■ 強行軍 ■
フィリピンに仕事で行って来ました。
2泊3日と言っても、日曜日の18時半に成田を出て、火曜日の12時には成田着。
何だか、福岡に行く様な感じで、フライト時間5時間のフィリピン出張は・・・疲れた。
用意してもらったエアチケットなのであまり文句は言えませんが、
こういう時間帯って安いんでしょうね。
飛行機もフィリピンの方が目立ちます。後、若干の欧米人。
日本人は少ない。デルタ航空だからでしょうか・・・。
CAもほとんどがフィリピン人。
日本は台風で大変だったようですが、フィリピンも雨でした。
それも、結構激しい雨。
と言う訳で、今回は写真がほとんどありません。
ネットから少々拝借しながら、フィリピンの感想など。
■ マニラ空港を出た途端にビックリ ■
実はフィリピンは初めてでしたが、空港に現地のホテルの迎えが居るとの事。
「A4サイズのカードに名前を書いてあるから分かるよ」と言われましたが、
飛行機がトラブルで30分以上遅れた上に、入国審査が込んでいて予定を1時間過ぎています。はたして、迎えの現地人とは落ち合えるか不安がよぎります。
空港を一歩出てビックリ!!
深夜なのに人、人、人、そして車、車、車。
もう空港前はカオス状態です。
この中から迎えを探すなんて・・・無理・・・・。
そう諦めかけた時、日本語で自分の名前が書かれたカードが目に留まりました。あわてて駆け寄ると、相手も安心した様子。遅いから、もう会えないかと思ったみたいです。
「車を回して来るから、ここから動くな。誰かに話掛けられてとノーと言え」そう言い残して迎えの人は消えて行きました。ぽつんと取り残された私の周囲は、車に乗り込もうとする大きな荷物を持った人達で騒然としています。戦後の買い出の列車のホームはかくあらんやといった光景。
■ 私だったら5分で事故を起こしそう ■
ようやく迎えの車に乗り込んで一息つくのもつかの間。再び私を驚愕が襲います。
「なんだんだ、この国の交通ルールは!!」
とにかく、空港のロータリーを出るのが一苦労。全く統率されていない車の群れが、狭い出口に殺到します。フェンダーで隙間をこじ開ける様にして、割り込まなければいつまで経ってロータリーからは出れません。もう、クラクション鳴らしっぱなし。それが、クラクションで会話しているみたいで、「プーープゥ」「プゥプゥ」「プウゥゥゥーー」「プゥゥ」こんなやり取りをしながら、徐々に車は出口に向かいます。・・・混雑した中で歩行者同士が、「先に良いかな?」「ちゅっと待て」「じゃあアナタから御先に」「どうも」ってやってる感じ。クラクションが「警告」では無くて、「コミュニケーション」なのね。
さて、空港の敷地を出たら、再度のショックが私を襲います。
雨の夜なので、道は暗く見えるのですが、実際にハイウエイ灯が少ないので、かなり暗い。片側3車線で、中央分離帯は鉄のポールが並んでいるだけ。
そんな夜の幹線道路を、アベックが相合傘で平気で渡って行きます・・・。
「おい、おい、轢かれるよ!!」とビックリしますが、これが一人や二人じゃない。
私には、暗闇から突然、傘が現れる様にしか見えませんが、運転手にはしっかり見えている様子。・・・夜目が効くのでしょうか・・・。
しかし、迎えの人の運転も何だかファジー。車線変更って、日本では「サッ」とやるものですが、この人、いつまでも車線を区切る白線の上を走っています。いえ、この人だけじゃなくて、何だか周りのドライバーがどうも中途半端な所を走っています・・・。
そんなこんなで、無事ホテルに辿り着けるか危ぶまれましたが、どうにかホテルに・・。
私だったら、走り出して5分で事故を起こしますね。カーレースのゲームさながらの状況が日常なんて、この国はいったい・・・。
■ 交通手段はバス ■
フィリピンが初めての私は、バスを見てまたまたショックを受けました。
冒頭の写真の様なバスが、マニラの中心部を沢山走っています。
どれも、無意味にデコレーションされてケバケバです。
「ねこバス」が混じっていても、絶対に気付きません。
どうやら、マニラ市民の足はバスの様で、こんな小さなバスから、日本の観光バスサイズまで大小様々なバスが沢山走っています。
■ サイドカータクシー ■
もう一つの市民の足は、サイドカータクシー。
これも沢山走っています。
こいつが、片側2車線の道路を逆走して来るのですから、もうビックリを通り越しています。
市場の周辺に行くと、荷物をサイドカーに山積みして、運転手の後ろに人が乗っていたり、はたまた、サイドカーと運転手の後ろに一人ずつ客が乗っていたり、さらに3人客が乗っていたり・・・どうなってんだ、この国の道路交通法は・・・。
■ 歩行者信号って・・・3秒で赤になっちゃったよ ■
歩行者用信号もめったに無いのですが、たまに見つけても、3秒で赤信号に変わってしまったりします。オイオイ、お年寄りは絶対に渡れないよ・・・。
尤も、一般の人達は、横断歩道など関係無く、勝手に道を横切って行きます。
■ 何故、事故にならないのか ■
日本の常識で考えたら、そこら中で事故が多発しそうなものですが、意外に事故は起きません。
何故かって、皆さん、きちんと相手に道を譲ってあげるからです。
日本人みたいに、「絶対に割り込みさせないぞ」という意地の悪さが無いのです。
歩行者が道を渡り出したら、きちんと車は減速、あるいは停車して待ちます。
クラクションも「コノヤロー!!」では無く、コミニュケーションの手段としています。
■ 一言で言うならば「混沌」 ■
そんなこんなで、フィリピンを一言で言い表すならば、「混沌」
交通もそうですが、街全体が混沌としています。
東京顔負けの高層ビル街の近くには、スラム街があり、洗練されたOL達のすぐ近くに、浮浪者さながらの建築現場の作業員がたむろしています。
古いアジアと、新しいアジアのごった煮、それがフィリピンです。
マレーシアの方が、余程、現代的でした。
最初は戸惑いましたが、フィリピン人と一緒に道路を横断出来る様になった頃には、なんだかこのヌルさが、ひどく心地よい。拘束されている感じがしません。
■ 空港の荷物検査で引っ掛かった ■
セブンイレブンで現地のビール350(ml)が40ペソ。およそ70円です。
サンミゲルというビール、香りが良くて不味くはありません。
青パパイヤのサラダ(これ、激甘いんです)
現地のビール・・・香がイイ
豚バラ肉をBBQでカリカリに炒めた後、スープに仕立てています
マニラの中心部で夕飯にビール2本飲んで、サービス料、税込で673ペソ。
約1150円ですね。安い。
■ 物価は安いですね ■
そして、セブンイレブンでこんなものも見つけました。
「かっぱえびせん」の偽物。14ペソ。24円
これ、娘に見せたくて、カバンに入れて空港の手荷物検査を通ったら見事に反応!!
