三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 10月6日 大径巻きの弊害

2016-10-07 | メンテナンスお気楽日記
この仕事を始めた約35年前、三筋技研北陸出張所として北陸三県をはじめとする販売店に
ワインダーを卸し販売するのが仕事でした。当時?は、国内でも「繊維機械展示会」が多数開催され
新開発機?が次々と出展されていました。その中の何台かが、8吋・10吋ワインダーです。

「量産時代」でもあり、大径・大量巻きのワインダーは興味をもたれ、事実、販売実績も多かった。
特に、合繊産地やウォータージェットやエアージェット等の織物工場からの引き合いが多かったと記憶
しています。1kgの給糸が3~5kgに出来るとなれば、当然の選択でもあった。


弊害情報?はまず幡屋さんから入って来た。解除抵抗の外層と内層差が大きく、リフト抵抗がそれに
一層の原因となる。テンション調整を万全にしなければ、ヒケ事故として製品に表れる。

当然、解除バルーンの距離も必要となる。整経機ではクリル装置の改造も必至だった。
大径をあつかうには、それなりの?工場(加工)スペースが必要となる。女工さんにとっても
作業時間の節約より、3~5kgの巻き糸負担が重くのしかかって来た。


対応(対策)は各工場で行われた様?だが、8・10吋ワインダーの引き合いは極端に減った。
30年後?再度、後継者社長からの問い合わせがあるが、大径巻き中古機情報は極めて難しい。

販売店の話によると、大半が海外輸出されてしまったの事。海外需要機は大量生産が必至との事。
ドラムメーカーに8吋サイズの在庫確認をかけても、輸出仕様しか生産していないとの返事。


ワインダーだけではありません。最近は「畑違いの機械」問い合わせまでが多くなっています。
一応?探すことは出来るのですが、出てくるのは「ラージ仕様」の機台ばかりです。

燃台のシリンダーや準備機のボビンも、大半は1kg仕様です。希望機は250~500gです。
錘数も100~120錘機の中古出物に対して、10~20錘程度で良いと言うことです。

なぜ?、少ロットや少径加工機が必要となるのは、又の機会としますが、
一時期、生産性の低さゆえに「見放された機械」を中古機市場で探すのも(今更ながら)難しい。

大径巻き・少径巻き。客先の希望機械は様々ですが、中古機市場は、益々厳しくなって来ます。

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_

ブログランキングに参加しています!1日1回クリックをお願いします!!
↓↓↓↓↓↓↓↓
人気ブログランキングへ