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なんだかきな臭い雰囲気・・・緊張の高まる東アジア

2010-12-19 11:24:00 | 時事/金融危機



■ ドゴン!! ドゴン!! ■

自治会の餅つき会に参加していたら「ドゴン、ドゴン」と地を這うような音が聞こえてきました。

最初は近所の再開発の工事の音かとも思いましたが、どうも砲撃音に聞こえます。気になって餅つきを抜け出してインターネットで「習志野自衛隊」で検索したら、皆さん盛んにTwitterに書き込みをされていました。

どうやら、陸上自衛隊の習志野駐屯地で砲撃演習をやっているようです。「バラ、バラ、バラ」と機銃掃射の音も聞こえています。戦闘ヘリの機影が見えますので、ヘリからの掃射訓練もやっているようです。

ネット情報では輸送ヘリCH-47(チヌーク)も旋回しているようなので、空挺師団の降下訓練も同時に行なわれているのでしょう。

■ 「坂の上の雲」の舞台、習志野 ■

千葉県習志野市とその周辺は軍都でした。NHKの「坂の上の雲」で主人公の一人である秋山好古の騎兵連隊は習志野に駐屯していました。

その後、騎兵連隊は機械化に押されて無くなりますが、鉄道連隊がその後に創設されました。現在も陸上自衛隊の演習場として、軍都の面影を残しています。

習志野を拠点にする部隊には、陸上自衛隊の精鋭で構成される第一空挺師団と、対テロ特殊任務の部隊がいます。

戦争が始まれば、最前線にパラシュート降下して敵をかく乱する事を任務とする空挺師団は陸上自衛隊でもエリート部隊ですが、戦時ともなれば真っ先に前線に派遣される部隊でもあります。

■ 尖閣以降、基地の様子が慌しい ■

習志野基地の名物は何と言ってもパラシュートの降下訓練です。青空を背景に海月(くらげ)の様にふわふわと漂うパラシュートは、なんとものどかで、戦争などという血生臭い感覚は微塵も感じられません。小学校の頃は美術の写生の時間に、友達と写生そっちのけで眺めていたものでした。

以前は基地の敷地にもぐりこむと空薬莢が拾えるなどとの噂もありましたが、習志野に住んで40年近くなりますが、実弾訓練の音などは聞いた事がありませんでした。

ところが、尖閣問題以降、習志野基地の様子が慌しくなっています。

輸送ヘリや戦闘ヘリの編隊が去来したり、周囲を輸送機が終日旋回していたり、より実戦的な訓練をしている様子が伺えました。

■ 大砲の発砲音 ■

しかし、本日の大砲の発砲音には驚きました。住宅地の真ん中にある基地で、空砲とは言え、大音響の大砲の発砲訓練が行なわれるとは、驚きました。

近所の方々は余程ビックリしたのか、次々にTwitterに書き込みがありました。

ところが、基地から5Km程はなれた私のマンションでは、誰もそれが大砲の発砲音である事に気づいていない様でした。戦争体験のある自治会の老人達も大勢いらっしゃいましたが、音を気に掛ける様子もありません。

■ 平和ボケ ■

日本人はつくずく平和ボケしてしまいました。明らかな砲撃音や機銃掃射の音に反応しないのです。

習志野の自衛隊は、軍事目標ですから、北朝鮮や中国のミサイルの標的になっている可能性は充分にありますが、今の日本人はそんな事すら考えた事が無いのでしょう。

■ 自衛隊は暴力装置である ■

先日、仙石官房長官が「暴力装置である自衛隊」と発言して、国民のヒンシュクを買いましたが、自衛隊も警察も海上保安庁も明らかに「暴力装置」です。

国家とは「暴力装置」の暴力に裏打ちされた「徴税組織」以外の何者でもありません。

「軍隊を自衛隊」、「戦争を防衛」と言い換えても、理由さえあれば他国が日本に攻撃してくる事態は充分に考えられます。ですから、国家を守る為に(国民ではありません)、「暴力装置」は不可欠です。

■ 高まる東アジアの緊張 ■

昨日、中国の漁船が韓国の排他的経済水域で、韓国の警備艇に体当たりして沈没するという事件がおきました。中国の漁船50隻程が韓国の主張する水域内で操業していた様です。

中国の漁民は鉄パイプで韓国の警備隊員に殴りかかるなど、暴力的な行為がエスカレートしている様です。

「便利な国家」北朝鮮が戦争の引き金を自ら引く事は考え難いのですが、国力の増す中国の国民や軍の暴走には注意が必要です。

尖閣問題にしても、もし本当に海上保安官に死傷者が出れば、日中関係は極度に悪化します。

政府が太い信頼で結ばれていなければ、つまらない事から戦争が始まったりするのです。

東アジアの緊張が高まる中、自衛隊の演習が実戦的になるのは当然ですが、その一方で、外交努力を怠れば東アジアに不測の事態が訪れるかもしれません。

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