写真は、マンションの内覧会で撮りました。ご覧頂きたいのは、白い矢印の壁です。この部屋の買主である写真のお二人は、ここには壁がなく、オープンになっているものだと、部屋を見るまで信じていました。それもその筈、パンフレットの写真も、モデルルームでも、ここには壁はなく、モデルルームでの売主の説明者も、ここはオープンだと言いました。ですから、部屋に入って買主がびっくりしてしまうのも当然です。
このマンションには、いくつかの部屋のタイプがあります。モデルルームとなっていたのは、この部屋とは異なるタイプでした。また、この部屋の間取り図では、この部分は線が2本引いてあるだけです。この2本の線が壁なのかカウンターなのか、一般の人では見極めが困難です。また、モデルルームでの売主の説明も間違っていました。ですから、買主がオープンであると信じてしまうのは仕方ありません。
このような経緯で、ここには壁があるわけです。従い、売主に説明責任があるのですが、買主は、この壁を壊すマイナスを考慮して、このままの状態で良いと許してあげることになりました。キッチン周りの壁の状態を、間取り図から把握するのは、困難なこともあります。また、モデルルームは自分の部屋ではないケースが多いです。間取り図からも、モデルルームでも、不明な点が残った時には、書面で売主に質問しておくのが良いでしょう。書面で出し、回答をもらっておけば、万が一、異なっている時でも、責任の所在が明確になりますので。(24)
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