パリ、恋人たちの二日間

一週間、映画を見ないで過ごしてしまった私・・・。
昨日は、禁断症状がでて、どうしても見たかったのだが、いろいろとありすぎて、パス。ということで、やっぱり映画館の椅子に自分を沈めているのが一番、気持ちが安らぐことが分かった次第。

さて、やたらほめちぎられてるジュリー・デルピーの監督・主演作とはいかに？？

ＮＹに住む恋人同士のフランス人のマリオンとアメリカ人のジャック。二人でバカンスを過ごした後に、マリオンの街・パリで二日間を過ごすことに。フランス語のできないジャックにとって、はたしてパリはいかなる街となるのか。

フランス人の中華思想は有名なところで、英語が分かっても、分からないふりをするとか。いかにもニューヨーカーです！！みたいな格好で行くと、思いっきりお上りさん扱いされるとか・・・。

パリっ子の性格の悪さはよーく知られていることだが、そういう側面を写した映画っていうのは、そういやあんまりなかったかなと。

若い頃から、いろんなところで暮らして、バイリンガルどころか、四ケ国語を操るジュリーは、この反対のことをいやというほど味わったのでは。自分の味わってきた疎外感や、カルチャーショックや、孤高の気持ちがこの映画になったような気がしないでもない。

言葉の違いや、文化の違いは、それは大きいが、それがすべてではない。崖っぷちに立った恋人たちに必要なのは、本当の自分をさらけ出せるか？相手を許せるか？そして、目の前のその人が本当に好きか？？？ここではないかと。

まあ、それを気付くために、ずいぶんと不快で、にぎにぎしく、つくろわないパリの二日間を過ごすことになったわけだ。

ということで、ものすごく内輪の、【ジュリーの、ある二日間】・・・なんていうのを見せられたような。家族総出演で、自分で作って、自分で演じて、自分で歌まで歌っちゃう。自分をキチンを映してくれた人が、今いちいなかったから、自分で撮っちゃええ！！という風に見えた。ちょっと自己満足入ってましたかねぇ。

映画なんて言うのは、大体が作る人の自己マンなのだが、そのものすごくわかりやすいタイプ。何気に出てたダニエル・ブリュールがおいしかったが、映画自体は、それほどのもんではなかったような気がしないでもない。

◎◎●

『パリ、恋人たちの二日間』

監督・脚本・製作・音楽　ジュリー・デルピー
出演　ジュリー・デルピー　アダム・ゴールドバーグ　アルベール・デルピー　マリー・ピレ　アレクシア・ランドー　ダニエル・ブリュール