習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』

2010-06-26 23:04:35 | 映画
 アメリカンニューシネマを思わせる映画だ。今時こういうタイプの映画は珍しい。甘いだけの映画が横行する中でここまでハードな状況がクールなタッチで描かれていく映画は少ない。『イージーライダー』と『明日に向かって撃て!』を混ぜ合わせたような感触。2人の男たちがバイクで旅するし、男女3人によるロードムービーだから、と言えばそれまでなのだが。ただしここに描かれている閉塞状況があれらの映画を想起するというほう . . . 本文を読む
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『童貞放浪記』

2010-06-26 23:03:23 | 映画
 あまり期待はしてなかったけれども、ここまでつまらないなんて意外だ。ソフトポルノとしてではなく、この題材をかなり本気で扱った映画だと思ったから、少し期待して、わざわざレンタルしてきて見たのに、こんなつまらない映画でしかないなんてショックだ。原作は安易な漫画ではなく、一応小説らしい。もしかしたら原作は面白いのかもしれないが、もう読む気はない。だいたいこのセンスのないタイトルをわざわざつけたところがこ . . . 本文を読む
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『 Life』

2010-06-26 23:00:09 | 映画
 綾野剛という人が主演する『 Life』という映画をなんとなく見た。監督は佐々木紳という人。全く無名の若手作家による作品に手を出すのはかなりリスキーだ。ひとりよがりのつまらない低予算映画の凡作を見せられる可能性が大だからだ。本作もそんなタイプの1作。 全く期待はしなかったが、もしかしたら誰も知らない傑作に出会えるのでは、なんていう淡い期待をしていた自分の甘さが恨めしい。貴重な時間をこんなレベル . . . 本文を読む
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中島京子『小さいおうち』

2010-06-26 22:40:58 | その他
 『女中譚』に続いて再び【女中】を主人公にして描く中島京子の新作。前作をウォーミングアップにして、今回は長編として昭和初期を舞台にしたひとりの女中の姿を追った野心作。老嬢が60年以上も前の日々を振り返って行く。彼女の10代後半から20代半ばまでの一番幸せだった日々のいくつもの思い出が順を追って語られていく。昭和5年春から19年の春まで。尋常小学校を出たばかりのタキが山形から東京に出てきて、女中とし . . . 本文を読む
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