後ろ歩きの不思議おじさん

あっちこっちにポケットを一杯もった不思議なおじさんの特技は後ろ向き歩き。その右往左往振りは滑稽で、ちょっぴりもの悲しい。

つける薬が…

2010年02月11日 | Weblog
ゴイサギである 犯人は!

朝日新聞大阪版(近畿版?)に
昨年12月ごろ写真入りの記事があった
高槻市あたりの寺で
幅2メートルも無いプラスチック製の
人工池で飼っていた金魚が
心無い人に持ち去られたというもの

ご丁寧なことに
記事を読んだ近隣の人が金魚を沢山持ちより
池に金魚が復活したとの後日譚まで掲載されていた

一読して「事実誤認」であることは明白だ
ほとんど金銭価値のない金魚を
この寒い冬に、寺の小さな人工池から
誰が、どのような理由で持ち去ると言うのか
動機を考えられる人は申し出でほしい
あのクリスティでも無理というものだ

不思議おじさんの勤め場所には
かなり広い池がある
昨年6月頃に密かに15尾の金魚を放った
秋に池の掃除があり
作業者のご協力を得て一時避難させたとき
数えてみたら160尾を超えていた

僅か4センチほどだった金魚が
20センチを超えてずしりと重くなっていた
子供を産んで3つの世代を産み出していた
先祖返りで、黒や赤黒ブチも混じっていた

新聞記事に先立つこと2週間ほど前
一晩でほとんどの金魚が居なくなった
大きなゴイサギが朝晩の人気のないとき
池に飛来していることは判明していた
対策がとれなかった

それでも20尾ほどが生き残り
池の深みの底で息を殺して棲みついていた

今週明け、その金魚は完全に喰われてしまった
予測はできていたが、防ぐことができなかった

対策法は分かっている
ベランダに来るハトを退治する方法と同じだ
ベランダの場合は、手摺の10センチほど上に
一本の釣り糸を張るだけでよい
海上保安庁が、カモメの船への飛来を防ぐため
苦労して編み出した見事な工夫
鳥は飛び立つときに羽が異物に触れることを嫌う
それだけのことだ

分かっていたが ちょっと忙しすぎた

分かっていて 対策を取らない
不思議おじさんの職場では
そんな事例に事欠かない

つける薬がない 
情けなく
腹が立ち
やがて悲しく
呆れかえるばかりである

山茶花の季節も終わりに近づいた
さくらんぼの花芽が膨らんできた