きことわ

2011年06月26日 | 健康・病気

「きことわ」(朝吹真理子著)を読了。
苦労して読みました。
何も知らなくてこの小説を読み始めたら、
2ページいかないところで読むことをやめただろう。
ただ、芥川賞を多くの選考委員から圧倒的評価を受けて受賞した作品というので仕方なしに読み続けた。
読み終わって、いったいこの小説は何が書いてあったのかと考えた。
何も私の心に残っていない。
永遠子と貴子が、生きている生身の人間として感じられなかった。

おまえの感性も読み方もお粗末なんだよ、といわれれば何もいえない。
だから小説を書けないんだよ、と罵声を浴びせられても、
私は薄笑いを浮かべて黙って聞いているしかないでしょう。
この小説よりはまだ「苦役列車」のほうが、
どうしょうもない人間でもそれなりに描かれていた。

選考委員はどんなことを書いているのかな、と「芥川賞選評」を読んだ。
その結果、〝圧倒的評価を受けて受賞した作品〟という印象は受けなかった。
各選考委員の選評をここに書きたいが、
私の取り上げ方で誤解を受けたら申し訳ないのでやめます。
私としての感想は、第144回芥川賞には大いに不満です。

ぜんぜん関係ないのですが、
昨日、朝8時5分からNHKラジオ第一でやったラジオ文芸館
「さがしもの」(【作】角田光代【朗読】内藤裕子)のほうが心をえぐられた。
これは〝文学〟でした。

コメント
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