子どもの頃したこと

1999年04月26日 | 暮らし

 昨日、サザエさんを見ていてふと想い出した。
 タケノコの話だった。
 私の実家には昔、家の脇に孟宗竹がかなりあった。春になると沢山タケノコ
が地面から生えてきた。そのうち何本かを残して、あとは掘って食べた。
 私は子どもの頃、それほどタケノコは好きではなかった。好きだったのは、
タケノコの皮だ。といって皮を食べるのではありません。白く柔らかい水分を
含んだ皮の産毛のような毛をナイフでやさしく取り、水で洗ってからその中に
梅干しを入れ、三角形に折る。それを座蒲団の間に挟んで一晩置いておく。
 次の日、白かったタケノコの皮が真っ赤になっている。それをなめると、し
ょっぱいんだけどなんともいえない深みのある味がしたんです。それを一日中
なめていた。寝るときはまた座蒲団の間に挟んで寝て、次の日も大切になめる
んです。家にお菓子などなかった、貧しい農家の子どもの楽しみでした。
 もう一度なめてみたいな。

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