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つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

海なき津幡の昭和鮨談義。

2011年07月25日 23時32分16秒 | 日記
「今日の一枚」は、我が家の近所にあるお鮨屋さん…
「寿し正(すしまさ)」の前で撮影。
シャッターを切った時間は、午前6時半頃。
ちょうど、ラジオ体操に向かうであろう小学生がフレームに飛び込んできた。

「寿し正」の正確な創業年は分からないが、
僕の少年時代には、既に店を構えていたから、
同じ場所で、かれこれ30年は営業を続けている計算になる。
それだけ長きに渡って維持できているのは、
支えるお客さんがいる証し。
確かな味、美味しさを提供してきたからこそだ。

…かく言う僕も、何度か足を運んだが、
最後に御馳走になったのは、もうかなり昔。
随分ご無沙汰してしまっている。
しかし、あの時の味と感激は、今も忘れない。

引き戸を開けると、鼻孔をくすぐる酢の香り。
海の幸がズラリと並んだガラス張りのネタケース。
食べたいメニューを注文すると、
職人さんの鮮やかな手さばきから生まれた握り寿司が、
ピカピカに磨かれたカウンターの上に。
そいつを摘んで口に入れれば、シャリがホロリと崩れて、魚の旨味が広がる。
個人的には、取り分け「しめ鯖LOVE」。
嗚呼、至福の瞬間だ。

昔、津幡町は「外食産業」に縁のない土地だった。
今と比べて人口も少なく、流通も未発達。
チェーン展開している企業店舗が限られていた昭和当時、
しかも、自家用車がなかった生家では、外で食事を…となると、
選択肢は「鮨」しかなかった。
勿論、機会は「たまに」である。

何か祝い事があった時。
何か臨時収入があった時。
特別な何かがあった時にのみ暖簾をくぐる事を許された、
特別な場所だった。

ちなみに「寿し正」さんには、オフィシャルブログがある。
http://sushimasa.exblog.jp/
一度、ご覧になってみてはいかがだろうか。
コメント
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