純米燗オヤジの戯言 佐用の酒屋 地酒のDON

「完全発酵の純米酒を燗で呑む文化を普及させたい」そんな純米燗伝道師を自負する酒屋のオヤジ奮闘記。

自営田で無農薬有機栽培・・・秋鹿

2014年05月19日 | お米

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本日の神戸新聞の記事

「秋鹿」の奥裕明社長が登場していた!


最近の神戸新聞の日本酒の特集記事は

オランダのシェフに、蔵元がフランス料理に合う日本酒を教えてもらった

とか

日本酒を活性炭濾過した炭から、健康に良い物質を取りだし利用する

とか・・・

なにか本末転倒というか・・・

私的には

突っ込みどころ満載の日本酒記事が載ることが多かった(笑)


でも・・・

今回の奥社長へのインタビュー記事は

ぜひ読んでください

純米酒造りをおこなう蔵元の「心意気」と「米へのこだわり」を

分かりやすく語っていらっしゃいます


●「山田錦」は背が高くなる酒米として知られるが、窒素分を含んだ肥料を少なくしてやれば、茎が太く、背が低い、倒伏しにくい山田錦になること

●米のタンパク質が多すぎると、味が多く雑味の多い酒になること。すっきりとしたキレの良い飲み口にするためには、土の窒素分を少なくし、米のタンパク含有量を少なくすること。そのためには無農薬有機栽培にする必要があること。つまり美味しい純米酒を作るためには、米の質が7割以上影響すること。

●「秋鹿」は、自営田での酒米づくりにこだわり、其の酒米で醸した純米酒には、活性炭濾過などの野暮な手をかけず、生まれたまんまの無ろ過生原酒で呑んでいただきたい、というのが奥社長の思いであること。
(ただ、わたくし個人的わがままを言えば、生酒よりは2度火入れした秋鹿が好きです。これは私の嗜好です・笑)

これぞ本物の純米酒を醸す蔵元の心意気です 
m(__)m(最敬礼)



私も大阪の能勢にある秋鹿の嘉村壱号田という自営田に伺いましたが

土が違います

私が訪れた時には田植えがされた当初でしたが

水を張った土は、さらさらトロトロでキメが細かい

この土が10年以上の時をかけて無農薬有機栽培をおこなってきた成果だと

奥社長がおっしゃっていました

雑草の種がこの田圃におちても

トロトロの土の中に沈み込んで根を張れない・・・

その為・・・

無農薬有機栽培を始めて直ぐの時は

終始草抜きの重労働に追われていたのに比べて

ずいぶん其の作業は軽減されたそうです



そんな嘉村壱号田で栽培した山田錦で醸した熟成純米酒がこれだ!


秋鹿 純米大吟醸雫酒 嘉村壱号田 無農薬山田錦H17BY
(H23年10月出荷日付)



↑クリックで「純米酒のDONYahoo店」へ


先日このお酒を「純米酒のDON Yahoo店」でお買い上げいただいたお客さまから

お問い合わせをいただいた

「届いた商品の瓶詰め日がH23年10月になっているけど本当に大丈夫でしょうか?

大事なお客さまに呑んで頂こうと思っているのですが・・・

不安で・・・」

確かにお客さまにとっては

そうだと思います

私も出荷日を記載しておりませんでしたので

お客様に過度のご心配をおかけしたことを謝りました

以下の文面をメールにて返信させていただきました

「昨日は、お問い合わせのお電話をいただきまして、ありがとうございます。
今回の「秋鹿 純米大吟醸」につきましては、もともと瓶貯蔵によって秋鹿酒造の蔵内で常温熟成されたものです。
私は勘違いして日付は瓶詰された日と申しましたが、出荷日付となります。
出荷日以降は、当店の蔵置場で常温熟成させました。
H23年10月に入荷した当時は、確かに純米大吟醸としても美味かったですが、まだ熟成酒としての個性が乏しく、渋味も混在していましたので、まだまだ熟成させたいと言う感想でした。それ以降、寝かせておりました。
私は今年のお正月に、とっておきの1本として、いよいよこの「秋鹿」お買い上げして呑みましたが、その熟成具合に感動しました。お手紙にも書いたように
「熟成年数が長いので、色はかなり山吹色が強いです。その色の濃さに負けず、熟成した米の旨味が素晴らしいです。また酸がまだまだ若々しく、魅力的です。」
この感想は、今年のお正月に呑んだときの感覚を書いています。
上述のように、素晴らしい熟成がすすんでいるので、多くの方に呑んでいただいて、熟成酒の素晴らしさを広めたい。
そんな思いにさせるお酒です。
また、昨日も佐藤様のお問い合わせがあり、もう一度確かめる為に同じ入荷日の当該純米酒を呑んでみましたが、やっぱり美味しいです。
ただひとつ、熟成酒を呑みなれていらっしゃらない一般の方に呑んでいただくうえで気になるのは、熟成に伴う熟成香(醤油、ナッツ、黒糖、梅酒などに通じる香り)が僅かにございますので、この香りを嫌いだと言う方が少なからずいらっしゃるとは思います。しかし、これは専門家のような顔をした極一部の方に限られると思います。
この熟成香を凌駕する時の移ろいとともに開いた米のまろやかな旨味と、まだ若々しいと言っても良い酸は、燗につけた時こそ頂点に達します。
ぜひ、燗につけて皆様に呑ませてあげてください。
「これが熟成酒の極み」だと言っても過言ではないと思っております。
自信をもってお客様に薦めていただきたいお酒です。
よろしくお願い致します。m(__)m
この度は本当にありがとうございます。
商品説明において言葉足らずだったことを大いに反省しています。
ご容赦くださいませ。」


後日

お客様より返信があり

「今日、お客様と一緒に、秋鹿美味しくいただきました。
冷でしたが美味しかったです。有難うございました。」

とのことで胸をなでおろしました(ホッ!)



こんな経緯でこのお酒は

在庫はあと1本になってしまいました

ただ先日味利き用に開栓したものを

量り売りできます

ご興味あるかたは店頭にて声をかけてください

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