村山由佳著「ダブル・ファンタジー」(文藝春秋刊)を5月11日(土)に読み終えた。
494ページの長編で、この本の装丁がいい。
表紙から裏表紙にかけて女性の下半身のセピア色のヌード写真です。
村山由佳は、軽井沢に住んでいる。
2010年の秋からだから、2009年の3月から軽井沢に住んでいる私のほうが1年半ぐらい早い。
でも、彼女は大きな家でしょうが、私は小さな会社の寮です。
そのへんが、忸怩たる思いの私です。
朝日新聞の「どらく」(ひとインタビュー)を読みました。
小説の始まりは、デリバリーくん(出張ホスト)とのセックスシーンからだった。
高遠奈津の職業は、シナリオライター、ドラマの制作会社を辞めた夫の省吾と、埼玉で暮らしている。
省吾は、奈津の仕事のマネージャー的な存在で、家事も畑の仕事もしている。
奈津の書き上げたシナリオの最終的チェックをしたり、仕事をくれるところとの交渉などをしていた。
しかし奈津は、その省吾の存在をうとましく思い始めていた。
10年ほど前に、戯曲講座の講師をしていた演出家の志澤一狼太とのメールのやりとりがある。
講座の卒業制作として書いたものが志澤の目にとまり、
勧められるままに戯曲のコンクールに応募した作品が、<高遠ナツメ>のデビュー作になった。
志澤の演出した芝居の楽日、奈津は東京に行く。
そして志澤と同じホテルに偽名で部屋をとった。
奈津は、省吾との生活に疲れて東京のマンションに引っ越す。
次に奈津がつきあう男は、同じ大学の演劇サークルにいた先輩の岩井良介だった。
大学時代に2ヶ月ほどつきあったことがあった。
奈津が、テレビの仕事で香港に行ったときに偶然に出会った。
この岩井とのつきあいが長く続く。
岩井は、奈津の気に入るセックスをし続けてくれた。
奈津が放送局主催のとあるシンポジウムに招かれた際に、同じパネリストとして松本祥雲と会う。
精神科医でありながら三十代で仏門に入った男だ。
奈津は、祥雲とのセックスには物足りなさを感じた。
そして次は、
「去年の十一月でしたか。出版社のパーティの二次会でお目にかかりました。志澤先生と同じ
テーブルで御一緒したんですけど」
という大林という男に出会う。
その男で小説は終わりになるのだが、これから奈津はどのような男と出会っていくのだろうか?
それともあるときに、1人のひとと人生の最後まで一緒に生きていくのだろうか?
あるいは、1人で死んで行くのかも知れない。
奈津のエッセイの担当で、ある雑誌の副編集長をしている岡島杏子という存在がうまい。
この女性にいろいろなことを相談することによって、物語の説明や確認をしている。
私は、それなりに官能小説も読んでいる。
私も、官能小説のようなものをいたずらで書いたことがある。
村山由佳のセックスシーンは微妙なところがうまい、と思った。
男の作家が書く、“そのとき”の女性は想像だろうが、女性の小説家が書く“している”女性の状態は…。
でも、この小説は官能小説ではない。
やはり、きちんと人間が描かれている。
これから村山由佳の小説を読んでみようと思う。
中軽井沢図書館に、「軽井沢にゆかりの作家」という本棚があり、村山由佳の本がたくさんある。
村山由佳さん、本を買わないで読んですみません。
みみさんは素敵なひとです。
知り合ってから20年になります。
私がパソコン通信を始めたときに、ある会議室のモデレーター(そこの中心になって運営するひと)をしていた。
私にとっては、ずーとみみさんと書いていたので「みみ」さんです。
ネットでのエチケットやモラルを教わりました。
コメントのお返事、ありがとうございます。
「新宿鮫」、ワタシも好きです。
同じお仲間の宮部みゆき・志水辰夫とか、一連の作家も大好き。
作家の方々には申し訳ないけれど、図書館で読めちゃったらラッキーっです。
あっ、それから、九想さんのこのブログから aosta さんが来てくださいました。
ほんと、繋がるんですね。
うれしいです。
そうそう、このブログから美海さんのブログを知ったんですもんね。
やっぱり、感謝っです。
それなりに気に入った小説を読んでいたいですね。
今日、「ダブル・ファンタジー」を返却して借りてきた本は、
「感傷の街角」(大沢在昌著 角川文庫)、別冊文藝春秋1月号、月刊俳句界4月号、です。
私は、大沢在昌の「新宿鮫」が好きだった。
これから、ちょっと楽しみです。
私の読書もまったくワガママで読んでます。
外国で日本の本を手に入れることはたいへんでしょうね。
私は日本を出たことがありません。
現在は、La pieさんのブログが楽しみです。
南仏ニースのこと知りたいです。
本、大好き。食べることと同じくらい重要です。
東京暮らしの時は、図書館・ブックオフ・書店で。
自転車を使えば3か所の図書館があって、便利でした。
読了後の本は、九想さんと同じ、本を抱え込むことなんてできないので処分(古本屋さん・ブックオフとか)。
ニースでは困ります。
日本語の本はソルボンヌ書店ってところだけで、猛烈に高いし、触手動かない本多しっです。
(例えば、ハリーポッターとかね)
なので、日本の友人が送ってくれる本と、年に1度のパリ行きで、本を手に入れています。
もう丸8年、日本の土を踏んでいない。
ダブルファンタジーって週刊誌の連載じゃなかったですか?
友人が持って来てくれた週刊誌で1回分のみ読んだきがします。
彼女には数冊読んでるけれど、随分、方向転換したなあって感想を持った記憶があります。
ワタシには合わない気がしました。
読書って好き嫌いOK。
超ワガママでよいと決めつけちゃってます。
ホント、わがまま読書人してます。