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ヨーロッパに伝わる悲恋物語『トリスタンとイゾルデ』を、いまや巨匠となったリドリー・スコットが思い入れたっぷりにプロデューサーとして、映画を世に生み出した。
ローマ帝国が滅び去ったあとのブリテン島。群雄が割拠し、なかなかまとまらない。いろいろな民族がせめぎあってる中、何とか同盟を結んで、国としてまとめようとしていた男がいた。マーク。しかし、アイルランドに攻め込まれ、仲間を失い、自分も右手を失う。その時に助けた少年がトリスタン。成長して立派な青年となり、マークの同盟の実現に大きな力となる。
一方、ブリテン島に影響力を保持したいアイルランドのドナカー王は、最強の部下、モーホルトをブリテン島に派遣して、同盟を阻止しようとする。むくつけき大男のモーホルトは王に妻を所望する。王女の美しきイゾルデ。王にとって娘など、政略結婚の道具にしか考えていない。
多くの奴隷を手に入れ、意気揚揚とアイルランドに帰ろうとするモーホルトに、トリスタンが挑む。戦いの末にモーホルトを葬ると、自分も毒の剣でやられてしまう。葬船で海に流されたトリスタンはアイルランドへ。仮死状態だったトリスタンを発見したイゾルデは彼を必死で助ける。助かったトリスタンとイゾルデは自然に愛し合うようになるが、二人の愛は成就することがない。仇同士の愛・・・。
ということで、美男・美女の王道を行く悲恋物語の誕生。仇同士の結ばれることのない二人にこれでもか、これでもかと苦難が待ち受ける。もしかしてうまく行くのか・・と思うと奈落の底に突き落とされる。ジェームス・フランコのたれ眉と、涙のあふれた目におばさんはやられっぱなしでございます。やけに鍛えたらしいフランコ君。あの細身の顔に妙にバランスのわるいムキムキのアンバランスの身体がまたいいです。
片や王女はケイト・ウィンスレットを思わせるはっきりしたソフィア・マイルズ。これもなかなかのマッチングでした。時代の描き方も中世イギリスにやけに固執しているケビン・レイノルズだけあって、おどろおどろしい雰囲気が上手くかもし出されています。
BUT!ただの悲恋物語として見るには何の支障もありませんが、下手に歴史の知識があると、どうも引っかかることが多すぎて、鑑賞の邪魔をしてしまいます。ローマ帝国去った後のブリテン島はどんな様子だったのか、よく分かっておりませんが、分裂していたブリテン島の時代というのはアングロ・サクソン七王国といわれた頃。11世紀になるとノルマン人が攻め込んできて、ブリテン島は征服され、統一いたします。アイルランドを悪の権化のように描いておりますが、ヨーロッパ中に居住していたケルト人を西の果て、アイルランドに追いやっておきながら、あの描き方はないでしょう。
騎士が騎士として活躍するのは、封建社会が成立して、人々の分業が成り立ち、いわゆる中世という時代になってから。あの暗黒の時代に騎士道もへったくれもないでしょう。おまけにイゾルデ姫、普通に本を読んでましたが、本の存在はかなりの貴重品。あの本はどう見ても印刷したような雰囲気。オイオイオイ、と突っ込みたくなるコトが多くて、素直に見れません。
なので、歴史的な知識は何にもいりません。あるほうが邪魔になります。頭をすかーーんとまッさらにして美しい悲恋物語に浸りましょう。ルーファス・シーウェル・・・出てきた瞬間から「キターー」と思ったのですが・・・・いい意味で期待はずれ。
『トリスタンとイゾルデ』
監督 ケヴィン・レイノルズ
出演 ジェームズ・フランコ ソフィア・マイルズ ルーファス・シーウェル
ローマ帝国が滅び去ったあとのブリテン島。群雄が割拠し、なかなかまとまらない。いろいろな民族がせめぎあってる中、何とか同盟を結んで、国としてまとめようとしていた男がいた。マーク。しかし、アイルランドに攻め込まれ、仲間を失い、自分も右手を失う。その時に助けた少年がトリスタン。成長して立派な青年となり、マークの同盟の実現に大きな力となる。
一方、ブリテン島に影響力を保持したいアイルランドのドナカー王は、最強の部下、モーホルトをブリテン島に派遣して、同盟を阻止しようとする。むくつけき大男のモーホルトは王に妻を所望する。王女の美しきイゾルデ。王にとって娘など、政略結婚の道具にしか考えていない。
