荒凡夫

2006年01月24日 | 健康・病気
23日、24日のラジオ深夜便4時台の〔こころの時代〕は、
俳人金子兜太が、「荒凡夫として米寿を生きる」
という題で話をしていた。

金子兜太の俳句を私はよく知らない。
昔、山頭火のことを書いた本を読んだ記憶がある。
テレビの俳句番組などで何度か姿は観ている。
私の好きな風貌だ。

育った秩父のことを愛しく語っていた。
父親が俳句をやっていて、仲間が来ては酒飲んでケンカする。
母親から「おまえは俳句はやるな」といわれていたそうだ。
水戸高校に入って、一級上の友人から句会に誘われ、
  白梅や老子無心の旅に住む
という句をつくり褒められ嬉しかったといっていた。

東京帝大経済学部に入学。卒業して日本銀行に入行、三日で退職した。
さすが日本銀行、退職金をくれたという。
海軍経理学校で訓練を受け、出征する。
戦争が終わり日本に帰ってきて日本銀行に復職、定年まで勤めた。
メシを食うためには勤めはやめられなかったという。
俳句では食えないとしみじみいっていた。

好きな句を一つといわれて金子兜太は、次の句をいった。
  春落日しかし日暮れを急がない
いい句だなと思った。
寿命がちかいが、生きることを急がない、ということらしい。

金子兜太は、荒凡夫で生きると何度もいっていた。
小林一茶がそうだったらしい。荒凡夫とは、
「自由な平凡な男、偉くない男として生きていこう」
ということらしい。
ああ…これだ。私の望む生き方だ。

金子兜太全句集鑑賞
http://aea.to/tota/index.html

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