フェノロサ、ビゲロー、弟子の岡倉天心に始まるボストン美術館の日本美術コレクション。その約90点が今回、展示された。
Ⅰ 仏のかたち、神のすがた
「馬頭観音菩薩像」(平安時代、12世紀中頃):廃仏毀釈の時代に破壊された仏像を、フェノロサらが救う。馬頭観音は、畜生道に落ちた衆生を救済する。
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「普賢延命菩薩像」(平安時代、12世紀中頃):頭が3つある白象に乗る。象の白さが鮮やか。
「法華堂根本曼荼羅図」(奈良時代、8世紀):日本で最も古い仏画。幻の国宝といわれる。東大寺の最古のお堂にあった。1200年前の作品。釈迦が説教をする。素朴な雰囲気。赤い袈裟の色が鮮やか。
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「四天王像」(重命(チョウミョウ)筆、鎌倉時代、1253年頃):興福寺の末寺、永久寺にあった。須弥山を守る四天王たちは邪鬼を踏みつけ海をにらむ。例えば、北を守るのは多聞天(毘沙門天)である。
「弥勒菩薩立像(リュウゾウ)」(快慶作、鎌倉時代、1189年):弥勒菩薩は、釈迦入滅の56億7千万年後に出現する。源平内乱の時代、未来への希望を求め信仰される。興福寺にあったものを、岡倉天心が買い入れた。
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Ⅱ 海を渡った二大絵巻
「吉備大臣入唐(ニットウ)絵巻」(平安時代、12世紀後半):あまりにも頭が良かった吉備真備が、唐の役人たちに妬まれ、拉致幽閉される。赤鬼が出現。それは実は死んだ阿倍仲麻呂だった。赤鬼の超能力にも助けられ吉備真備は、次々と課される無理難題を解決。ついに唐で大出世するというユーモラスな話。アニメのようで、愉快。(下図は部分)
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「平治物語絵巻、三条殿夜討巻」(鎌倉時代、13世紀後半):平清盛が熊野詣で不在の折り、藤原信頼が後白河上皇=三条殿を夜討(1159年)。これは成功するが後に清盛の反撃にあい、信頼は殺される。燃え上がる三条殿の赤い炎が鮮やか。(下図は部分)
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Ⅲ 静寂と輝き、中世水墨画と初期狩野派
「山水図」(祥啓筆、室町時代、15世紀末~16世紀中頃):禅宗の僧侶の水墨画。足利義政の時代。広々としてさわやかな絵。
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「韃靼人(ダッタンジン)狩猟図」(伝狩野元信筆、室町時代、16世紀前半):モンゴル人の狩猟図。室町~江戸時代に好まれたテーマ。勇壮。
「金山寺図扇面(キンザンジズセンメン)」(伝狩野元信筆、室町時代、16世紀前半):狩野派による金碧画の最古の作例。豪華。
Ⅳ アメリカ人を魅了した日本のわざ、刀剣と染織
「短刀、銘、大和尻懸則長四十八作之、文保三年己未三月十日」(尻懸則長(シッカケノリナガ)作、鎌倉時代、1319年):明治時代、武士社会が終わったが、ビゲローたちは武士の象徴である刀剣に魅せられた。
「唐織、紅地流水芦菊槌車模様(ベニジリュウスイアシキクツチグルマモヨウ)」(江戸時代、18世紀):唐織(カラオリ)は、刺繍のように模様を織り出す。能装束。とても華麗。
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Ⅴ 花開く近世絵画①:等伯、光琳、若冲(ジャクチュウ)、
「龍虎図屏風」(長谷川等伯筆、江戸時代、1606年):68歳の作品。風を呼ぶ虎、雨を呼ぶ龍。大作。迫力あり。等伯は、中国・南宋末・元初(13世紀後半)の画家牧谿(モッケイ)から学ぶ。(下図は部分)
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「松島図屏風」(尾形光琳筆、江戸時代、18世紀前半):宗達の松島図に基づく。装飾的な波が強烈。松島の色の組み合わせがモダン。素晴らしい。
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「鸚鵡図」(伊藤若冲筆、江戸時代、18世紀後半):鸚鵡がかわいい。色がきれい。
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Ⅵ 花開く近世絵画②:奇才、曽我蕭白(ショウハク)
「雲龍図」(曽我蕭白筆、江戸時代、1763年):無頼の画家・蕭白、34歳の渾身の作。巨大な龍。見飽きない。襖8枚分の大きさ。(下図は部分)
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Ⅰ 仏のかたち、神のすがた
「馬頭観音菩薩像」(平安時代、12世紀中頃):廃仏毀釈の時代に破壊された仏像を、フェノロサらが救う。馬頭観音は、畜生道に落ちた衆生を救済する。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/49/86d3ec493fef2f8e7119b9b0dac555d9.jpg)
