三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 11月10日 ワインダー設備の問い合わせ

2016-11-10 | メンテナンスお気楽日記
明日は、久しぶりに?自信を持ってのお仕事です。

福井の機料店と、富山の機料店から、客先の工場でワインダー選択の説明をして欲しいとの事。
午前中に福井に入り、午後一には富山の機料店に入ります。

両工場とも「糸を巻きたい」?との希望ですが、どちらも織機工場で、機料店も織機専門店です。
自分に「撚台ありますか?織機ありますか?」と言われるのと同じで、どう勧めてイイのかも解らないらしい。


まず、どういう紙管に巻きたいのかの質問です。形とサイズが分かれば、ドラムやホルダーが選択出来ます。
次に、どういう糸を作業したいか?です。短繊維・長繊維では部品選択が違ってくる。特殊糸の場合は、
ワインダーのトラバース機構までがポイントとなり、機種自体の選択も変わってくる事もある。

まだまだ、確認しなければならない事は、いっぱいある。
給糸形状は?ボビンやシリンダーなのか?紙管からの巻き返し?それともカセ糸のコーンアップ?

特別仕様となると、さらに説明が必要となります。
リボン巻きを防ぐためにリボンブレーカーが必要か?定量・分割のための定長装置。ワキシング・
オイリング装置の必要性は?糸節や不良ビリ取り?のための節取り装置まである。
最近、多くなったのはインバーター変速です。便利さに価格が追い付いたのが原因かも。

ここまで来ても、まだ質問事項はある。仕事量を換算して、何錘機が必要か?巻き時間によっても
錘数計算が違ってくる。1錘当たりの一日の「生産高」が計算できれば、必要錘数が解る。
ここで、やっと「中古機台」の姿が見えて来る。


でも、ここで終わった訳でもありません。どこまでが「整備渡し」なのか?新品部品は使うのか?
もっと大変で重要な事は「運搬・搬入費用」です。これが設備費用の何割かになってしまう。

ここまで来れば、後は機料店仕切りとなるから、口出しはしない。
只、搬入先が遠方の場合「据え付け出張」や「作業指導」を望まれれば、出張費の計算もしなければ。

出張走行は苦にはならないが、関東関西となると、やはり構えてしまう。宮城県・栃木県の話も入っている。

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メンテお気楽日記 11月9日 売ってない!作ってない!

2016-11-10 | メンテナンスお気楽日記
                    ジャカード織機の紋紙をおさえる「紋串」?だそうです。

最近、自分には「畑違い」の機械や部品の、問い合わせが続いています。

なんと60を超え、糸へん他業種の、専門機械や専門部品について知らないか、思い知らされてます。
さいわい、その道の、専門機料店や専門職人に、教えを請いながら、なんとか情報を集めています。

さすがに、専門職であるがゆえに、知識はあるものの、「現物はない」との返事です。
「〇〇は元々、産地だから、地元の機料店で世話してもらえば?わざわざ北陸まで」もが感想です。

客先に質問すると「機料店はあるけれど、売っていない、置いてない。もう、作ってもいない。」の返事。

需要があって、量産があればこそ、製造工場として成り立つ。特に、専門部品加工の需要となると
購入先が極端に少ない。高齢化か、業績不振か知らないけれど、「工場廃業」していてもおかしくもない。


どうしても必要な部品・備品ならば、この時節、他工場に新規製作依頼することは可能です。
只そこには、多額のコストが必要となります。既製部品の2倍3倍なら、安いと思わなければならない。

そのコストを受け入れれば、利益は半減?してしまう。その為にも、なりふり構わず?色んな処から
「中古情報」を手に入れなければならない。たとえ割高価格でも、既製価格を超えることはない。


ところが、その「中古市場」も厳しいのも現実です。
需要が少ないから、後継者がいないからの「廃業」です。需要のない機械・部品は「処分」対象です。
まだ、処分を免れた機械・部品があった時は、「格安設備」としてお世話することも出来ました。

当然、処分したって事は「無くなった」って事です。次の?中古品が出てくる事もありません。
「新車市場があるから、中古車市場が成り立つ」これが道理ですが、繊維機械には当てはまらない。


中古機械以上に厳しいのは「中古部品」です。なんとか古い?機械を維持しようと思っても、維持には
「消耗部品」が必要となります。これが「売ってない・作ってもない」のが、現状になりつつある。

