ぞうげ色で、つめたくて

2013年12月12日 | 健康・病気

今、私は、川上弘美の短編集「猫を拾いに」(マガジンハウス刊)を読んでいる。
その中のひとつ「ぞうげ色で、つめたくて」が気に入った。

あのひとは、わたしのことを「きぬさん」と呼んだ。
わたしは東京から「のぞみ」で京都に行く。
二十代のころは、京都に行くのに高速バスを使っていた。
丹二(タンジ)さんは、あのひとの弟だ。
あのひとが亡くなった五月に、毎年わたしは京都を訪れる。
まず一人でお墓に参り、それから丹二さんとの待ち合わせの喫茶店に向かう。
あのひとが、わたしと丹二さんの関係に気づいたのは、関係ができてからじきのことだった。

このあたりでやめます。
全部で12ページの小説です。
ちょっと切なくてこういうの好きです。

 

コメント
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