どうも、ren.です。
朝、5cmほどの雪が積もりましたが、午後には日陰以外解けましたね。
でも、風はやっぱり冷たく、近場に買い物に出かけたら、首をすくめて歩いたためか肩と腰がバキバキに(w
● 「あんどろトリオ 完全復刻版」 内山亜紀/太田出版
80年代に週刊少年チャンピオンで連載された、伝説のロリコン漫画「あんどろトリオ」。
先ほど生原稿がすべてサルベージされたのをきっかけに、図版として完全復刻が決定。
ちょっと買うには勇気のいる作品であり、値段(4500円+税)でしたが、こういうものは買い逃すと絶対に後悔するので、エイヤッと予約し買いました。
表紙は蛍光ピンクに箔押しのため、スキャン殺し(w
ちょっとの画像調整じゃ、黄色くなっちゃうね。
裁断面が美しく、最初に手にしたときは外箱に入っているのかと思ったほど。
帯が底付きの三方背で切り欠きによりオムツになっているという、前代未聞なつくり(w
そう、「あんどろトリオ」と言えば、いや内山亜紀といえばオムツ。
歳バレは伏せますが、歯医者の待合室で手にしたチャンピオンで初めて「あんどろトリオ」を読んだ時、なにか目にしてはいけないものを見てしまった感覚がして、一種のトラウマとなったのでした(w
本は漫画全話と解説やデータ、ゲストページなど736Pのボリューム。
全て読むのに4日掛かったよ。
改めて読んだ漫画本編は、ほんと当時のロリコンブーム恐るべし、といった感じ(w
とにかく幼女体型の小学4年生であるつかさちゃんが、パンツをさらけ出し、オムツにおもらしし、裸でのけぞるだけ。
物語性を廃しているとも解説されていますが、なぜか読後感はさわやかです。
80年代初期は吾妻ひでおさんにはじまり、谷口敬さんを擁し、そして内山亜紀さんで完成したといえるロリコンマンガ御三家によって、今の萌え絵に繋がる絵柄が歴史的に成熟していった時期。
またファン層も、幼女趣味をかわいい・エロいとはしゃぐ人を"ロリコン"と称し、アニメでは「ミンキーモモ」で"ビョーキの人"と呼ばれ、巡り巡って現代の"萌えオタ"に繋がっていくわけです。
とはいえ、内山さんの作品はエロいだけでなく、精緻な筆致に驚き、アメコミ的ともいえるアーティスティックなページ構成は、目をひきます。
個人的に初期に多用されている"むん""むん"という小さな描き文字や効果が、サブリミナル的に淫靡さを増しているように感じます。
画面から体温やにおいを感じさせる、独特で秀逸な表現です。
ネタは時代を感じさせる部分もありますが、決して古臭くなく、今のオタクにの眼にもなじむはず。
個人的にはガッツリたがみよしひささんの絵をパロっているのにびっくり。
内山さんがたがみファンクラブにまで入会しているのも知らなかった。
そういえば、顔つきがたがみさんの兄である小山田いくさんの影響を感じる部分もあります。
チャンピオンで同時期に連載していた「すくらっぷブック」の秀やんが描かれてますし。
その他の同業者パロや、時事パロディも時代を感じさせますね。
カラーページは全て収録。
2色原稿には、朱墨だけでなくピンク色が混在しているのがびっくり。
もちろん雑誌掲載時には朱墨と同じ色になっていたのでしょうが。
これもこだわりだったのでしょうか。
値段なりの満足度があり、また己のトラウマと向き合うきっかけにもなりました(w
また解説の最後、内山さんが令和の今、気づいたことは衝撃的です。
全体的な感想はこれにつきます。
「あ…熱出そ」