3月18日にエントリーした記事で、「減反の対象になった休耕田で牛の飼料米を作付けしよう」という政策を提起しました。その政策により、①BSE対策、②ダムを代替する治水対策、③飼料米からアルコールをつくってバイオマス・エネルギーを振興するという、少なくとも一石三長の効果を持つというのが趣旨でした。これを、とりあえず「飼料米で脱減反政策」と名づけておきましょう。5月8日の『毎日新聞』に、この政策に関連 . . . 本文を読む
持続可能なチャンネルの管理人さんからコメントのトラックバックをいただきました。私のコメントに丁寧に回答して下さったのです。持続可能なチャンネルさんは、持続可能な社会を建設するためには、やはり「経済規模の縮小を覚悟せねばならない」とのご意見でした。
私がこのブログで主要に訴えているのは、「エコロジカル・ニューディール政策」という環境・経済政策です。その政策の要旨は、「循環型社会の建設に向けた代替 . . . 本文を読む
3月2日にエントリーした「新しい社会資本整備のあり方」に対して、酔狂人さんからコメントをいただきました。本日はそのコメントに対する私の考えを述べたいと思います。私は、3月2日の記事において「政府は勃興期にある費用逓減産業が伸びるよう、郵貯の資金を使って徹底的に支援せよ。そうすれば民間設備投資が活性化するので、本当に郵貯の資金が民間に流れるようになる」という趣旨のことを述べました。ですから、郵貯・ . . . 本文を読む
3月16日の記事で米国産牛肉の輸入を再開すべきでないということを書きました。本日は、それに関連して、BSEとは無縁な安全国産牛を振興する方法に関して私見を述べたいと思います。「減反水田を復田して牛の飼料米を作付けする」という単一の政策の実施によって、①BSEの心配が皆無な国産牛の振興、②減反面積の縮小、③ダムを代替する治水機能の創出、④バイオマス・エネルギーの振興による温暖化対策などなど、いくつ . . . 本文を読む
経済産業省によれば、3月9日の記事でも紹介した、中央環境審議会による「温暖化対策のための年間7000億円の追加対策費」という提案は、「バラマキ」になるのだそうです。
経済産業省までもがこんな愚かな主張をするとは、あっけにとられて言葉を失います。産業政策と行政指導によって日本の競争力の源を築いてきた、かつての通産省の栄光は何処にいったのでしょうか? 経済産業省まで市場原理主義に陥ってしまったら、 . . . 本文を読む
環境省の中央環境審議会は、京都議定書で義務付けられた「6%の温室効果ガス削減」を達成するために、年間7000億円の追加的な対策費用が必要であるという答申案をまとめたそうです。7000億円は「まだまだ少ない」という感じもいたしますが、とりあえず支持したいと思います。
さて、問題は財源をどうやって捻り出すかです。中央環境審議会の答申案では、「財政事情が厳しく、既存の予算から捻出するのは困難」で、環 . . . 本文を読む
郵貯が必要な理由は、いたって簡単です。社会資本整備のために必要だからです(あるいは昨日の記事で述べたように、「社会資本」というとハード・インフラばかりイメージされるので、環境・教育・医療なども含め「社会的共通資本」といった方が適切だと思います)。民間銀行は、民間の工場や個人住宅など私有財産の整備のために融資をしますが、政府系金融機関は皆が利用する社会資本を整備するための融資を行います。
そし . . . 本文を読む
昨日の投稿記事の続きを書きます。日本のケインズ派の「量ばかりに注目して質が分からない」という点でもう少し論じさせてください。
この間の日本でケインズ主義の立場から積極財政政策の必要性を声高に叫んできた代表的な論客としてリチャード・クー氏がいます。竹中平蔵氏の主張するサプライサイド政策・緊縮財政政策が現在の日本の状況下に照らし合わせて如何にトンチンカンかという点に関しては、基本的にリチャード・ク . . . 本文を読む
当面の日本の経済政策として、私が最も重要だと思うことは、明らかに経済波及効果が無くなっている「道路」と「ダム」という二つの無駄な公共事業費を可能な限り削減し、浮いた予算を、持続可能な未来社会を建設するための戦略的な環境プロジェクトに重点的に振り向けることだと思います。
道路とダムの膨大な予算を切り崩さない限り、新しいプロジェクトを実施するための財源を確保できません。無駄なダム予算の一部に関し . . . 本文を読む
小泉内閣の支持率は何故落ちないのであろうか。これだけ弱者を切り捨て、政策さえしっかりしていれば救えるはずの多くの人々を、みすみす自殺に追い込んでいる「殺人政権」といってもよいものである。
本当に謎であるが、おそらくは、小泉の政策には決して満足していないが、「抵抗勢力」と呼ばれる人々のイメージがあまりにも悪く、彼らに政権が戻るよりは、「次善の策」として「消極的支持」をするという人々が、いまだに根 . . . 本文を読む