
見たは見たのだが、なかなか書けなくて、もぞもぞしているうちに遠出をしてしまい、少々時間が経ったが、まだ頭の中で、うまく整理できていない。そんな重苦しい映画だった。
舞台は2004年のイラク。一体ここは戦場なのか、それとも戦いの後なのか、そこにいる兵士は一体誰と戦っているのか・・・。これが今の時代の戦争の形なのかもしれない。
敵は誰なのか、どこにいるのか、わからない。
治安の不安定な国に、平和を根付かせるために駐留しているという軍隊は、灼熱の暑さの中、完全武装で、銃を身構え、一瞬たりとも気を抜かない。銃弾が飛び交う戦場にいる緊張感とはまた異質な緊迫感が漂う。
そして見つかった爆弾。
人間はその手に道具を手にして、人間となったが、道具を振り上げ、それは武器となった。「2001年宇宙の旅」の一場面が思い浮かぶ。戦いのたびに武器は強くなり、高度になり、殺傷能力を高めていった。その最たるものが爆弾だ。
その爆弾が、ありとあらゆる形をかりて、その辺にある。それがイラクだ。道の真ん中にあるかと思うと、数えきれないくらいのコードにつながれ町の半分くらい吹っ飛びそうな爆弾の数。そうかと思うと、人間に埋め込まれていたり、体中に巻かれていたりする。
一体、それだけの爆弾で、誰を殺そうというのだ・・・・。
戦いのための爆弾ではなく、爆発させるのがまず一番の目的なのではないかと思うくらいの量だ。
そして、その爆弾を沈着冷静に、まるで普通の仕事場に向かうように、解体に行く男、それがジェームズ軍曹だ。防爆スーツとやらに身を包んだ様子は、ロボコップかと思う頑丈ぶり。でも、その防爆スーツとやらも、盤石ではないことは、映画の冒頭で既に観客は知っている。
次から次へと爆弾は見つかり、次から次へとジェームズは解体する。しかし、それは氷山の一角なのかもしれないが、彼が解体したことによって、明らかにそれで亡くなる人を助けている。緊迫感と臨場感は半端でない。そしてかかる重圧に対するストレス。
命がけというのはまさにこれのこと。いや、命がけなんて生易しいものではなく、はなっから悪魔に魂をゆだねている・・・。そんな感じがした。
じゃあ、なぜそんなことをせねばならないのか・・・・。それは誰かがせねばならないから。そしてそれを出来る力を持っているから。ただそれだけ・・・。ジェームズの仕事ぶりを見ていると、そんな気がしてならなかった。
人間が手にしてしまった武器によって生み出された愚かな世界。その落とし前をつけながらもくもくと進み、そこから抜け出せずにいる男、そしてそれこそが自らが生きている証になるとは、なんとも悲しい。でも、その気持ちがわかるような気がしてしまった自分自身もまた悲しかった。
「アバター」に、それほど魅力を感じなかった自分としては、この映画にいたく興味があったのだが、非常に面白かった。いや、面白い・・というと語弊があるが、自らの身を戦場において、愚かな世界を実感し、その臨場感をたっぷりと味わってしまった。価値ある映画だと思う。
最初のガイ・ピアーズの班長役には、ぜひキアヌに出てもらいたかったと思うのは贅沢?
◎◎◎◎○
「ハート・ロッカー」
監督 キャスリン・ビグロー
出演 ジェレミー・レナー アンソニー・マッキー ブライアン・ジェラティ ガイ・ピアース レイフ・ファインズ デヴィッド・モース エヴァンジェリン・リリー クリスチャン・カマルゴ
舞台は2004年のイラク。一体ここは戦場なのか、それとも戦いの後なのか、そこにいる兵士は一体誰と戦っているのか・・・。これが今の時代の戦争の形なのかもしれない。
敵は誰なのか、どこにいるのか、わからない。
治安の不安定な国に、平和を根付かせるために駐留しているという軍隊は、灼熱の暑さの中、完全武装で、銃を身構え、一瞬たりとも気を抜かない。銃弾が飛び交う戦場にいる緊張感とはまた異質な緊迫感が漂う。
そして見つかった爆弾。
人間はその手に道具を手にして、人間となったが、道具を振り上げ、それは武器となった。「2001年宇宙の旅」の一場面が思い浮かぶ。戦いのたびに武器は強くなり、高度になり、殺傷能力を高めていった。その最たるものが爆弾だ。
その爆弾が、ありとあらゆる形をかりて、その辺にある。それがイラクだ。道の真ん中にあるかと思うと、数えきれないくらいのコードにつながれ町の半分くらい吹っ飛びそうな爆弾の数。そうかと思うと、人間に埋め込まれていたり、体中に巻かれていたりする。
一体、それだけの爆弾で、誰を殺そうというのだ・・・・。
戦いのための爆弾ではなく、爆発させるのがまず一番の目的なのではないかと思うくらいの量だ。
そして、その爆弾を沈着冷静に、まるで普通の仕事場に向かうように、解体に行く男、それがジェームズ軍曹だ。防爆スーツとやらに身を包んだ様子は、ロボコップかと思う頑丈ぶり。でも、その防爆スーツとやらも、盤石ではないことは、映画の冒頭で既に観客は知っている。