「普賢延命菩薩像」(平安時代、12世紀中頃):頭が3つある白象に乗る。象の白さが鮮やか。
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「法華堂根本曼荼羅図」(奈良時代、8世紀):日本で最も古い仏画。幻の国宝といわれる。東大寺の最古のお堂にあった。1200年前の作品。釈迦が説教をする。素朴な雰囲気。赤い袈裟の色が鮮やか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/ba/835c18171f7c95e79717538d4e64b5ae.jpg)
「四天王像」(重命(チョウミョウ)筆、鎌倉時代、1253年頃):興福寺の末寺、永久寺にあった。須弥山を守る四天王たちは邪鬼を踏みつけ海をにらむ。例えば、北を守るのは多聞天(毘沙門天)である。
「弥勒菩薩立像(リュウゾウ)」(快慶作、鎌倉時代、1189年):弥勒菩薩は、釈迦入滅の56億7千万年後に出現する。源平内乱の時代、未来への希望を求め信仰される。興福寺にあったものを、岡倉天心が買い入れた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/f6/11022da3de2ed9bdfe36b9414e4dd771.jpg)
Ⅱ 海を渡った二大絵巻
「吉備大臣入唐(ニットウ)絵巻」(平安時代、12世紀後半):あまりにも頭が良かった吉備真備が、唐の役人たちに妬まれ、拉致幽閉される。赤鬼が出現。それは実は死んだ阿倍仲麻呂だった。赤鬼の超能力にも助けられ吉備真備は、次々と課される無理難題を解決。ついに唐で大出世するというユーモラスな話。アニメのようで、愉快。(下図は部分)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/9f/de773d109c14d9b386dc4cba6d21e418.jpg)
「平治物語絵巻、三条殿夜討巻」(鎌倉時代、13世紀後半):平清盛が熊野詣で不在の折り、藤原信頼が後白河上皇=三条殿を夜討(1159年)。これは成功するが後に清盛の反撃にあい、信頼は殺される。燃え上がる三条殿の赤い炎が鮮やか。(下図は部分)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/eb/2738d7354a0995484c70e0907c206450.jpg)
Ⅲ 静寂と輝き、中世水墨画と初期狩野派
「山水図」(祥啓筆、室町時代、15世紀末~16世紀中頃):禅宗の僧侶の水墨画。足利義政の時代。広々としてさわやかな絵。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/1c/25734a0dabe5ae4737ce27137f449f0a.jpg)
「韃靼人(ダッタンジン)狩猟図」(伝狩野元信筆、室町時代、16世紀前半):モンゴル人の狩猟図。室町~江戸時代に好まれたテーマ。勇壮。
「金山寺図扇面(キンザンジズセンメン)」(伝狩野元信筆、室町時代、16世紀前半):狩野派による金碧画の最古の作例。豪華。
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Ⅳ アメリカ人を魅了した日本のわざ、刀剣と染織
「短刀、銘、大和尻懸則長四十八作之、文保三年己未三月十日」(尻懸則長(シッカケノリナガ)作、鎌倉時代、1319年):明治時代、武士社会が終わったが、ビゲローたちは武士の象徴である刀剣に魅せられた。
「唐織、紅地流水芦菊槌車模様(ベニジリュウスイアシキクツチグルマモヨウ)」(江戸時代、18世紀):唐織(カラオリ)は、刺繍のように模様を織り出す。能装束。とても華麗。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/45/04a205c17ab9c9a717d73d6de40ad43d.jpg)
Ⅴ 花開く近世絵画①:等伯、光琳、若冲(ジャクチュウ)、
「龍虎図屏風」(長谷川等伯筆、江戸時代、1606年):68歳の作品。風を呼ぶ虎、雨を呼ぶ龍。大作。迫力あり。等伯は、中国・南宋末・元初(13世紀後半)の画家牧谿(モッケイ)から学ぶ。(下図は部分)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/0e/03bd2209269616e4c457357f29160f68.jpg)
「松島図屏風」(尾形光琳筆、江戸時代、18世紀前半):宗達の松島図に基づく。装飾的な波が強烈。松島の色の組み合わせがモダン。素晴らしい。
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「鸚鵡図」(伊藤若冲筆、江戸時代、18世紀後半):鸚鵡がかわいい。色がきれい。
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Ⅵ 花開く近世絵画②:奇才、曽我蕭白(ショウハク)
「雲龍図」(曽我蕭白筆、江戸時代、1763年):無頼の画家・蕭白、34歳の渾身の作。巨大な龍。見飽きない。襖8枚分の大きさ。(下図は部分)
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