フランシス・ハ

なかなかスタイリッシュな予告に「ラン・ローラ・ラン」っぽさを勝手に想像してた。全然違ってたけど。

NYで親友ソフィーとルームシェアしているフランシス。ダンサーを目指しているけど、いまいち目が出ない。でも、それでもめげずに頑張ると。きっとうまくいく！！という超楽観的な生き方で今まで何とか来たけど、ここにきていろいろと現実を知る。彼氏と別れ、親友は男ができて、シェア解消。ダンスも先が見えてきて、身の処し方を迫られると。

それでも何とかなっちゃうし、夢はどうしてもあきらめられない。そうだね、さっさと諦めて、堅実な道を選んで、事務員に収まります・・・じゃ映画になんない。

うまくいかなくなってからの坂道の転がり方は、なかなかひどいもんがありますが、見てる方はきっと、「あたしはこんな生き方はしないわ。可哀そうかもしんないけど、自業自得やん！」って、自己満足に浸れるかも。それじゃあ、だめじゃん。

結局最後は、年相応に落ち着いて、それでも前向いてポジティブに！！って感じなのですが、結構見ててイライラ。かなりのわがままで、もうちょっと当たり前い生きなさいよ！って思っちゃう。

映画ってのは、難しいなあ～と思う。教条的な当たり前の普通の人生なんか見ても、さっぱり面白くないし、かといって、わがまま放大、自己中の失敗人間の姿を笑ってみても気持ち的にすっきりしない。見る方の気持ちもあるしなあ。

てなことで、共感はできないけど、じゃあ見る方が優越感に浸れるか！というもんでもない。ま、スタイリッシュな映像と音楽を楽しむのが一番かなっと。

◎◎○●

「フランシス・ハ」

監督　ノア・バームバック
出演　グレタ・ガーウィグ　ミッキー・サムナー　アダム・ドライバー　マイケル・ゼゲン　パトリック・ヒューシンガー