係官がカバンを開けて、えびせんを見つけて口をアングリ・・。
そして、仲間に「オーイ、こんんあの通していいのかなーーー?」だって。
オイ、恥ずかしいから止めてくれーーー。
まあ、「It's my favorite!!」という何だか分からない言い訳で無事クリアー!!
こいつを食べた家内の感想は・・・「死んだエビの味がする・・・」
確かに死んでますが・・・スナックになった時点で。
フィリピン・バナナの生、とか、生ものはお土産には出来るのでしょうか?農作物ですから、病気等で、無理なのかな。
まあ、日本で安く買える時代ですが。
年が、ばれます。
かっぱえびせん風ですね。見た目はほとんど一緒だけれど、味は何か違う・・・「止められない。止まらない」状態にならないのです。
ブランドは「Oishi(おいしい)」と書いてあります。イマイチ美味しく無いけど、色々な風味のバージョンが売られていました。
バナナって、やっぱり関税で引っ掛かるのでしょうね。
サイドカーに山積みして、街中を走ってました。
かっぱえびせん?の袋はアルミ蒸着なので、多分X線では怪しい袋に見えるハズです。中身が麻薬だと思われたかも・・。
私は身軽な旅行が好きなので、今回に大きい目のビジネスバック1つでフィリピンに行きました。そうしら、むすろ旅行者らしく見えないらしく、荷物検査がスゴク厳しかったです。
自転車に乗っているので、日焼けで真っ黒で、どこに行ってもフィリピン人より黒いと笑われたので、税関の係員も怪しい日本人に見えたのでしょう。
さらにカバンからかっぱえびせんが出て来たら・・・笑われて当然。
アジアへは、もっと若いうちに行って見たかったなぁ。
そう云えば、一時リタイヤ年金組みがフィリピン等で余生を・・・
なぁんてのが流行りましたが、最近はあまりききませんね。
どっぷり微温湯に浸かっている、サバイバビリティの低い日本人が、
混沌の世界で生きるのは、なかなか難しいのではないでしょうか^^;)。
一部の年金移住者は、現地妻にいつの間にやら口座を盗まれ、老後の蓄えを全て失って、フィリピンで路上生活しているとか・・・・。
これがこの国のルールなのです。何せ、カトリックの国ですから、神に懺悔すればタイガイの事は許されます。ただ、離婚は許されないので、配偶者を殺す事もあるそうです。
「政治家の汚職が国家の繁栄を妨げている」というのがフィリピン人の固定観念の様です。マレーシア人も自国に対して同じ様な評価をしています。
フィリピンの場合は、貧しさと豊さが一つの街に混在している所が特殊です。バスシェルターで雨をしのぐホームレスと思しき若い母親と幼い子供二人を見かけました。
長くフィリピンで仕事をしている日本人は、スラム街で犬を見かけて、それでもフィリピンも豊になったなと言っていました。犬ったって、野良犬と区別が付かないのですが、昔なら食べられちゃったから犬も居なかったと・・。
今回は高層ビルの工事現場に入りましたが、若い作業員が昼時は段ボールを敷いて昼寝をします。5人くらくいの若い男性達がピッタリと寄り添う様に寝ている様は、日本の現場でバラバラに昼寝をする人達を見慣れた私からは微笑ましく感じましたが、家族や友人を大切にするのが、フィリピン人の特徴だそうです。
家内の病院で出産するフィリピン人の付き添いは、親では無く友人だそうで、外人でも友人が付き添うのはフィリピン人だけだそうです。
貧しくても、人々に悲壮感があまり感じられないのは、人との繫がりが濃密だからなのかも知れません。
それ、当家の家人も言っています^^;)。
とくに彼の国の方は、一族一党のみならずなぜか友人知人までもが
勝手に病室に入って来て困るそうで...。
また、家人の勤める産院では、土地柄も在るのでしょうが・・・
約3割が外国人(最近はブラジルが目立つそう)、
約3割が生活保護者、
そして全体の4割程が母子家庭で、しかも2~3人目や中には5人目も・・・。
生保や母子家庭が沢山子供を作るのは、生保の受給費や育児手当が
目当てでしょう。本当にもう、色々間違ってますよね\/)!。
家族だけでなく、親戚、友人への愛情の非常に強い国民性みたいですね。