◎男も女も、恋愛に、ライフ・プランに惑う
(2020-06-18)
本木くんの出演する映画ファンシィダンスの法戦式シーンでは、華麗な禅問答が漢語で次々と戦われるのだが、初めて聞いてわかる人は相当に禅籍を読みこなせている人だけだろう。
事ほど左様に中国の禅問答は、よほど古代中国の歴史と仏教の歴史、禅僧の来歴、中国の風俗、生活習慣に詳しくないと意味がとれないところがある。十牛図であってもそう。
そこで、中国公案では単なる記憶力ゲームになるとして白隠が和風公案を出してきた。
「海上の帆掛け船をここにいて止めなさい」
「印籠の中から富士山を出してみなさい」
「東海道に一人も人が通らないのはなぜか」
「両手をうてば声がするが、隻手(せきしゅ)(片方の手)には何の音があるか」
こうして漢文の素養のない者でもストレートに疑団に取り組むことができるようになったが、帆掛け船とか、印籠とか、東海道を足で歩くとか、今見れば大時代な用語である。
そこで隻手の公案の優秀性がわかる。ダンテス・ダイジもこれで見性した。
離婚3割で生涯未婚率も男性23.4%、女性14.1%。一生涯一職業は成り立ち難く、専業主婦はいまやほとんど絶滅危惧種。男も女も、恋愛に、ライフ・プランに惑う。かくして今の日本に生活すること自体が疑団となった。そして中国の狡猾な侵略と北朝鮮の核による恫喝、韓国のいいがかりと居並ぶ反日国家群の攻勢が米軍の弱体化を後目にかまびすしくなっている日々。
世界の未来と日本国民の運命は切り離せないが、日々冥想を。