次から次へと爆弾は見つかり、次から次へとジェームズは解体する。しかし、それは氷山の一角なのかもしれないが、彼が解体したことによって、明らかにそれで亡くなる人を助けている。緊迫感と臨場感は半端でない。そしてかかる重圧に対するストレス。
命がけというのはまさにこれのこと。いや、命がけなんて生易しいものではなく、はなっから悪魔に魂をゆだねている・・・。そんな感じがした。
じゃあ、なぜそんなことをせねばならないのか・・・・。それは誰かがせねばならないから。そしてそれを出来る力を持っているから。ただそれだけ・・・。ジェームズの仕事ぶりを見ていると、そんな気がしてならなかった。
人間が手にしてしまった武器によって生み出された愚かな世界。その落とし前をつけながらもくもくと進み、そこから抜け出せずにいる男、そしてそれこそが自らが生きている証になるとは、なんとも悲しい。でも、その気持ちがわかるような気がしてしまった自分自身もまた悲しかった。
「アバター」に、それほど魅力を感じなかった自分としては、この映画にいたく興味があったのだが、非常に面白かった。いや、面白い・・というと語弊があるが、自らの身を戦場において、愚かな世界を実感し、その臨場感をたっぷりと味わってしまった。価値ある映画だと思う。
最初のガイ・ピアーズの班長役には、ぜひキアヌに出てもらいたかったと思うのは贅沢?
◎◎◎◎○
「ハート・ロッカー」
監督 キャスリン・ビグロー
出演 ジェレミー・レナー アンソニー・マッキー ブライアン・ジェラティ ガイ・ピアース レイフ・ファインズ デヴィッド・モース エヴァンジェリン・リリー クリスチャン・カマルゴ
あのスーパースローの高精細映像とか実にいい効果でした。ストーリーに込められた想いは、戦争映画である以上割とスタンダードな部分は否めないですが、この映像の作り方に痺れました。
確かに『どんだけ?!』ってくらい、
爆弾のオン・パレードでしたね。
で、そいつを片っ端から解体していく、
ジェームズ達…。
見てるこちらが、胃が痛くなりました。
これを女性が撮ったってのは、ホント快挙だと
思います。
緊張感、半端なかったですが、なにより、末端の兵士(処理班)がどれだけの苦労をして、仕事をこなしているのかということを、アピールする機会は必要だと思います。
自衛隊の支援の賛否と言うことは置いておき、否が応でも生かされる隊員もいるわけで。
(まあ、ジェームズは自分からですが)
新聞の知識でない映像は、作りものとはいえ、自分の視野を広げてくれる気がします。
いい作品でした。
いつ「ドカン!」と行くのか・・・とはらはらさせながら、思わせぶってがーんと来たり、あっさり突然ドカンと来たり・・。
心臓にいくないですが、それが戦争なんすよね。否応なしに、戦場に連れて行かれてしまいました。
「スピード」以来、「どっち?」とつい思ってしまいます・・。
見たあと、昼めしどきでしたが、食べる気はさらさらなくなってましたね。
飯屋泣かせの映画ですわ。
やっぱビグロー監督つながりで、キアヌかなあ・・なんて思ったんですよ。
いまの戦争というのは、まともに銃を突きつけ合う・・というのももちろんあると思いますが、とんでもない地雷とか、半端ない爆弾の山とか、人をそのまま爆弾にしてしまうとか、ピンポイントで衛星みたいなところから弾が飛んでくるとか・・・。
一体どうせい?というんでしょう。
そんな戦争をいまだにやり続けて行く人間というのは、よほどのバカか、理解不能です。
でも、やってんですよね。我々はぜひ、その事実を知るべきだと思います。
なんだかんだ言いつつ、みなさんアンテナ高いんですよね。
あれも居場所の一つなんでしょうね。ジェームズが見つけてしまった自分を最大限に生かせる場所。それがとんでもない世界であっても、ついそこに帰ってしまう人間のサガみたいなもん・・。
とにかく見た甲斐がありましたが、疲れた・・。でも、また見たいかも。そう思う自分がやばいです。
ドキュメンタリー風の作品なので
ストーリー性は皆無でしたが、爆弾処理班から
戦争の日常が非常にリアルでした。
今度、訪れた際には、
【評価ポイント】~と
ブログの記事の最後に、☆5つがあり
クリックすることで5段階評価ができます。
もし、見た映画があったらぽちっとお願いします!!
役者さんたちはビグロー監督の製作に
賛同しての出演だったようです。
キアヌは賛同していなかった?のかも
しれませんね。無名の俳優さんを起用した
にはドキュメンタリーぽく見せたかったような
それにしてもレイフやガイが出ているのは
大丈夫なのかしらね。。。。