多くの奴隷を手に入れ、意気揚揚とアイルランドに帰ろうとするモーホルトに、トリスタンが挑む。戦いの末にモーホルトを葬ると、自分も毒の剣でやられてしまう。葬船で海に流されたトリスタンはアイルランドへ。仮死状態だったトリスタンを発見したイゾルデは彼を必死で助ける。助かったトリスタンとイゾルデは自然に愛し合うようになるが、二人の愛は成就することがない。仇同士の愛・・・。
ということで、美男・美女の王道を行く悲恋物語の誕生。仇同士の結ばれることのない二人にこれでもか、これでもかと苦難が待ち受ける。もしかしてうまく行くのか・・と思うと奈落の底に突き落とされる。ジェームス・フランコのたれ眉と、涙のあふれた目におばさんはやられっぱなしでございます。やけに鍛えたらしいフランコ君。あの細身の顔に妙にバランスのわるいムキムキのアンバランスの身体がまたいいです。
片や王女はケイト・ウィンスレットを思わせるはっきりしたソフィア・マイルズ。これもなかなかのマッチングでした。時代の描き方も中世イギリスにやけに固執しているケビン・レイノルズだけあって、おどろおどろしい雰囲気が上手くかもし出されています。
BUT!ただの悲恋物語として見るには何の支障もありませんが、下手に歴史の知識があると、どうも引っかかることが多すぎて、鑑賞の邪魔をしてしまいます。ローマ帝国去った後のブリテン島はどんな様子だったのか、よく分かっておりませんが、分裂していたブリテン島の時代というのはアングロ・サクソン七王国といわれた頃。11世紀になるとノルマン人が攻め込んできて、ブリテン島は征服され、統一いたします。アイルランドを悪の権化のように描いておりますが、ヨーロッパ中に居住していたケルト人を西の果て、アイルランドに追いやっておきながら、あの描き方はないでしょう。
騎士が騎士として活躍するのは、封建社会が成立して、人々の分業が成り立ち、いわゆる中世という時代になってから。あの暗黒の時代に騎士道もへったくれもないでしょう。おまけにイゾルデ姫、普通に本を読んでましたが、本の存在はかなりの貴重品。あの本はどう見ても印刷したような雰囲気。オイオイオイ、と突っ込みたくなるコトが多くて、素直に見れません。
なので、歴史的な知識は何にもいりません。あるほうが邪魔になります。頭をすかーーんとまッさらにして美しい悲恋物語に浸りましょう。ルーファス・シーウェル・・・出てきた瞬間から「キターー」と思ったのですが・・・・いい意味で期待はずれ。
『トリスタンとイゾルデ』
監督 ケヴィン・レイノルズ
出演 ジェームズ・フランコ ソフィア・マイルズ ルーファス・シーウェル
TB・コメントありがとうございました
いやあ~~私なんかすっかり世界史なんて
忘れていて・・・
ハハハ
映画がもっと楽しく観れたでしょう。
「あぁ、中世ヨーロッパの風景がきれい~。フランコ君、すてき!」と純粋に見た方がいいと思われます。
あんとき、こうだ!とつっこむ見方をしている自分が悲しくなりました。
むくつけき大男といい、悪の権化の王様といい、あまりに悪く描きすぎで、なんか恨みでもあんのかな、と思うほどでした。
このあと、イギリスはアイルランドを徹底的にやっつけるんですけどね~。
もともとの話があって、自己流の解釈の「トロイ」ぽい印象を受けました。
ツッコミながらみるのもそれはそれで楽しいですけど(^^;)
>自己流の解釈の「トロイ」ぽい印象を受けました。
すごく同意です!!
「トロイ」もツッコミどころ多くて…。ただしトロイア戦争は思い入れが強いため見たときは楽しむよりげんなりでしたけど(笑)
今回は元々のそこまでの思い入れがなかったので、楽です~
いやーー。リドリー&ケビン・レイノルズにやられました。
「トロイ」も・・・・という突っ込み満載でしたからね。
あれはあれで楽しましたが。
コメントありがとうございます。
悲恋ものとして素直に見ているほうがいいのかもしれませんね。
そういう見方だとけっこうひたれました。
ジェームズ・フランコ君は思いのほかよかったです。
彼のうるうる目には女性の方々はやられた方も多いのではないでしょうか。
ジェームス君、鍛えすぎてて、顔とのバランスが取れてなかったあたりも愛嬌ということで。
普通に見てました。
でも、ひらりん的イメージからすると、
アイルランドも、イギリスに対して強い時期があったんだなぁ・・・
という印象を持ちました。
なんか、いつの時代もイギリスにいじめられてそうなイメージのアイルランド。
近々公開の映画でも、そんなテーマの作品がありました。