今日は中秋の名月でした。
仕事からの帰り、バスから降りて家に向かって歩いているときに、雲の間に見えました。
美しかった。
お月様を見ていて、子どもの頃を思い出した。
私の生まれた茨城のふるさとには、「ぼうじぼ」という子どもがやる行事がありました。
十五夜の夜に子どもたちは、麦わらを縄で結わえて作ったぼうじぼを持って家々を訪ねる。
どこの家にも廊下には十五夜の飾りがあります。
小さな卓袱台の上には、ススキが刺さっている一升瓶、お団子、柿、栗などがあった。
その前で歌をうたい、ぼうじぼで地面を叩くのです。
♪ ぼうじぼ あだれ そば あだれ
さんかく ぶったら みな あだれ
ことしは ほうねん まんさくだ
うたい終わると、その家の人が子どもたちに小銭をくれた。
1円や5円のところ、10円の家もあった。
十五夜のひと晩「ぼうじぼ」をやって150円ほどになった。
そんなことを懐かしく思い出しました。
今ではそんなことをふるさとではしていないだろう。
あんなことの出来たふるさとに育ったことを嬉しく思います。
1999年10月4日九想話「ぼうじぼ」←ここをクリックして下さい。
2003年9月11日九想話「中秋の名月」←ここをクリックして下さい。