三光とは 太陽と月と星？ あるいは花札の？

ほぼ白地の花びらの端に淡紅ぼかしの入るサザンカ、三光錦 (さんこうにしき、
サザンカ群)。
一重、大輪で11～12月咲き。「農工大のサザンカ」 によると1885年（明治18）の　
「日渉園茶梅譜」 に記載、皆川椿花園に引き継がれた大輪の美花で、現存株
は少ないそうです。

大辞泉によると三光とは　1.太陽と月と星のこと。２ きらきらと光り輝く、りっぱ
な細工物。３ 「三光鳥」の略。４ (鳴き声を「つきひほし」と聞きなしたところから)
飼いウグイスの鳴き声。また、そのように鳴くウグイス。 とあります。

また花札はポルトガルのトランプが起源で、老中田沼意次の禁止令のためそれ
まで12枚×4スートであったものを数字及びスートの記号を隠すために4枚×12か月
とし、図案には主に教育用に用いられていた和歌カルタをモチーフとしたそうです
が、各地に出来た 「地方札」 を集約して明治期に完成し現在全国で使われて
いる花札 (八八花、はちはちはな） では、松に鶴、桜に幕、芒に月、桐に鳳凰の
４種の20点札のうち３種を獲得すると三光という役になります。

戦時中、中国北部で日本軍が遂行した「儘滅掃討作戦」は、ゲリラ的に戦う共産党
八路軍を徹底的に撲滅する目的で村落の隔離や人間の強制徴用を行い、中国側
から 「三光作戦」 と呼ばれ非道な作戦と非難されました。この場合の三光とは北方
漢語で殺光・焼光・搶光をさし、それぞれ殺し尽くす・焼き尽くす・奪い尽くすことを
意味するそうです。三光作戦などというものは無かった、という意見もあるようですが、
過去に眼をつむるのは有害無益です。安倍総理の歴史認識がこれから問われるで
しょう。

このサザンカの命名は上記の明治18年 「日渉園茶梅譜」　発行以前ですから、おそ
らく大辞泉の　1.太陽と月と星　のことを意図したものと思われますが、しかし命名者
がその頃に完成し流行していたと思われる花札のことを聞いて、このように命名した
のかもしれません。 私は花札の可能性も少なくないと思いますが・・・
　　　　　　　(群馬県前橋市　ぐんまフラワーパーク　121202)


　　　　　　　◆梅・さくら・ばらなど花品種と 「公園ランキング」 の
　　　　　　 　私のホームページはこちら→　「花の公園　花リスト」

　　　　　　　◆このブログの検索ウインドウが右上にあります。プルダウンして、
　　　　　　　 「このブログ内で」を選択し、短い1単語だけで検索してください。
　　　　　　　　２単語以上だと機能しません。

　　　　　　　　←クリックすると私の「花の公園」にポイントが入ります。　
　　　　　　　　　　　　　　　　応援お願いします。