少々マニアックに言わせていただければ、二次部品は二次部品でしかない、現状もご理解ください。

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メンテお気楽日記 11月6日 掃除と整理

2016-11-06 | メンテナンスお気楽日記
                           一応は?分別収納してあるのだが・・・すぐに

先日、一本糊付機の稼働見学をお願いした、工場長の話です。「一にも掃除、二に掃除。なんせ大切です。」
福井での、工場長からも同じ様な言葉を聞いた。「一にも整理、二に整理。で、なければ、すぐに・・!」

そう、すぐに乱れてしまいます。汚れてしまいます。皆んな、分かっている事なのだが、後回し。
けっして、整理しない掃除しない訳でもないが、作業が終わったら・・なんて気にもなる。


ところが、「作業中に準備する」のがコツらしい。汚れたら、サッと拭く。もちろんダスターは手近に置く。
作業中、工具も使ったら、その辺にポイではなく、並べて置くだけでも、作業効率と、後片付けが違うらしい。

言われれば、なるほど!って事かも知れないが、実際、作業に集中していれば、気が回らない、疎かにもなる。

汚れる前に汚さない、乱れる前に整理するなんて、机上の教科書・マニュアルみたいだけど、
「汚れを貯めない」「乱れを残さない」ってことで、その場ですぐ掃除しろ、片付けろって事でもない。


ここで、自分の作業場。まー、ムチャクチャです。機器配線の残りコードが山積みになっていたり、工具も
箱の中に、掘り込み状態です。作業中は、手の届く範囲に散らばっています。

ボルトやナットも、一応分別はしてあるが、持ち出して使わなかった部品は「終了したら」って気持ちで
そこいらにひとかたまり。それらを分別して元の棚に納めるのが億劫になり、別時間が必要となる。

100円ショップの整理箱を買ってくれば、もっと分別整理出来るかな?言い訳まで考えている。


まー、色んな工場へは、出入りさせて頂いております。乱れ具合から言えば、確実に少人数の工場が汚い。
「手が廻らない、時間が取れない」は現実かもしれないが、整理する整理しなきゃとの「意識」が薄くなっている。

いつも「見た目だけでも・」とは言ってはいるが、訪問客のない工場は、独りよがりにもなり易い。
掃除だけではなく、作業効率だって手間が増える。箱を退かして品を取る。工具を探して修理する。
それでも、「仕事は出来ている」と言いたい気持ちも分かるが、現状に「マヒ」している状態が正しい。


そこへ行くと、工場長はさすがです。先に言ってしまえば「掃除の出来る人、整理の出来る人だから工場長」が
正解かも知れません。いくら、技術抜群でも、後片付けがおろそかでは、人を束ねることは出来ません。

よく「口うるさい工場長、口だけの工場長」も耳にするが、それはそれで、適職なのかもしれません。

工場全員が技術者って工場もありません。ツッコミもいればボケもいる。指示に従う人・反抗する人
もっと言えば、考える人・考えない人。「船頭多くして・・」じゃなく「船員の役割」が企業です。

その中に「清掃・整理」の号令を出す人がいれば、ピカピカ丸としての航行が維持される。

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メンテお気楽日記 11月5日 中古情報・即決販売

2016-11-03 | メンテナンスお気楽日記
情報があるって、こんな事かも知れない。

大阪からの問い合わせでした。「一錘立ての卓上ワインダーと卓上撚糸機なんて、ありませんか?」
すぐに、2か月ほど前、機料店の倉庫で見かけた機器が、頭に浮かびました。

その時は、ちょうど社長が海外出張中とかで、客注なのか在庫なのかも解らず、興味深々ながら、
問い合わせがない事をいいことに、話題にすることもなく、時間だけが過ぎていた。


で、問い合わせです。さっそく電話連絡すれば「引き取り在庫」のこと。問い合わせがあった事を伝え
「取引依頼」があれば、譲ってもらう確約ももらった。あとは、客先に情報提供するだけです。

話はトントンと進みましたが、自分のする仕事がない!
ワインダーお世話の場合は、客先の仕事・仕様を確認して、「機台組み立て」と言う職人仕事が付いてくる。
いくら「畑違い」の依頼でも、清掃・整備・据え付けなど、工料計算があっての請負。

