後ろ歩きの不思議おじさん

あっちこっちにポケットを一杯もった不思議なおじさんの特技は後ろ向き歩き。その右往左往振りは滑稽で、ちょっぴりもの悲しい。

桜切る馬鹿 梅切らぬ馬鹿

2012年09月17日 | Weblog
ずいぶん以前、次兄が小宅を訪ねてきたとき
ジャングルのように生い茂った木々を見て
庭というものはもっと木を剪定して
低く仕立てないといけない、と叱られた
忙しさにかまけてほおっておいたのが最大の理由だが
剪定のイロハも知らないことが背景にあった

ひどいときは庭の隅っこの山茶花にスズメバチの巣ができていた
幸いにもその時は蜂は巣を離れた後だったので
両手で抱えるくらい大きな巣を小学校に標本用にさし上げた


また別の時にはあまりに長くなった枝を刈りこんでいたら
アシナガバチの巣があることを知らなかったために
あっという間もなく唇を直撃された
アンモニアの原液を塗りたくったが
たらこのような唇になったのは言うまでもない

昨年は大豊作だった「はらんきょう」(巴旦杏・スモモ)だが
今年は一粒の実もつけなかった 
その代わり ということでもなかろうに
この季節になって、なんと毛虫が大発生!
ベランダに干したシーツにまでやってくる
彼(彼女)達は糸を吐いて枝からぶら下がり
移動する術を心得ている

大奮闘して大きな枝ごと切り払って始末した



ふとサクランボの木を見やると
こっちの木にも毛虫が大量に!!
一時間の仕事で、ずいぶんさっぱりした

勤め場にも枝垂桜があるが
先日、きれいさっぱり剪定をしていた
「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」との言葉は
呪文のように覚えているため信じ込んでいた
そうではないことをつい2,3年前に知った
枯れ枝、絡み枝(交差枝)、懐枝などを選定しないと
病気や虫が発生することを知った

ずいぶん刈り込んでいたが、
それでも春からの半年でずいぶん枝が出ていた

「馬鹿」だと心得ていても
やっぱり「賢い」と思っている自分
「桜切る馬鹿」にならないようにと
格言を信じ込む馬鹿野郎
馬鹿の一つ覚えの典型だ
情けないものである

格言、ことわざには、確かに先人の知恵が詰まっているが
いつでも絶対的ということはない
そんなことにやっと気づいた不思議おじさんである