金では詰まされます。82馬が正しいです。

49角28玉48銀成27銀

やっと後手からの詰めろが続かなくなりました。飛を逃げられて長いですが、先手の駒得が生きます。

 

後手からは38成銀同玉を決めずに25飛

というのもあります。これには36歩がぴったりの受け(に見える)、37歩同馬同成銀同桂29飛成

39金打19竜28銀(打たないと48香の筋が残る)18竜71角成62飛58歩

受けを中心に考えればつぶされることはないです。ゆっくり攻めます。

 

派手な応酬は36歩ではなく26金

26同成銀82馬35飛(先に35飛でも82馬26成銀で同じ)54桂27成銀

先手玉は部分的に必至なのですが、71飛61金27金

合駒を使わせると詰めろが消えます。71金同馬48飛39玉49角

今度こそ必至です。42銀同金62馬41玉31金

31同飛同成銀同玉42桂成21玉31飛12玉22金同玉32飛成13玉35馬

合駒が金銀だけなので後手玉が詰みます。24銀は同馬同玉25歩以下、24金は同馬同玉34金以下。

 

× 他には26角くらいしか選択肢がありません。

26同成銀38金27角

角を渡したので受けが無くなります。

 

 

☆ まとめ

いつもは扱わない、変化の少ない問題でした。

38同金から清算すると25飛

55馬を取られると悪い(後手玉の2手すきが4手すき以上になる)です。

 

これを避けるために手を探すのですが、先に35角51玉を入れておけば26金を打てるのです。

善悪はともかく、これしかないです(しかも35飛に同金ではだめ)。1手すきが3手すきになり、82飛を取る余裕ができて、もう一度1手すきをかけられたのを受けて3手すき以上にします。

他にもややこしい変化があるのですが、本文を見てください。結構面白いです。

 

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