一錘機の整備なんて何時間も掛からない、卓上撚糸の整備は本職?の圓井さんをお勧めした。
自分の仕事は、清掃と荷造りだけで終わってしまう。それでも値段を付けるのが商売だと、社長に言われる。


「他人のフンドシ」でもないが、何かもの足りない。品物を右から左へ動かすだけで、商いとする。
「仕入れをして、販売するだけでも、りっぱな商い。誰でもできる事じゃないから、ウンと儲けなさい」
そう言われても、客先を想う事が「職人商売」。「商売人」には、とてもなりきれない。

八尾のおばちゃんなら「アカンがなー。もっと儲けなはれヤー」と即言われるだろう。いつも言われている。
細い体を見て「飯食べられるのか?」って心配してくれる輩もいる。何とかやっている。ただ、自慢じゃないが
口座はピーピー。欲しい機械・売れる機械があっても「買い占め」だけは出来ない。だから、いつもキョロキョロ


正直、メンテナンス職人だけでは生活は厳しい。だから作って売る、探して売る。職人商売と言われ様が
その売り上げがあるから、生活も出来る。でも、どこかに「技術でも稼げる」って甘さも指摘された。

昔から「宵越しのお金は持たネエ」のが職人らしいが、黙っていても出ていくお金はいっぱいある。
元でなしの職人生活では、飯を食えばお終まい。商いは「お金を残してこそ」商売が出来るとも聞いた。

「汗」も「冷や汗」も同じ、対価・価値がある。お客さんが満足し、自分も満足してこそ、そこに「仕事」がある。

修理をしなくても、直さなくても、喜んでくれるお客さんもいっぱいいる。それが情報社会と言われるのだが・・・

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メンテお気楽日記 11月4日 設備投資(中古機探し)

2016-11-03 | メンテナンスお気楽日記
京都の商社から「丹後の幡屋さんの相談にのって欲しい」との依頼を受けました。

まずは、ワインダーの改造のお世話です。自社設備と違う紙管を使いたいとの事で、ドラムやクレドールを
手配しました。自分には簡単な?仕事だったので、わざわざ出張費まで掛けなくてもと思い、メールや
FAXで方法を指示して、客先にて改造をしていただきました。

その仕事はそれで終わったと思っていましたが「丹後方面では、繊維部品が探せない」とのことで、色々の
備品を北陸地区の機料店?から探しました。と、言うのも、自分には「畑違い」の機器部品ばかりです。


その流れで、カバーリング加工工場の紹介まで頼まれましたが、直接工場に頼むのも不安を感じ、小松の
カバーリング糸をあつかう商社を紹介しました。知らない仕事にまで首を突っ込むと、ヤケドする。
見本糸は「変わった糸だナ」と思っていたが、商社では「簡単だョ」っても言われた。餅は餅屋。


問い合わせは、ドンドン膨らんできます。今度は「カバーリング撚糸機を設備したい」「一本糊付機での
加工も考えている」「工場で使うビームキャリャーの出物?なんて無いかナ」なんて。

先に「他業種の機料店にも好意にしてもらってる」と言った手前、むげに断るわけにもいかない。
事実、織物工場に出入りしている仲間や、撚糸機を得意としている仲間もいる。すぐに声を掛けた。

情報もすぐに集まって来た。無理かなって思っていた「一本糊付機」まで出てきた。それも相当程度が良い。
ビームキャリャーも何種類か情報が入った。カバーリング機が得意な仲間は自分で世話出来るとも言う。

「餅は餅屋」で心強いのだが、客先の仕様・希望を仲間に伝える、知識がない。
何を聞けばイイのか?何がポイントなのか?何がわかれば?どう対処して、世話してもらえるのか?

一度「顔合わせ」が出来れば、各自の思い込み間違い?もなく、お世話段取りも出来るのだが、片道3時間半と
仲間たちとの時間のすり合わせが難しい。当然、客先は「使える機械」を探している訳だから、
「中古機械見つけたョ」だけでは事はなさない。専門家?の目や技術も必要となる。


今日は丹後から、社長が足を運んでくれると言う。金沢の職人たちには段取りが付いたが、福井や能登からの
情報は写真だけになった。それでも「三人寄れば文殊の知恵」自分では説明出来なかったポイントも解るハズ。

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